2019年02月18日

世代別の貧困者支援対策が重要

 世代によって必要な政策が分かれてくる。まず子供向けでは特に母子世帯向けの所得保障と就業支援が重要である。また貧困世帯児童向けの教育費用の支援も重要になる。若年・現役者向けには、非正規労働者への支援が重要である。非正規労働者は、国民年金や国民健康保険に加入するケースが多いが、これらの保険料は定額負担の性格が強く、低所得者ほど逆進性が高く、未納率の原因になっている。
 したがって、当面必要な所得再分配政策は、非正規労働者にも正規労働者と同じ社会保険(厚生年金、健康保険)を適用し、将来の生活展望や医療アクセスを保障する、非正規労働者でも将来展望を持って家族を形成できるように、住宅手当、児童手当の加算、子どもに対する奨学金を充実させることである。低所得高齢者には、基礎年金制度を補う最低所得保障制度の導入、医療・介護費の保険料、窓口負担の軽減が重要になる。
 さらに全世帯に共通して生活困窮者の生活支援も重要である。就職の失敗や離職に伴う長期無業となり、引きこもるもの、多重債務を抱えるものも増えているが、現在、これに対する支援政策は存在しない。これらの問題は、現金給付だけでは対応できないので、就労支援、生活相談、金銭管理支援などさまざまな生活支援政策を行う必要がある。生活困窮者支援制度は、このような多様な生活困窮者の生活を包括して支援するまったく新しい仕組みであるとされているが、さほどの期待感はない。
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2019年02月17日

1人親世帯の貧困率は50%で世界トップクラス

 世代別の貧困の課題だが、まず子供の格差・貧困―これは大人の貧困率の上昇とともに上昇傾向にある。日本の子供の貧困率は16%であり、先進国でも上位にある。また特に1人親世帯の貧困率は50%であり、先進国でもトップクラスになっている。こうした貧困が子供に与える影響については、教育水準、健康面で明らかにされている。
 教育面については、親の所得階層によって基礎科目の成績で差がでていることや、大学などのへ進学率に差がでていることにより、所得格差と学力、進学機会の格差の関係が明らかになっている。またさまざまなデータが子供の貧困と貧困の世代間連鎖を明らかにしている。たとえば、少年院における貧困世帯の出身者の率の高さ、生活保護受給世帯出身の子供が成人後、自らも生活保護受給になる確率が高いこと、養護施設出身の子供が成人後に生活保護を受ける割合も高いことなどが明らかにされている。
 次に若年者・現役世代の格差・貧困を見ると、90年代半ばから非正規雇用が拡大し、特に不本意ながら非正規労働者にならざるを得ないという若い世代の増加は、格差・貧困率の上昇、未婚率の上昇の重要な原因になっている。また学校、進学、就職・転職の失敗などをきっかけとする若い世代の引きこもりの増加が大きな問題になっている。
 高齢者の格差・貧困の主要因は、低い年金や無年金である。被用者は厚生年金、非被用者(自営業、無職、非正規労働者)は国民年金と加入する年金が分立している日本では、国民年金(基礎年金)のみの高齢者は850万人程度おり、その平均年金額 (月額) は5.5万円であり、生活扶助基準を大きく下回る。また2015年度から初めてスタートするマクロ経済スライドによって、基礎年金の実質水準は今後30年間にわたり約30%程度低下するとされている。今後の高齢者数の増大も考慮すると、膨大な貧困高齢者が発生する可能性もある。
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2019年02月16日

相対貧困率と生活扶助基準ライン

 所得分布が格差の大きさを示すのとは別に、貧困の程度を示すものとしては相対貧困率がある。正確には相対貧困水準とは「世帯人数を調整したうえでの中位の所得の半分の所得を相対貧困ライン」と設定し、その相対貧困ライン以下の人の割合と定義される。もう1つの貧困ラインとしては、生活保護制度の定める最低所得水準(以下、生活扶助基準の貧困ラインとする)によるものがある。生活扶助基準からみた貧困ラインは、世帯を構成する家族の年齢や居住地によって異なるので、単に人数調整した相対貧困ラインとは単純比較できない。
 しかし、相対貧困ラインからみて貧困世帯とみなされる低所得世帯と生活扶助基準ラインからみて貧困世帯とみなされる世帯は86%重なっていることが確認できる。したがって、相対貧困率の動向は、生活扶助基準以下の貧困率と類似した動きを示すことになる。全体として貧困率は上昇傾向にあり、特に若年世代の貧困率が大きく上昇していることがわかる。貧困率の上昇は、収入が少ない高齢者数が増加したためであるという指摘もあるが、決して人口要因だけではない。
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2019年02月15日

