2018年01月31日

生活保護の受給で免除されるもの

 生活保護を受給することによって国への支払いが正式に免除されるものがいくつかあるが、一番メリットが大きいのは地方税(住民税や、固定資産税)ではないだろうか。
 それ以外にも国民年金の保険料や水道の基本料金、NHKテレビの受信料などがある。 また、東京都新宿区の制度では健全育成費や、中学校卒業就職支度金もある。
  交通関係も都電・都営地下鉄・都営バス共通無料パス(これは世帯に一枚となる)、自室にお風呂のないワンルームのアパートの世帯には一定回数の公衆浴場の入浴券(入院・施設入所中の方は対象外)もしっかりとある。 また自立促進費なども事前に調査すれば事前に準備されている。
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2018年01月30日

「学習支援費」削減が子供たちから学ぶ機会を奪う

 今回検討されている数多くの生活保護費削減の中で、憂慮されるものの1つは「学習支援費」の削減だ。
 「学習支援費」は、家庭内学習に必要な費用・クラブ活動に関する費用で、教科外活動・家庭内学習・物品・図書・教養など多様な目的のために、現金で各生活保護世帯に支給されている。1ヵ月当たりの金額は現在、2630円(小学生)・4450円(中学生)・5150円(高校生)だ。
 しかし厚労省の改正案では、クラブ活動費・教科外活動費に対して「実費を支給」するというものだ。しかも上限額がある。その上限額は「所得上位70%の世帯の平均的な支出費用」から定められるという。一見、生活保護世帯の子供たちの状況が「高きに合わせられる」ように見える。年当たりの上限額は、1.5万円程度(小学生)・5.9万円程度(中学生)・8.3万円程度(高校生)。月当たりで計算すると、1250円程度(小学生)・4900円程度(中学生)・6900円程度(高校生)。小学生に対して低く抑えられているのが特徴的だ。
 将来の進学や活躍が見込める子供たちに対する傾斜配分は、当然のこととして行われるだろう。このほか、部活・進路選択への誘導に使用される可能性も懸念される。子供に対する生活保護制度の制度が、人間としての権利保障からメリットを評価した上での「投資」へと、なし崩しに変容されようとしていると見ることもできる。
 「学習支援費は、制度が複雑なので報道が少ないが、非常にまずい流れだと思う。金銭給付が廃止され、クラブ活動・教科外活動のみの実費請求方式となるというわけだ。
 あえてメリットを見出すとすれば、「子供の費用を親がパチンコに」といった悲劇が避けられること程度だろう。そのような問題を抱えた家庭や親に対しては、第一の選択肢は手厚いケースワークだと思うのだが…。
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2018年01月29日

迷信「生活保護利用者のせいで納税者が苦しくなる」はどこがおかしいのか?

 「生活保護利用者が増えたので、納税者が苦しい思いをしている」と、そのバリエーション「社会に支えられる人が増えたので、社会を支える人が苦しい」「あなたたち生活保護利用者は、私たち納税者に養われている立場なのに」は、どうだろうか。
 単純に、納税者と受給者に二分することは危険だ。社会保障は、国民が『良いとき』に支払って、『困ったとき』に支払いを受けるもの。もちろん、生活保護もそうだ。今日の日本の国民生活は、このことを前提に維持されている。
 そもそも、「納税者が社会保障を支えている」と言えるのだろうか。
 税金は、消費税も含めて、国民や事業者が支払っている。社会保険料は、利用者も企業も負担している。生活保護利用者のうち高齢世帯・障害世帯の約半分弱は年金受給者だ。保険料を支払ってきたし、働いているときは税金も支払ってきた。消費税は、全員に降り掛かってきている。
 結局、「納税者ではない人」はいない。「社会を支える人」と「社会に支えられる人」を区分することはできない。また、社会保障には、景気に好影響を与える側面もある。
 社会保障費は生活用品や家賃、医療費等となって市場経済に還元されていくす。そうした好循環も考慮に入れないと、判断を間違えることになる。
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低所得化に合わせて基準を下げてよいのか?