国際比較から見た格差の現状―低所得層の大幅所得低下は日本だけ

 トリクルダウン政策は、日本でも2000年代前半に雇用規制緩和などを進めた小泉純一郎政権、それに続く(第1次)安倍晋三内閣でも「上げ潮政策」として採用されているが、それが低所得世帯にどのような結果になったかは十分検証されていない。
 国際的にも過去20年から30年間で、先進国における格差がどのような状況になっているかは重要なテーマになっている。この点について経済開発協力機構(OECD)の “Divided We Stand: Why Inequality Keeps Rising” (2011年) は、1980年代半ばから2000年代後半の期間における所得上位10%の階層と下位10%の階層の実質所得の変化率について、「世帯規模」と「物価水準」を調整した上で、国別に動向を明らかにしている。
 フランスのように下位の所得の成長率が上位の成長率よりも高い国は例外であり、多くの国で、高所得者の所得の成長率は低所得者の成長率よりもはるかに高く、格差は拡大していることが確認できる。それでも低所得者の実質所得の成長率はわずかでもプラス成長であるが、日本のみ低所得者層の所得は実質所得が年平均マイナス0.5%になっている。日本では、低所得層の所得がより大きく低下していることが確認された。
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2019年02月14日

成長か分配か―揺れ動く国民の評価

 生活保護受給者数はほぼ220万人となっており、戦後最多の状況が続いている。生活保護を受給している世帯の約4割が高齢者世帯であるが、増加率に着目すると若い世代の生活保護受給者も増加している。このように貧困問題はより深刻になっているものの、所得再分配か経済成長のいずれを優先すべきなのかという問題は、常に経済政策で大きな論争になり、国民の評価もそのときの社会経済状況で大きく揺れ動いてきた。
 2007年から08年のように生活保護を打ち切られて餓死した高齢者の事件や、リーマンショック後の解雇で仕事と住居を同時に失った人々が日比谷公園に集まり、派遣村が開設されたことなどが報道されると貧困・格差に関心が集まり、再分配政策を支持するようになる。
しかし、最近のように生活保護受給者が増加し、不正受給などが報道されるようになると、再分配政策への支持は小さくなる。再分配政策を重視した民主党政権とは異なり、自民・公明連立政権は、経済成長重視を鮮明にして、貧困問題の解決には積極的ではない。
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2019年02月13日

生命と尊厳を守る社会保障の再構築を

 健康保険については、労働者を違法に管理するいわゆる「ブラック企業」の問題も無視できない。ブラック企業で往々にして見られるのが、労働者を「個人事業主」扱いすることで、被用者保険へと加入させることを回避し、労働コストを抑えるといったことである。労働者が国民健康保険に入れば、企業が被用者保険のために保険料の企業負担分を支払う必要もないため、経営上合理的だというのである。ブラック企業裁判の事例でもこうしたことが普通に行われており、労働者は高い保険料を負担せざるを得なくなっていた。自分の保険がどうなっているか、いま一度よく見ておいたほうがいい。
 現在、非正規雇用者の割合は3割を超え、実数では2000万人近くに上っている。これに応じて、若年層の貧困率は年々高くなっているのが現状だ。特に、OECDの調査によれば、各種制度によって所得の再分配が行われた後でも、18〜25歳の若年層は5人に1人程度が貧困状態に置かれており、事態は極めて深刻である。こうした中にあって、日本の社会保障制度は私たちの生活の支えにならず、むしろ格差と貧困を助長する。
 社会保障を、生命と尊厳を守るという理念に立脚し再構築すること、これが今最も必要なことである。若い人が希望を持って生活をおくり、温かい家庭を築くことで社会を再生産していく、そういう国を作らなければならない。
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2019年02月12日

もともと自営業者を対象としていた「国保」

 国民健康保険はもともと、企業で働く労働者ではなく、自営業者を対象にした保険であった。しかし、現在ではその加入者の多くは企業に雇われる「被用者」となっており、「国民健康保険の被用者保険化」が進んでいる。これは、国民健康保険が、企業の健康保険からもれた非正規雇用者層の受け皿となっているためである。「平成24(2012)年度国民健康保険実態調査」によれば、被用者の占める割合は35.2%に上っている。
 国民健康保険には保険料の応益割部分があり、その負担は逆進的である。これは、旧国民健康保険法に国民健康保険が「相扶共済の精神」により運営されると明記されていたこととも関係している。要するに、国民健康保険はもともと、地域の助け合いの観点から制度化されており、地域住民が等しく負担し、サービスに応じて保険料を支払うことが望ましいとされていたのである。
 しかし、その結果、さきほど示した「国民健康保険実態調査」によれば、1000万円以上の所得層にとっては保険料負担の割合がわずか3%程度にすぎない一方で、30万円未満の所得層では19.4%にも及んでいる。加入者層として最も多い100万円以上150万円未満層でも、負担割合は12.1%と極めて高い。こうした応益割の負担が厳しいとのことから負担軽減措置が一応あるが、これが適用されている者はわずかに全体の6.1%しかいない。いくら所得が低くても、ほとんどの者は保険料の支払義務を免れることができない状況なのである。GDP世界第3位のこの豊かな国で、保険を満足に使えず、いわゆる「無保険」状態で死亡していく者が後を絶たないのもこのためである。
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2019年02月11日

背景にあるのは「雇用の劣化」

 やや細かくなるが、厚生労働省の調査によりつつ、この問題にさらに分け入っていこう。
「平成23(2011)年国民年金被保険者実態調査」によれば、国民年金第1号被保険者1737万人のうち、滞納者は何と455万人、割合としては26.2%に上っている。この数字がいかに深刻かは、1996年調査における滞納者172万人(11.0%)という数字と比較すればすぐに分かるだろう。滞納者は、この15年間で何と3倍ほどに膨れ上がっているのである。
この背景には雇用の劣化が著しく進展していることがある。96年度調査の際には、被保険者のうち「臨時・パート」が13.8%であったが、11年度調査では28.3%と、およそ2倍程度になっているのだ。滞納者本人の所得で見ると、100万円未満の者が全体の60%超を占めていることにも驚かされる。
保険料を納付しない理由として、「保険料が高く、経済的に支払うのが困難」と答えた者が74.1%と圧倒的に多くいたことは、不安定就業層の拡大と保険料未納者層の増大との関係を裏付けるものである。また、滞納者の多くが単身世帯に身を置いていることは特徴的だ。96年調査において、滞納者のうち単身世帯の割合は11.4%とまだ少数を占めていたにすぎないが、11年調査では39.3%と、およそ4割近くに上っているのである。
 仮に年金に関して保険料を支払い続けられたとしても、将来それが生活の支えになることもない。国民年金の受給額では、月額3〜4万円台を受給する層が、満額(6万6000円程度)を受給する層に次いで多くなっているが(「平成24〈2012〉年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」)、これでどうやって生計を成り立たせればよいというのであろうか。後で示すOECDの調査を見ても、高齢者の貧困率が極めて高く、76歳以上ではおよそ4人に1人が貧困状態に置かれていることが示されているが、これは世界で最も高い水準なのである。
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2019年02月10日

低所得者層ほど負担が重い社会保険

 日本においてなぜ、社会保障制度が貧困をより拡大させてしまうのか。このことについてもう少し詳しく見ていこう。
 2013年度予算に含まれる社会保障関係費の内訳を見てみると、社会保険給付費が全体の75%を占めている。日本の場合、社会保障とは医療保険、年金、介護保険、雇用保険などの社会保険のことを指していることが分かる。言い換えると、日本では、社会保険に加入しないと生活上のリスクに備えることが困難なのである。この場合、次の点を理解することが非常に重要だ。社会保険制度へと加入し、ここから失業や疾病などの際に給付を受けるためには、保険料を支払わなければならないということ。そしてまた、この保険料が人々の支払能力を十分に考慮して制度設計されているわけではないということである。
 このことを、低所得者も多く加入する国民年金や国民健康保険を例に取りつつ見てみよう。年金や健康保険はそもそも、老齢や疾病によって働けなくなった場合に、賃金の代わりに生活の支えとなるよう制度化されたものである。しかし、国民年金や国民健康保険に加入するためには、定額の保険料を支払ったり、「応益割」による負担をしたりしなければならない。「応益割」については説明の必要があるだろう。国民健康保険料は、収入などの負担能力に応じて課せられる「応能割」部分と、収入や資産に関係なく一律に課せられる「応益割」部分で構成されている。要は消費税と同じく、所得がどうあれ同じ地域に住む者は同じだけの保険料を負担する必要があるということだ。国民年金も同様だ。満額で受給するためには、加入者の所得とは無関係に、毎月1万5250円の保険料を40年間支払い続けなければならない。
 しかし、非正規雇用者などの不安定就業層が社会の隅々に広がっている現在の状況では、所得に無関係な定額拠出、応益割の負担は極めて厳しいものとなる。たびたびテレビ、新聞などの報道で保険料未納の問題が取りざたされるが、これは保険料の拠出が、低所得者層ほど負担が重くなるという「逆進性」を持つ以上、生じるべくして生じている事態なのである。
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2019年02月09日

社会保障制度で逆に貧しくなる唯一の国

 社会保障は本来、国民の生命と尊厳を守るためにあるはずだ。このようなことを言えば、何を当たり前のことを、と言われるかもしれない。しかし、社会保障制度があることによって生活がより厳しくなり、困窮状態に追い込まれる国が世界に1つだけある。その国とは実は、私たちが住む国、日本である。
 OECD(経済協力開発機構)がまとめた、社会保障制度による貧困率の削減効果の各国比較がある。これは、「共稼ぎ世帯・単身世帯」と「両親のうち1人が就業する世帯」とに分けて、社会保障によってどの程度、貧困率を小さくできるかを示したものである。日本は、OECD諸国中、社会保障制度の貧困削減効果が最も小さい国が日本なのである。
 さらに、「共稼ぎ世帯・単身世帯」に注目すると、日本の社会保障制度がただ単に貧弱というだけではないことが分かる。日本だけが、「共稼ぎ世帯・単身世帯」において貧困削減効果がマイナスとなっている。数字がマイナスであるということはすなわち、これらの世帯では社会保障制度があることによってかえって貧困が拡大してしまっている、ということである。
 貧困はとりわけ単身世帯において顕著である以上、これは見過ごすことのできない事態である。社会保障制度が本来の目的に反する「逆機能」を持ってしまっているのである。生命がこれほど軽んじられる国も珍しい。
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2019年02月08日

経済格差はそれ自体が市場の失敗?