 生活保護の8種類の扶助のうち、主たる生活費である生活扶助の基準の見直しを厚生労働省が昨年12月に決められてしまった。2018年10月から20年10月にかけ、3段階に分けて実施される。
 見直しの影響は、世帯の人数、年齢構成、居住地域によって異なり、今より基準額が増える世帯もあるが、減る世帯のほうがはるかに多く、最大では5%下がる。生活扶助の総額で見ると、1.8%のマイナス。13年8月から15年4月にかけて平均7.3%(最大10%)の大幅引き下げが行われたのに続くダウンだ。
 なぜ、そうしたのか。簡単に言うと、低所得層(消費支出が最下位10%の世帯)の消費水準に合わせて基準を見直した結果なのだ。国民の生活水準が全般に低下してきた中で、貧しい層の動向に合わせるというやり方で、「健康で文化的な最低限度の生活」は守られるのか。
 見直しによって、生活扶助の基準額が具体的にどう変わるのか。生活保護制度では、物価水準の違いを考慮して市町村ごとに6種類の級地に分けているが、厚労省は、代表として3種類の級地の試算を示した。
 大まかに見ると、大都市部、高齢単身者、子供の多い世帯はもっぱらマイナスになり、地方の郡部、夫婦だけの世帯、子供1人の世帯ではプラスの傾向。それで全体としてダウンするのは、生活保護世帯は大都市圏に多く、しかも高齢単身者が多いからである。厚労省の推計によると、生活扶助額が上がる世帯は26%、変わらない世帯が8%、下がる世帯が67%となってしまった。
 全体の金額で影響を見ると、3段階の見直しが完了した段階で、生活扶助の本体部分の国負担額は年間でマイナス180億円、子供のいる世帯への加算額の見直しがプラス20億円。差し引きマイナス160億円となっている。18年度予算の概算要求で生活扶助の国負担見込み額は9056億円なので、それと比べると1.8%のダウンである。生活保護費の国の負担割合は4分の3だから、実際の生活扶助費の総額は年間213億円のマイナスになる。それだけでなく、基準が下がると保護対象となる世帯が減るので、削減額はさらに大きくなる。
 生活扶助は、食事、衣類、光熱水道費をはじめ、通信費、交通費、教養費、交際費、耐久財の買い替えなどにあてるもの(住宅、教育、医療、介護などは別の扶助)。
 では、その基準をどうやって決めるのか。時代とともに国民の生活水準は変わり、最低限度の生活の水準も変化する。歴史的には、改定方式は以下のように変わってきた。絶対的な最低生活費を算出する方式から、一般国民と比較する相対的な決め方に移ってきたことがうかがえる。
<生活扶助基準の改定方式の変遷>
【標準生計費方式】(1946〜47年)=当時の経済安定本部が定めた世帯人員別の標準生計費をもとに算出する
【マーケットバスケット方式】(48〜60年)=最低生活に必要な食費、衣類、家具、入浴料といった個々の品目を一つずつ積み上げて算出する
【エンゲル方式】(61〜64年)=必要な栄養量を満たす食品の価格を積み上げる。別に低所得世帯の実態調査からエンゲル係数(食費の割合)を求め、それから逆算して必要な総生活費を算出する
【格差縮小方式】(65〜83年)=一般国民の消費水準の伸び率以上に生活扶助基準を引き上げ、一般世帯と保護世帯の消費水準の格差を縮小させていく
【水準均衡方式】(84年〜)=従来の生活扶助基準が一般国民の消費実態とのバランス上、ほぼ妥当な水準に達していたと見たうえで、一般国民の消費実態や消費の動向を踏まえて調整を図る
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2018年01月28日

低所得化に合わせて基準を下げてよいのか?

 生活保護の8種類の扶助のうち、主たる生活費である生活扶助の基準の見直しを厚生労働省が昨年12月に決められてしまった。2018年10月から20年10月にかけ、3段階に分けて実施される。
 見直しの影響は、世帯の人数、年齢構成、居住地域によって異なり、今より基準額が増える世帯もあるが、減る世帯のほうがはるかに多く、最大では5%下がる。生活扶助の総額で見ると、1.8%のマイナス。13年8月から15年4月にかけて平均7.3%(最大10%)の大幅引き下げが行われたのに続くダウンだ。
 なぜ、そうしたのか。簡単に言うと、低所得層(消費支出が最下位10%の世帯)の消費水準に合わせて基準を見直した結果なのだ。国民の生活水準が全般に低下してきた中で、貧しい層の動向に合わせるというやり方で、「健康で文化的な最低限度の生活」は守られるのか。
 見直しによって、生活扶助の基準額が具体的にどう変わるのか。生活保護制度では、物価水準の違いを考慮して市町村ごとに6種類の級地に分けているが、厚労省は、代表として3種類の級地の試算を示した。
 大まかに見ると、大都市部、高齢単身者、子供の多い世帯はもっぱらマイナスになり、地方の郡部、夫婦だけの世帯、子供1人の世帯ではプラスの傾向。それで全体としてダウンするのは、生活保護世帯は大都市圏に多く、しかも高齢単身者が多いからである。厚労省の推計によると、生活扶助額が上がる世帯は26%、変わらない世帯が8%、下がる世帯が67%となってしまった。
 全体の金額で影響を見ると、3段階の見直しが完了した段階で、生活扶助の本体部分の国負担額は年間でマイナス180億円、子供のいる世帯への加算額の見直しがプラス20億円。差し引きマイナス160億円となっている。18年度予算の概算要求で生活扶助の国負担見込み額は9056億円なので、それと比べると1.8%のダウンである。生活保護費の国の負担割合は4分の3だから、実際の生活扶助費の総額は年間213億円のマイナスになる。それだけでなく、基準が下がると保護対象となる世帯が減るので、削減額はさらに大きくなる。
 生活扶助は、食事、衣類、光熱水道費をはじめ、通信費、交通費、教養費、交際費、耐久財の買い替えなどにあてるもの(住宅、教育、医療、介護などは別の扶助)。
 では、その基準をどうやって決めるのか。時代とともに国民の生活水準は変わり、最低限度の生活の水準も変化する。歴史的には、改定方式は以下のように変わってきた。絶対的な最低生活費を算出する方式から、一般国民と比較する相対的な決め方に移ってきたことがうかがえる。
<生活扶助基準の改定方式の変遷>
【標準生計費方式】(1946〜47年)=当時の経済安定本部が定めた世帯人員別の標準生計費をもとに算出する
【マーケットバスケット方式】(48〜60年)=最低生活に必要な食費、衣類、家具、入浴料といった個々の品目を一つずつ積み上げて算出する
【エンゲル方式】(61〜64年)=必要な栄養量を満たす食品の価格を積み上げる。別に低所得世帯の実態調査からエンゲル係数(食費の割合)を求め、それから逆算して必要な総生活費を算出する
【格差縮小方式】(65〜83年)=一般国民の消費水準の伸び率以上に生活扶助基準を引き上げ、一般世帯と保護世帯の消費水準の格差を縮小させていく
【水準均衡方式】(84年〜)=従来の生活扶助基準が一般国民の消費実態とのバランス上、ほぼ妥当な水準に達していたと見たうえで、一般国民の消費実態や消費の動向を踏まえて調整を図る
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2018年01月27日