 近年、経済学者らの関心が「社会的格差」に向いている。 そこで、ロンドン大学で金融ジャーナリズムの教鞭をとるスティーブ・シフェレス教授に、社会問題がもはや経済問題と見なされるようになっている現在の状況について語ってもらった聞いた。
 ノーベル経済学賞の歴代受賞者らは、3年に一度、ドイツのリンダウ島に招かれる。美しく静かな環境の中で若手研究者らと経済学について議論を交わす「リンダウ・ノーベル受賞者会議」が開催される。 2017年度の会議は、世界各地で不安定化している政治状況を受け、議論はより活発化。主要テーマのひとつが「格差の解消」だった。
 2014年度の受賞者ジャン・ティロール教授は、経済格差それ自体が「市場の失敗」を現していると述べた。 受賞者全員がそこまで明言した訳ではないが、「格差拡大」による政治的・社会的影響が経済界のトップたちの関心を集めていることは間違いない。
「格差」に関するパネルディスカッションも行われ、2000年度受賞者のジェームズ・ヘックマン教授が、米国と英国では他の西側民主主義国よりも急速に格差が拡大していると指摘。 富裕層に有利に働く税制改革に原因があると述べた。社会的流動性の低下)、とりわけ低賃金労働者のそれについて懸念を示した。ここ数十年で急増したひとり親世帯の多くが低所得層であることもその原因と指摘。 彼は貧困層への賃金助成制度を整えること、保育補助金の増額によってひとり親の労働市場への参画を後押しすべき、と主張した。
 2010年、労働市場に関する研究でノーベル経済学賞を受賞したピーター・ダイアモンド教授とクリストファー・ピサリデス教授は、経済事情に関わらずすべての国民に最低限の所得を支給する「ユニバーサル・ベーシックインカム」制度の賛成派だ。 ロボットやAIの急速な普及は大勢の単純労働者に脅威となり、政府の介入なくしては格差はさらに広がる。そのため、労働市場の混乱を招かないよう最低賃金より低めに設定するという前提で「ユニバーサル・ベーシックインカム」制度を支持する、とピサリデス教授は説明した。
 ダイアンモンド教授も、米国で広がる「格差」は今やしっかり向き合わなければならない問題となっていると語り、最近の論文でも、所得、富、貧困、社会的流動性などさまざまな格差対策で米国がいかに適切な対応を取れていないかを立証した。
 教育・研究・インフラへの投資不足、グローバル化の煽りで重工業分野で仕事を失った人たちへの不十分な補償.―こういった「政策の失敗」には、格差について議論することで焦点をあてられると考えている。また、子供世帯への手当やベーシックインカム制度の導入など直接的にお金を渡すことが貧困対策になると主張。 必ずしも富の再分配をゴールとするのではない。米国の経済課題を解決するにはかなりの政府支出が必要となるため、「ポリシーミックス(複数の経済目標を達成するため、複数の政策を同時に適用すること)」の一環として富裕層への増税を検討すべきとの考えだ。
  米国では相続税の増額を、英国では住宅税の増額をすべきと提言。 現在は相続時のみ課税されるが、住宅が売れた時の資産売却益にも課税すべきとの考えだ。この政策により、多くの若者にとって手が届かなくなっている住宅価格にも良い効果をもたらせると考えている。
 この受賞者会議では、先進国のみならず途上国の格差問題にも触れられた。 「メカニズムデザイン」の理論で2007年にノーベル経済学賞を受賞したエリック・マスキン教授は、世界的な国家間格差は縮小しているものの、中国やインドの急速な経済成長によって途上国間の格差が広がるというパラドックス状態にあると指摘。この状況は「比較優位の理論(19世紀に経済学者デヴィッド・リカードが 提唱した、グローバル市場に参入することで貧しい国の単純労働者の賃金も上がるとする理論)」とも矛盾し、世界的なサプライチェーンや通信ネットワークの統合により国境を越えたビジネスが可能になった今、むしろこの理論は当てはまらないと述べた。
 この「リンダウ・ノーベル賞受賞者会議」の目的の1つは、若い研究者たちが今後フォーカスすべき新たな研究分野を見直す機会を与えること。 こうした議論を重ねることで、次世代の経済学者たちが貧困や格差問題への新たな切り口を提案してくれるかもしれない。
  経済学は、現実に起きている諸問題とかけ離れがちで、2008年のリーマンショックなど実際の危機を防ぎきれなかったことなどから「陰鬱な科学」とも揶揄されてきたが、この新しいアプローチが根付いていけば、その評価が一新される可能性もある。
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2019年02月07日

単身世帯の増加と貧困リスク(2)

B 高齢期の単身世帯の貧困要因
 次に、高齢単身世帯の相対的貧困率が高い要因を考察していこう。高齢単身世帯の収入構成をみると、公的年金が70%を占めており、その比重が大きい。そこで、公的年金との関係から、高齢単身世帯が貧困に陥りやすい要因をみると、[1] 高齢単身世帯は2人以上世帯に比べて、「国民年金(基礎年金)」のみを受給しており、公的年金の二階建て部分である「厚生年金・共済年金」を受給しない人の比率が高いこと、[2] 厚生年金・共済年金を受給する単身世帯であっても、女性を中心に現役時代の賃金が低い人や、就労期間が短い人の比率が高いために公的年金の給付水準が低いこと、[3] 高齢単身世帯では、男性を中心に、現役時代に年金保険料を納めずに無年金者となった人の比率が高いこと、といった点があげられる。
 特に、国民年金(基礎年金)の受給額は、保険料を40年間支払って月額6.5万円(満額)である。保険料納付期間が40年間より短ければ、その分受給額は減額される。国民年金(基礎年金)のみに頼った生活は、貧困に陥るリスクが高い。
 それでは、どのような人々が、国民年金(基礎年金)のみを受給する高齢者となるのか。基本的には「自営業者・短時間労働者グループ」であり、現役時代に自営業や農業などに従事した人、パート労働に従事した人である。例えば、現役時代にパートとして働き、未婚のまま高齢期を迎えた1人暮らしの人や、夫婦で自営業を営み、配偶者と死別して1人暮らしになった人は、国民年金(基礎年金)のみの受給となる。
 実際、65歳以上の老齢年金受給者について、現役世代の主たる経歴と年金額の関連をみると、現役時代に「正社員中心」であれば、年収100万円未満の人の割合は、男性3.6%、女性17.4%と低い水準である。一方、現役時代に「無職の期間が中心であった人」「アルバイトや常勤パートなどの非正規労働の期間が中心であった人」「自営業が中心であった人」などで、年収100万円未満の人の割合が高い。
 なお、現役時代に本人が自営業やパートに従事していたために年金額が低くても、配偶者が被用者であれば、世帯全体では厚生年金を受け取れる。また、被用者であった配偶者と死別した場合には、遺族厚生年金を受け取れる可能性がある。このため、被用者を配偶者にもつ人は、一人暮らしになっても、貧困に陥りにくいと考えられる。
 B .単身世帯の増加への対応―働き続けられる社会に向けて
 では、単身世帯の貧困に対して、どのような対応策が必要か。以下では、貧困予防という側面から、[1] 働き続けられる環境整備、[2] パートタイム労働者への厚生年金の適用拡大、[3] 生活安定機能の社会化、について検討していく。
@ 働き続けられる環境の整備
 第一に、高齢期の貧困予防として、働き続けられる環境の整備である。就労意欲があって元気な高齢者であれば、働くことが貧困や社会的孤立の防止策になる。働けば収入を得られるので、安定した生活の基盤になる。また、働けば職場の仲間達と人間関係が生まれる。さらに、仕事を通じて社会との接点をもち、自己有用感を得やすい。
 特に、高齢期には公的年金が主たる収入源となる人が多い。しかし、今後は少子高齢化に伴って公的年金の給付水準の低下が予想される。給付水準の低下を補うためには、働く意欲があって働ける人は、出来る限り長く働き続け、公的年金の受給開始年齢を遅らせることによって割増された年金を受け取るといった対応が望まれる。
 具体的には、現行の公的年金制度は、65歳から年金受給を開始することを基本としている。しかし本人が希望すれば、受給開始を65歳以降に繰り下げることができ、その場合には割増年金を受給できる(繰り下げ受給)。例えば、68歳から受給を始めれば、65歳に受け取り始めた場合に比べて、25%増の年金額を死亡時まで受け取れる。もし70歳から受け取り始めれば、42%増の年金を受け取れる。
平均寿命も健康寿命も延びているのだから、その分長く働き続けるという選択肢があってよい。そして本当に働けなくなったときに十分な年金を受けられるように、働き続けられる環境の整備が求められる。なお、今後の繰下げ受給の検討課題として、「年金を受給するか、繰り下げるか」という二者択一ではなく、年金の一部を受給し、残りを繰り下げて割増年金に向けるという第三の選択肢があげられる。高齢期の多様な働き方に合った制度になれば、利用者も増えるであろう。
 一方、高齢者が就業できるように、企業には多様な働き方の整備が求められる。「元気な高齢者」といっても、フルタイムで働くことが難しい人や、そのような働き方を望まない人もいるためだ。例えば、週3日労働や短時間労働、フレックスタイム制など多様な働き方の選択肢の提供が必要だ。
 また、高年齢者雇用安定法の改正によって、65歳までの就業率は上昇したものの、定年前後の仕事内容や労働時間はあまり変わらないのに、賃金が大幅に下落するという課題がある。中長期的な視点から、職務を限定してその職務に応じた賃金を支給するジョブ型の働き方の選択肢を広げて、段階的に同一労働・同一賃金にしていく必要があろう。
 A パートタイム労働者への厚生年金の適用拡大
 第二に、パートタイム労働者への厚生年金の適用拡大である。
 自営業者や農業従事者、パートタイム労働者は厚生年金に加入できない。この背景には、自営業者や農業従事者には定年がなく、高齢期にも収入を得る手段をもつと考えられてきたことがあげられる。
 また、もう1つの背景として、所得の把握が難しいことがある。すなわち、厚生年金は所得比例で保険料が課せられ、所得比例で給付額が支払われるので、「所得」が基準になっている。しかし、自営業者や農業従事者は、所得を正確に把握することが難しい。このため、厚生年金は適用されず、定額保険料で定額給付の「国民年金(基礎年金)」に加入してきた。
 ところで、パートタイム労働者は、被用者なので所得の捕捉は正確に行なえる。また、パートタイム労働者には定年があり、高齢期に収入を得る手段は乏しい。つまり、パートタイム労働者は、正確な所得捕捉ができ、定年もあるのだから、厚生年金が適用されないのは不合理である。
 パートタイム労働者への厚生年金の適用拡大をしなければ、パートタイム労働者が高齢期を迎えて貧困に陥るリスクが高まる。特に、未婚の非正規労働者が増える中では、厚生年金の適用拡大を今から実施しなくてはいけない。
 もっとも、2016年10月に施行された年金機能強化法によって短時間労働者への厚生年金の適用拡大が始まった。しかし同法では、適用拡大の対象者に様々な条件が課せられたため、適用拡大の対象者は未だ少ない。短時間労働者への一層の厚生年金の適用拡大が必要である。
 B 「生活安定機能」の社会化
 第三に、非正規労働者が増加する中で、「生活安定機能」をいかに提供していくかという課題がある。日本型雇用システムでは、正規労働者は、長時間労働、配置転換、転勤などの「企業による強い拘束」を受ける一方で、年功賃金や社宅などの「生活安定機能」もセットで提供されてきた。
 しかし、こうした「生活安定機能」は正規労働者を対象としたもので、非正規労働者には適用されてこなかった。しかし、主たる生計者として非正規労働に従事する人々が男女を問わず増えている。特に非正規労働者にとって負担が重いのは、正規労働者であれば生活給により実質的にカバーされてきた教育費や住宅費である。非正規労働者が自助努力で克服できる水準を超えており、世帯形成を阻む要因となっている。
 この点、大陸ヨーロッパを中心に、大学の授業料の多くは公的に負担され、低い額に抑えられている。給付型の奨学金制度も、日本よりも充実している。また、低所得者層などに対して、生活保護制度とは別に家賃補助制度をもつ国が多い。こうした国々では、教育や住宅は、社会資本という捉え方がなされている。
 非正規労働者が増える中で、日本でも教育費や住宅費などについて、公的支援の拡充を検討すべきであろう。こうした支援は、経済的要因から結婚を躊躇していた人々に別の選択肢を与え、中間層を育てることにつながるであろう。
 単身世帯が増加する中では、上記で考察した内容のほかに、社会保障の機能強化や地域における支え合いの強化も重要と考えられる。 長らく日本では、正社員として働く夫と妻と子どもからなる世帯を「標準」として、様々な生活上のリスクに対応することができた。しかし、単身世帯は、少なくとも同居家族がいないので、世帯としてのリスクヘッジ機能が脆弱である。働き続けられる環境を整備するともに、公的にも、地域としても、「支え合う社会」の構築が求められているが…。
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2019年02月05日