医療扶助費がかさむ四つの理由

 最初に、どうして医療扶助費がかさむのかを考えてみよう。
 第1に、生活保護世帯には高齢、病気、障害の人が多いことである。というか、病気、障害のために医療費がかさんだり収入を得られなかったりして、生活保護を受けているケースも少なくないのだ。だから当然、一般の世帯より、医療を必要とする人の比率が高く、症状も重い傾向にあるわけである。
 第2に、生活保護を受けた世帯は、国民健康保険・後期高齢者医療の加入対象から外れるため、医療費の大部分を保護費で負担していることである。生活保護には「他法・他施策優先」というルールがあり、他の制度があれば、そちらを先に使い、足りないときに保護費で補うのが原則だが、医療だけは扱いが違う。
 第3に、医療扶助費の半分以上を入院医療費が占めていること。入院すると、外来通院や在宅医療に比べて大幅に費用がかかる。ここには、本当に入院が必要なのかという問題が含まれている。
 第4に、ごく一部の医療機関ではあるものの、患者が生活保護であることを利用して過剰な医療をするケースがあることだ「不正」に当たるとは限らないが、ゆゆしきことである。
 8種類の扶助のうち生活扶助、住宅扶助は、生活保護利用者の大半が対象になるので、金額が大きいのは当然だろう。教育扶助は小中学生のいる世帯、生業扶助は高校生の就学費が中心で、対象者数・金額は多くはない。
 医療扶助は、生活保護利用者の8割が受けており、総額で1兆7000億円余り。保護費全体(3兆6000億円余り)の47%を占めている。1970年代には60%を超えていた時期があり、次第に割合は下がってきたのだが、それでも大きな金額と比率である。
 一方、介護扶助は、高齢者が多いわりには対象者数も金額も少な。葬祭扶助、出産扶助は、そのつどの必要に応じて支出され、わずかな件数・金額である。
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2018年01月26日

生活保護制度−福祉行政がパワハラ、追い討ち

 貧困も否定的に見られがち。貧困に陥るのは、本人の生活態度だけの問題ではなく、生まれつきの能力や育った境遇をはじめ、病気・障害・災害・失業・離婚といった不運によることが多く、決して恥ではないのだが、社会には金持ちをもてはやし、貧しい人をさげすむ風潮がある。
 そして生活保護には、強いスティグマがつきまとっている。健康で文化的な最低限度の生活は憲法で保障された権利であって、必要なときは利用すればよいのに、行政の世話になることを恥や負い目と感じる人が多いのが実情だ。
 さらに問題なのは、実際の行政の対応だ。生活に困り果て、精神的に弱った状態で、勇気をふりしぼり、やっとの思いで出向いた福祉事務所。その窓口で冷たくあしらわれたり、ケースワーカーから心ない言葉を受け、責められたりした事例はいくらでもある。福祉行政によるパワハラや、二重の心理的加害ではないだろうか。
 まず行政や福祉関係者が、苦境にある人の心理をよく理解し、個別の相談支援をきちんとやること。積極的に手を差し伸べ、ともに問題解決に取り組むこと。相談や申請への対応が親身でないと、困っている人の希望を奪い、逆に打撃を与えてしまうことになる。
 制度や仕組みの周知も重要。制度の内容が見えないと、当事者には助けを求める発想が浮かばない。「何かあればご相談を」「詳しくはお問い合わせください」といった抽象的な広報だけではなく、「こんな制度があります」と具体的な情報が、困っている人にとっては手がかりになる。とりわけ生活保護の必要な人に利用を促す広報は不足している。
 自分から助けを求められない人にアプローチするには、受け身で相談を待つだけではなく、積極的に現場へ出かけるアウトリーチ活動や、地域住民との協力関係も必要だ。
 根本的に大事なのは、社会の空気を変えること。強くなければダメだ、辛抱しろ、弱音を吐くな、他人に頼るな、甘えるな、周囲や社会に負担をかけるな――。そういった考え方は家庭教育、学校教育、社会風潮の中で植えつけられてきたものである。
 助けを求めることは、社会に存在する「資源」を使って、個人の問題解決を図るための行動だ。その意味で、困ったときに助けてと言えるのが本当の強さではないだろうか。
 政府・自治体は、助けを求めやすい世の中、弱さを認め合える社会の実現に向けて、困ったときは遠慮なく助けてと言おう、というキャンペーンを行うべきではないか。
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2018年01月25日

「助けて」と言えないのはなぜか?

 生活に困ったときや精神的に苦しいときに、人はどうするだろうか。すぐにSOSを発するだろうか。大声で助けを求めるだろうか。必ずしもそうではないのだ。むしろ、苦しんでいる人は、なかなか声を出せず、簡単には助けを求めようとしない傾向がある。どんどん権利を主張する人、自分で制度をフル活用できる人は少数なのだ。ここを勘違いしていると、社会保障や福祉の仕組みがあっても、うまく機能しないのである。
 助けが必要な人は、どうして声を出せないのか。要因はいくつもある。本人が心理的に弱っていること、力を持つ者への恐れ、スティグマ(恥辱感、偏見)、自分を責める意識、本人を責める人が実際にいること、我慢して迷惑をかけないことを美徳とする道徳観――などだ。近年は何かにつけて自助努力や自己責任が強調され、他者を責める風潮が強まっており、助けが必要な人が声を出しにくくなってしまっているのだ。
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2018年01月24日

日本は格差が激しい!

 アメリカの場合、すべての勤労者が納めた年金保険料はすべて一元的に社会保障信託基金にプールされ、保険料の支払総額・期間・年齢が同じなら、基本的に受給額も同じレベルである。むしろ納入保険料の低い低所得者の受給額は、高所得者より納入保険料比率にすれば有利となっている。
 それに対し日本は年金組合が公務員・正社員・それ以外に分かれ、しかもそれが業界や地域によって分かれているので、相互の格差が激しい。もともと日本の年金は、軍人や公務員の恩給から始まっており、国に貢献した者への褒美ではあっても、貧困対策ではなかった。戦争中に軍需産業を中心に正社員に厚生年金が広まり、1961年にそれ以外の層、たとえば農民や自営業者に国民年金が適用されたのである。国民年金では生活できないが、農民や自営業者は老齢になっても働けるし、持ち家で後継ぎ息子が面倒を見てくれる、ということだったようだ。
 また最低賃金は、70年代以降に主婦パートが増えると相対的に低下した。家計補助だから低くても問題ないというわけである。さらに85年の制度改正で、専業主婦でも年収が130万円以下であれば、夫が保険料を納入していれば妻にも厚生年金が適用されることになった。年間130万円以上稼ぐと、配偶者控除がなくなり、保険料を納めなければならない。こうして、最低賃金が低いほうがむしろ好都合な専業主婦層が、政策的に生み出されることになった。
 それに対し、生活保護は占領軍の支持で設けられたものだ。受給額は年金や最低賃金とは関係なく、憲法25条で保障された「健康で文化的な生活」を営める程度に設定された。こうして、全体の制度設計を考えずに制度をつぎはぎした結果、年金<最低賃金<生活保護という図式が成立したわけだ。
 さらに厚生年金組合でも、タクシーや繊維など不振業界では、業界縮小で組合の存続が危ぶまれ、税金の投入でようやく持たせている。こうした不振組合の資金運営が、AIJなどの破綻事件を起こした。
 こうなれば、最低賃金と国民年金を生活保護以上に上げ、専業主婦優遇制度をやめ、各種の年金を一元化するしかない。厚生年金は下がるが、一部の優良組合以外の不振組合はむしろ安定化する。それは識者みなが指摘することなのだが、その方向への「一体改革」は進んでいない。これが解決しない限り、「生活保護問題」は今後も深刻化するだろう。
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2018年01月23日

働かない受給者が増えている!?