貧乏から脱出する7つの方法

  貧乏から抜け出す方法は「お金を増やす」ことが1番の近道。そのためにできることは次の7つ。誰にでもできる簡単な方法なのでぜひ実践してみよう。
・転職する
 お金を増やす方法を考えるとき、真っ先に思い付くことが毎月の給与をアップさせることではないだろうか。
 サラリーマンなどの場合、年収を増やすことがお金を増やすことにつながる。ただ、今働いている会社で給与を上げることは簡単ではない。
 そのため、年収を上げたいときは、十分な給与がもらえる会社に転職するといい。自分のスキルを評価してくれる会社や景気の良い会社に転職をすることで、今よりも高い給与で働くことができまする。
・ネットビジネスをはじめる
 ネットビジネスで副業している人は身近にいないだろうか。ネットビジネスはパソコンとインターネットが使える環境があれば、誰でもはじめることができるビジネスである。
 初期費用がほとんどかからないものもあるので、貧乏で投資が難しいという方にもおすすめだ。
 ネットビジネスの方法は、
 ・広告収入
 ・ネットショップの開設
 ・コンテンツの販売
 ・FX
 などがある。
  初心者でも取り入れやすいのは、ブログなど開設してアドセンスやアフェリエイトで稼ぐ広告収入だろう。
 ネットビジネスはサラリーマン以上の収入を得ることが可能。「時間=労働」という概念ではないので、収入の基盤がつくれると貧乏からあっという間に脱出できる。
・自己投資をする
 お金を増やすために努力をしているだろうか。お金を稼げる人になるためには、お金を与えたいと思わせる人にならなければならない。
 転職して給与を増やす、ネットビジネスをはじめるなど、お金を増やせるタイミングはあるが、「それだけの力が自分にあるのか」というところもポイントになる。
 お金を稼げる力がない人は、
 ・稼げる資格、スキルを身につける
  ・稼ぎ方を知る
 など、ときには自己投資をすることも必要。
 自己投資できるほどお金に余裕はないと感じる方は多いことだろう。ただ、今1万円のお金を投資に回すことで1年後に100万円の収入となる場合は、生活費を切り詰めてでも1万円を活用する意味はあるのではないか。
 貧乏な人はお金の見方がとても短期的だ。1年後、5年後、10年後の将来を考えた長期的な見方をしながら、適切な自己投資を取り入れてみよう。
・お金の使い方を見直す
 手元のお金をとりあえず増やしたいという人は、お金の使い方を見直してみることだ。
 転職をするときも、ネットビジネスをはじめるときも、すぐにお金持ちになれるというわけではない。転職をするときは転職活動期間があり、ネットビジネスは成果が出るまでに時間が必要。
 そのため、貧乏から脱出するまではお金を賢く使っていく必要がある。貧乏生活でゆとりを出すためには、収支のバランスを整えることが重要。
 収支のバランスを調整するときは家計簿をつけて、収入に対して毎月の支出はいくらなのか、減らせる支払はないかなど、生活費を見直していこう。
特に毎月の固定費の見直しは欠かせない。通信費や保険料などの支払が高い場合は、今すぐにでも節約を実施することだ。
・貯金を増やす方法を考える
 収入が少ないために貯金ができないという考え方は賢いとは言えない。お金がないと思うことで、心は貧しくなってしまう。心に余裕を持たせるためにも、貯金を続けることは何よりも大切なことなのである。
 貯金を増やすためには、毎月決まった額を貯金用口座に入れるようにしよう。2万円、3万円からでもはじめることでお金が貯まることを実感でき、お金を増やすことに興味が持てる。
 また、日頃から貯金を増やすにはどのようにしたら良いかなど、お金について考える時間を作るといい。
 将来のための資金はどのくらい必要か、マイホームを持つためにはいくらくらいのお金を貯めるべきかなど、積極的に貯金計画を立てていくことだ。
・宝くじをやめる
 貧乏だからと宝くじを買ってお金持ちを夢見ている人は多いはず。宝くじを買うと当選したら何をしようかと楽しい妄想が広がる。
 もちろんお金持ちになることを目標にすることは構わない。ただ、宝くじを買うことでお金持ちを妄想して楽しんでいては、貧乏から脱出することはできないだろう。
 宝くじは購入をしても「当たったら」という夢の話で終わるだけなので、宝くじに頼るよりも自分で稼いだほうがお金持ちになれる確率はずっと上がる。
 同じ300円を使うなら捨て金にするよりも、投資をする、貯金にまわすなどを行ったほうがずっと有効的な使い方と言える。
 貧乏からの脱出方法を今すぐ取り入れたいという方は、まず宝くじをやめてみるこ
posted by GHQ/HOGO at 06:25| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月02日