 近年の「生活保護叩き」の先入観とは異なり、生活保護の支給率が低く、不正受給も少ないことは、多少とも知識のある人は誰でも知っている。日本の生活保護は、1980年代から窓口レベルで受給規制を厳しくしていたため、貧困者に対する受給者の比率(捕捉率)は約2割である。スウェーデンは82%、フランスは91%、ドイツは65%だ。不正受給率は金額ベースで0.38%。受給世帯は高齢者世帯が43%で最多、さらに障害・疾病者世帯が33%、母子世帯が8%である。
 とはいえ受給者は95年の約88万人から、2012年には210万人を超えた。受給世帯も「その他」、つまり稼働年齢で障害者でも母子家庭でもない世帯が急増し、2010年には前年比32%増の16%に至った。「働かない受給者が増えている」という見方も、傾向としては間違ってはいない。
 これに対し貧困対策の運動関係者は、それは景気の悪化のため失業者や貧困者が増加しているためであり、生活保護受給が悪いのではないと主張する。それも正しくはあるのだが、ここで踏まえておくべきなのは、前提としての制度設計である。
 そもそも日本では、最低賃金>年金>生活保護という、社会保障の基本が成立していない。より正確には、公務員や大企業正社員は賃金>年金>生活保護なのだが、その枠外の人間は生活保護>最低賃金>年金なのだ。公務員や正社員が加入する共済年金や厚生年金はたいてい月額20万円ほどになるが、国民年金は満額でも6万円あまりである。前者は自分で納入する以外に、勤務先が保険料を納めてくれるからだ。これで高齢になったら、生活保護に流れ込まないほうがおかしい。雑誌『G2』でアメリカの社会保障専門家は、こうコメントしている。
 「日本で生活保護受給者が増えているのは怠け者が多いからではなく、社会保障制度設計が悪いからです。日本の年金制度は上(高所得者)にやさしく、下(低所得者)に厳しい仕組みになっています。これではどんどん生活保護に行ってしまう」
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2018年01月22日

生活保護−誰にでもあり得ることだと考えるべきだ!

 生活保護は国民1人ひとりにとってのセーフティーネットであり、保険である。日本国憲法においても、国民は「健康で文化的な最低限度の生活」を送ることが保障されているのだから、そこはあまりケチるべきではない。
 これに対しては、「その通りだ」と賛意を示す人もいれば、「今までがもらいすぎなのだから、下げられて当然」という意見もある。実際に生活保護を受給している人々からの悲痛なリプライを読むにつけ、彼らが「もらいすぎ」だと断罪する気にはなれない。だが、批判をする人々の意見にも耳を傾けるべきだ。なぜ批判するのか。
 「あいつらは仕事もしないで、苦労もせずにカネをもらっている」
 働けども、働けども、生活がラクにならない人々の心にこうしたネガティブな感情が芽生えることは、とても自然なことかもしれない。その感情を真っ向から否定する気持になれない。ただ、そうした感情を、そのまま生活保護叩きへと向けることには、「ちょっと待ってほしい」と思うのだ。
 そもそも、生活保護受給者の人々は、本当に「ラクしている」のだろうか。私は、そうは思わない。もし、彼らの生活が本当に苦労のないものであるなら、生活保護叩きをしている人々もこぞって仕事を辞め、みずからが生活保護の申請をしているはずだ。だが、ほとんどの人はそれをしない。なぜか。それは、日本ではまだまだ生活保護を受給することがスティグマ(負の烙印)とされているからだ。
 本来、生活保護の受給は、恥じるべきことではないように思う。体を壊したり、精神を病んだりして仕事ができなくなる可能性など、誰にも等しくあるからだ。だから、そうした状況に陥ってしまった場合は、恥じることなく生活保護を申請できる社会にしていくべきだ。
 だが、いまの日本では、そのスティグマを恐れて、多くの方が「ギリギリまで」頑張ってしまう。生活保護を受給することは一般社会からの「転落」と捉えられてしまい、それによって大いに自尊心を傷つけられてしまう可能性があるからだ。
 だから、「生活保護の受給者はラクをしている」という考え方に賛同できない。あらゆる出費を切り詰めて、切り詰めて、それでもどうにもならなくなったときに、仕方なく受給の申請をしているひrとがほとんどだからだ。もちろん、一部にはそうした努力さえすることなく、安易に生活保護に頼っている人もいるかもしれない。しかし、だからと言って、受給者全体を指して、「あいつらはラクしている」と批判するには無理があるのではないか。
 「あいつらも頑張れば働けるくせに」という批判もある。これも気持はわからないではないが、ある意味、危険な考え方だ。それは、相手が自分と同じ健康状況、精神状況であることを前提としているからだ。だが、「あなた」と「彼ら」は違う。健康状況も、精神状態も、さらには能力も違うのである。
 立場を変えてみよう。必死に働くが、経済的に苦しい思いをしている人に、高所得者が「もっと給料の高い仕事に就けばいいのに。努力が足りない」という言ったとしたら、はたしてどう思うだろうか。おそらく、怒り心頭。「それができたら苦労しねえよ」とでも吐き捨てたくなるはずだ。
 勤勉なことで知られる日本国民。ほとんどの人が、与えられた環境のなかで最大限に努力している。その時点での健康状態、精神状態、能力などを踏まえた上で、できるかぎりの努力をしている。しかし、所与の状況が異なるのだから、努力の結果が異なってくるのも当然だ。だから、高所得の人、そうでない人、働くことができない人が出てきて当然ではないか。
 生活保護叩きをして、彼らの受給額を下げさせることに成功しても、結局は誰も得しないのだ。1円の得にもならない。だったら、「生活保護ふざけんな」と叫ぶのではなく、「最低賃金を上げろ」と主張するほうがよっぽど建設的だし、だれもの利益につながるのではないだろうか。
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2018年01月21日