貧乏を脱するにはお金を好きになること

 こんな文章にだあった。
「お金持ちはお金を増やすために、貧乏な人の2倍も3倍も努力をしている。また、お金を増やせる人は、お金に関心を持っている。
 貧乏な人はお金を得るために、自分から努力をしていない。お金が欲しいから頑張る、収入を増やすことを常に考えているという方はきっと少ないのではないか。
 お金は汚いものではない。お金は人生を豊かにしてくれるツールなのである。
 お金との付き合い方を少し見直すだけで貧乏から脱出できます。「お金は嫌い」と思っている方は、ぜひお金を好きになってみてください。」
 本当かな。嘘っぽい。
posted by GHQ/HOGO at 08:14| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月01日

貧乏から脱出する方法とは ?

 ある軽い左翼の男が以下のようなことを書いていた。
貧困の定義を知っているだろうか。日本の所得の中央値は約244万円だと言われている。貧困層に該当する所得は、244万円の半分にあたる約122万円以下の所得世帯が「貧困」という定義になっているのだ。ただ、中央値である244万円の所得があっても、自分は貧乏だと感じているという方は多いはず。つまり貧乏から脱出するためには、自分が必要と思う以上のお金を稼がなくてはないらないのである。
 貧乏から脱出するためにできることは、たった1つだけ。それは「お金を増やすこと」。手元のお金が増えることで、
 ・無理な節約をしなくてもよい
  ・支払いに追われる生活から解放される
  ・自分の好きなものが買える
 ・貯金ができる
  ・子供の教育費が増やせる
 など、お金に悩む生活から抜け出せる。
 ただ、貧乏な人はお金の増やし方を知らない。お金持ちには憧れるが自分には縁のないことだと思っている方がたくさんいる。しかし、実は誰でも貧乏から脱出しお金持ちになることは可能なのだ。もし、お金を増やしたいと思ったら、貧乏から抜け出すためのマインドと7つの脱出方法を取り入れてみよう。
 さて、 貧乏から脱出したい人は、お金持ちのマインドを身につけてみることである。日本人はお金についての教養がほとんどない。どちらかと言うと、「お金は汚いもの」「お金は嫌い」と感じている人が多いかもしれない。そのため、一度貧乏になってしまうとそこから抜け出すことができないために、「自分は収入が少ないから仕方がない」とお金の悩みを抱えたまま生活を続けてしまう人ばかりなのだ。
 そこで、貧乏脱出のマインドを身につけるために、自分が貧乏であることを認める必要がある。お金に悩んでいるが節約して切り詰めると暮らすことができるという家庭では、貯金はないが生活はできるという状態なので、自分が貧乏だということをきちんと自覚していない。
 ・毎月貯金をするお金がない
  ・節約のことばかり考えてしまう
  ・財布の中が空っぽのことが多い
  ・子供に教育費をかけられない
 このような状態で生活をしている人は、「貧乏生活」を送っていると言っても良いだろう。貧乏から抜け出すためにはその状態を認めて、自分の生活を改善しなければと意識することが大切。節約すると暮らしていける、貯金はないが何とかなっているなど、今の暮らしに満足していては貧乏から脱出することは難しい。貧乏生活をしている人はお金に困らない生活をするために、収入を増やす努力をはじめる必要があるのだ。
 以上のことを少しは納得できるだろうか。努力で何とかなるのか。
posted by GHQ/HOGO at 06:23| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月31日