生活保護世帯が過去最多=6ヵ月連続増

 厚生労働省は1月10日、昨年10月に生活保護を受給した世帯は前月より634世帯多い164万2907世帯だったと発表した。6ヵ月連続で増え、過去最多を更新した。65歳以上の高齢者世帯の受給増が要因とみている(これからもどんどん増えるはず)。
 一時的な保護停止を除く受給世帯の内訳を見ると、「高齢者」が86万5332世帯と全体の5割以上を占め、うち約9割が単身だった。高齢者以外では「傷病者・障害者」が42万25世帯、「母子」が9万2655世帯、失業者を含む「その他」が25万6408世帯だった。これでもまだ捕捉率は2割程度なのだ。
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2018年01月20日

67%の世帯で支給額下げ=今年の秋から生活保護見直し

 厚生労働省は、生活保護費のうち食費や光熱費など「生活扶助」について、2018年10月から始まる見直し後の支給額を公表した。受給世帯全体の67%で支給額が減る。受給者の約8割を占める単身世帯では78%が減額となる。
 厚労省は、生活扶助の基準額を5年に1度見直しており、生活保護を受けていない低所得世帯の消費支出とバランスを取りながら支給水準を決めた。18年10月から段階的に実施し、20年10月に完了。国と地方が負担する生活保護費計約210億円の削減につながるという。
 酷い。
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2018年01月19日

奨学金で生活保護減額は違法=「収入認定検討せず」賠償命令―福島地裁

 福島市が奨学金を収入と認定し、生活保護費を減額されたことで精神的苦痛を受けたとして、市内の30代女性と高校生の長女が市に計100万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が1月16日、福島地裁であった。
 金沢秀樹裁判長は、処分は違法として、母娘に各5万円を支払うよう命じた。
 判決によると、市は2014年、高校1年だった長女の奨学金計9万円の全額を収入認定し、生活保護費を減額した。母親が審査請求し、厚生労働相が15年に減額処分を取り消した。
 金沢裁判長は「市は奨学金が収入認定除外の対象となるかどうか検討しておらず、裁量権を逸脱し違法」と指摘。「母親は経済的に深刻な不安を抱き、長女は努力して獲得した奨学金を事実上没収された」として、いずれも精神的損害を認めた。
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日本国内に「棄民」を 生み出すことは許されるのか?

 生活保護で暮らす現在をどのように受け止めればいいのか。
 「2013年の引き下げのとき、直前に生活保護バッシング報道があったため、医療を受けづらくなりました。生活保護の『医療券』を病院で出したくありませんから。これから、また生活保護の引き下げがあると、報道で差別が広がり、生活保護がバレないように生活しなくてはならないでしょう。辛くてなりません」(九州・女性・60代・障害のある30代の子どもと2人暮らし)
 「厚労省に『あなたは、消えてください』と言われているような気がします。文化的な生活? できません。棄民されて近所の目が辛いです」(関東・女性・年齢不明・家族構成不明)
 世の中から隠れていなくてはならない「棄民」――。自分を「棄民」と考えている人々が、日本に確実にいる。その人々が事実上の「棄民」となってしまう事情は、貧困であることと生活保護を必要としていることだけだ。
 資産がなく収入の少ない人々が「生きたい」と望んだら「棄民」になってしまう状況を放置するのなら、日本は名実ともに先進国ではなくなるだろう。日本ルーツ、日本生まれ、日本育ちで日本語を母国語とする日本人として、日本に最大限の「先進国の見栄」を望みたい。それは、心から誇れる「母国」への近道でもあるはずだ。
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2018年01月18日

日本国内に「棄民」を 生み出すことは許されるのか?