世代別の貧困者支援対策が重要

 世代によって必要な政策が分かれてくる。まず子供向けでは特に母子世帯向けの所得保障と就業支援が重要である。また貧困世帯児童向けの教育費用の支援も重要になる。若年・現役者向けには、非正規労働者への支援が重要である。非正規労働者は、国民年金や国民健康保険に加入するケースが多いが、これらの保険料は定額負担の性格が強く、低所得者ほど逆進性が高く、未納率の原因になっている。
 したがって、当面必要な所得再分配政策は、非正規労働者にも正規労働者と同じ社会保険(厚生年金、健康保険)を適用し、将来の生活展望や医療アクセスを保障する、非正規労働者でも将来展望を持って家族を形成できるように、住宅手当、児童手当の加算、子供に対する奨学金を充実させることである。低所得高齢者には、基礎年金制度を補う最低所得保障制度の導入、医療・介護費の保険料、窓口負担の軽減が重要になる。
 さらに全世帯に共通して生活困窮者の生活支援も重要である。就職の失敗や離職に伴う長期無業となり、引きこもるもの、多重債務を抱えるものも増えているが、現在、これに対する支援政策は存在しない。これらの問題は、現金給付だけでは対応できないので、就労支援、生活相談、金銭管理支援などさまざまな生活支援政策を行う必要がある。2015年4月からスタートした生活困窮者支援制度は、このような多様な生活困窮者の生活を包括して支援するまったく新しい仕組みとされるが、その成否にさほど期待がかかってはいない
posted by GHQ/HOGO at 06:53| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月29日

1人親世帯の貧困率は50%で世界トップクラス

 ここでは世代別の貧困の課題を見てみよう。まず子供の格差・貧困であるが、これは大人の貧困率の上昇とともに上昇傾向にある。日本の子供の貧困率は16%であり、先進国でも上位にある。また特に1人親世帯の貧困率は50%であり、先進国でもトップクラスになっている。こうした貧困が子供に与える影響については、教育水準、健康面で明らかにされている。
ついては、親の所得階層によって基礎科目の成績で差がでていることや、大学などのへ進学率に差がでていることにより、所得格差と学力、進学機会の格差の関係が明らかになっている。またさまざまなデータが子供の貧困と貧困の世代間連鎖を明らかにしている。たとえば、少年院における貧困世帯の出身者の率の高さ、生活保護受給世帯出身の子供が成人後、自らも生活保護受給になる確率が高いこと、養護施設出身の子どもが成人後に生活保護を受ける割合も高いことなどが明らかにされている。
 次に若年者・現役世代の格差・貧困を見てみよう。90年代半ばから非正規雇用が拡大し、特に不本意ながら非正規労働者にならざるを得ないという若い世代の増加は、格差・貧困率の上昇、未婚率の上昇の重要な原因になっている。また学校、進学、就職・転職の失敗などをきっかけとする若い世代の引きこもりの増加が大きな問題になっている。
 高齢者の格差・貧困の主要因は、低い年金や無年金である。被用者は厚生年金、非被用者(自営業、無職、非正規労働者)は国民年金と加入する年金が分立している日本では、国民年金(基礎年金)のみの高齢者は850万人程度おり、その平均年金額 (月額) は5.5万円であり、生活扶助基準を大きく下回る。また2015年度から初めてスタートするマクロ経済スライドによって、基礎年金の実質水準は今後30年間にわたり約30%程度低下するとされている。今後の高齢者数の増大も考慮すると、膨大な貧困高齢者が発生する可能性もある。
posted by GHQ/HOGO at 06:16| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月25日

相対貧困率と生活扶助基準ライン

 所得分布が格差の大きさを示すのとは別に、貧困の程度を示すものとしては相対貧困率がある。正確には相対貧困水準とは「世帯人数を調整したうえでの中位の所得の半分の所得を相対貧困ライン」と設定し、その相対貧困ライン以下の人の割合と定義される。もう1つの貧困ラインとしては、生活保護制度の定める最低所得水準(以下、生活扶助基準の貧困ラインとする)によるものがある。生活扶助基準からみた貧困ラインは、世帯を構成する家族の年齢や居住地によって異なるので、単に人数調整した相対貧困ラインとは単純比較できない。
 しかし、相対貧困ラインからみて貧困世帯とみなされる低所得世帯と生活扶助基準ラインからみて貧困世帯とみなされる世帯は86%重なっていることが確認できている。したがって、相対貧困率の動向は、生活扶助基準以下の貧困率と類似した動きを示すことになる。その相対貧困率の動向を見ると、全体として貧困率は上昇傾向にあり、特に若年世代の貧困率が大きく上昇している。一般に、貧困率の上昇は、収入が少ない高齢者数が増加したためであるという指摘もあるが、決して人口要因だけではない。
posted by GHQ/HOGO at 05:59| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月24日

所得分布からみる格差の拡大―所得上位5%の占有率が急上昇

 日本