 生活保護で暮らす現在をどのように受け止めればいいのか。
 「2013年の引き下げのとき、直前に生活保護バッシング報道があったため、医療を受けづらくなりました。生活保護の『医療券』を病院で出したくありませんから。これから、また生活保護の引き下げがあると、報道で差別が広がり、生活保護がバレないように生活しなくてはならないでしょう。辛くてなりません」(九州・女性・60代・障害のある30代の子どもと2人暮らし)
 「厚労省に『あなたは、消えてください』と言われているような気がします。文化的な生活? できません。棄民されて近所の目が辛いです」(関東・女性・年齢不明・家族構成不明)
 世の中から隠れていなくてはならない「棄民」――。自分を「棄民」と考えている人々が、日本に確実にいる。その人々が事実上の「棄民」となってしまう事情は、貧困であることと生活保護を必要としていることだけだ。
 資産がなく収入の少ない人々が「生きたい」と望んだら「棄民」になってしまう状況を放置するのなら、日本は名実ともに先進国ではなくなるだろう。日本ルーツ、日本生まれ、日本育ちで日本語を母国語とする日本人として、日本に最大限の「先進国の見栄」を望みたい。それは、心から誇れる「母国」への近道でもあるはずだ。
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2018年01月17日

もともと厳しすぎる 地方の生活保護の暮らし

 都市部と逆に地方では、今回の生活保護基準見直しで、保護費が引き上げられる可能性もある。まずは、地方で暮らす受給者の現在の暮らしぶりに耳を傾けよう。
 「40代のときに肉体労働の出稼ぎでヘルニアを患い、50歳のときに背中を痛めてしまいました。腰と背中をやられて働けなくなったので、生活保護で暮らし始めました。食費を切り詰めるために、近所のスーパーをハシゴすることもありますが、車がないので行けるスーパーが少ないです。冬の暖房は灯油ストーブです。灯油は昨年より1リットルあたり20円以上高くなりました。でも寒さが厳しいので、ストーブを使わないわけにはいきません」(北海道・男性・50代・単身)
 「腰を痛めて仕事ができなくなりました。妻はうつ状態で、小学校高学年の子供がいます。生活はギリギリで、子どもの鉛筆を買うのも大変です。中学生になったら、費用がさらにかかるので、心配です。子供は育ちざかり、食べざかりなので、私たち夫妻が食べるのをガマンしています。働きたくても働けないので、今は生活保護しかないのですが、自分たちはガマンできても子供がかわいそうです」(福岡県・男性・年齢不明・妻子と3人暮らし)
 生活保護世帯の世帯主の最終学歴に関する調査結果は少ないが、「働ける」とされる年齢層の場合、少なくとも40%は高校中退、または中卒と見てよいだろう。そもそも、有利な就職や安定した就労継続が難しい。その就労からも押し出されると、生活保護しかなくなる構造がある。
 生活保護で暮らす人々の過去は、叩けばおおむね埃が出る。非難しようと思えば、「ツッコミどころ」だらけであることが多い。しかし話を聞くと、生まれ育った環境の問題、不十分な教育、安定した職業生活からほど遠い就労などの不利が重なっていたところに、病気、負傷、失職、被災など「自己責任」とは言いにくいトラブルが重なり、最終的に生活保護以外の選択肢を失う成り行きとなっていることが多い。時間をかけて「アリ地獄」に落ちているかのように見えることもある。
 もちろん、幸福な家庭に育ち、充分な教育を受け、安定した職業に就いていた人もいる。しかしそうであったとしても、足もとの「薄氷」が穴だらけか一枚板か、消えそうなのか割れそうなのか程度の違いしかない。
posted by GHQ/HOGO at 06:44| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

食糧以外の出費はできない、 人工呼吸器の息子に光熱費が必要

 生活保護行政で何かと注目される大阪府からも、悲痛な声が上がる。
 「2013年の引き下げ以降は、古い電機製品をだましだまし使っています。食費以外の買い物は、ほとんどしていません。また引き下げられたら、食費をさらに削るしかありません」(大阪府・男性・70代・単身)
 生活保護で暮らすお宅にうかがうと、「ナショナル」の冷蔵庫をしばしば目にする。「パナソニック」ではなく「ナショナル」ブランドの家電製品が生産されていたのは、2008年までだ。
   もう1人、自身は健康だが家族のケアをしている女性の声を紹介する。
 「息子が交通事故に遭い、人工呼吸器を使用するようになりました。私が24時間介護をしています。夫はいましたが離婚しました。息子は体温調節が自分でできないので、どうしても光熱費が多額になってしまいます」(大阪府・女性・50代・息子と2人暮らし)
 障害児が生まれることや、子供が病気や障害を抱えることは、しばしば両親の離婚の原因になり得る。子供と暮らすことを選択した親は、生活保護を利用するとしても、生活とケアのすべてを担うことになる。もしも今年、引き下げが実行されてしまったら、この女性は、息子さんの呼吸と体温と引き換えに何を「節約」することになるのだろうか。
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2018年01月16日

食糧以外の出費はできない、 人工呼吸器の息子に光熱費が必要

 生活保護行政で何かと注目される大阪府からも、悲痛な声が上がる。
 「2013年の引き下げ以降は、古い電機製品をだましだまし使っています。食費以外の買い物は、ほとんどしていません。また引き下げられたら、食費をさらに削るしかありません」(大阪府・男性・70代・単身)
 生活保護で暮らすお宅にうかがうと、「ナショナル」の冷蔵庫をしばしば目にする。「パナソニック」ではなく「ナショナル」ブランドの家電製品が生産されていたのは、2008年までだ。
   もう1人、自身は健康だが家族のケアをしている女性の声を紹介する。
 「息子が交通事故に遭い、人工呼吸器を使用するようになりました。私が24時間介護をしています。夫はいましたが離婚しました。息子は体温調節が自分でできないので、どうしても光熱費が多額になってしまいます」(大阪府・女性・50代・息子と2人暮らし)
 障害児が生まれることや、子供が病気や障害を抱えることは、しばしば両親の離婚の原因になり得る。子供と暮らすことを選択した親は、生活保護を利用するとしても、生活とケアのすべてを担うことになる。もしも今年、引き下げが実行されてしまったら、この女性は、息子さんの呼吸と体温と引き換えに何を「節約」することになるのだろうか。
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受給者そのものを減らす工夫

 そもそも、生活保護を受けられる要件に該当しながら、実際に受給している人は2〜3割程度と推定する専門家が多く、受給しない貧困層を含む「一般低所得世帯」の消費支出と比較する保護費の決定方式は、実態以上に保護費を下げる方向に作用すると指摘される。困窮者支援のNPOなどからは「一般家庭の生活水準が下がったから生活保護も下げるというのでは国民生活全体の水準を引き下げていくことになる」との批判も出る。
 実は、5年前の改定時、社保審部会の報告書は現行の方式の限界を指摘。今回の報告書も、「一般低所得世帯との均衡のみで生活保護基準の水準を捉えていると、比較する消費水準が低下すると絶対的な水準を割ってしまう懸念があることから、これ以上下回ってはならないという水準の設定についても考える必要がある」と明記している。
 厚労省も問題意識がないわけではなく、2012年、「最低生活に必要なもの」を積み上げて受給額を決める方式について専門家に試算を委託したが、夫婦と小学生の3人家族の消費額は家賃を含め月50万円近い高額になったといい、「適切な水準」の設定の難しさを逆に印象付ける結果だった。
 それでも、このまま漫然と放置すれば、高齢化、格差などで生活保護受給者が増え続け、給付をカットするばかりでは、「最低限の生活」が守れないだけでなく、制度自体が崩れかねない。深刻な病気などで就労困難な人を除き、教育や職業訓練と組み合わせて受給者そのものを減らす工夫が要るのはもちろんだが、そうしたことを含め、(生活保護制度を)持続させるための方策を真正面から議論する段階にあるのは間違いない。
都市部の生活保護基準は 本当に高すぎるのか?
 1月22日から開催される国会で、政府予算案が可決されると、2018年秋から生活保護費の生活費が引き下げられることになる。焦点の1つとなっているのは、「都市部の生活保護基準は高すぎるから引き下げる」という方向性だ。都市部の生活保護の暮らしは、「高すぎる」と言えるものなのだろうか。
 まず、東京都の20代男性の声を紹介する。本人が病気や障害を持っているわけではなく、周囲からは「働けるのに働かない若者」という見方をされているかもしれない。
 「母と2人で生活保護を受けています。私が幼かったころ、母が統合失調症を発症しました。私は、母の介護のため働けません。前回、2013年に引き下げられる前は、おかずを毎日買うことができました。でも今は、時々です。電機製品が壊れても、買い替えできません。これ以上引き下げられたら、風呂の回数を減らすしかありません。引き下げには、イジメを受けているような、『働けない者はこんなものでいい』と言われているような気がします」(東京都・男性・20代・50代の母と2人暮らし)
 男性の詳細は、いつ生活保護を利用し始めたのか、父親がいつまで同居していたのかを含めて不明だ。しかしおそらく、幼少のころから病気の母親を支える役割を背負い、育ち・学びの機会を数多く失ってきたのだろう。男性に対して必要なことは、日常生活の中の「入浴」「おかずを食べる」といった機会をさらに減らすことではなく、増やすこと、幼少期・学齢期・少年期に必要だったはずの数多くの機会を、今からでも提供することではないだろうか。
posted by GHQ/HOGO at 06:22| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする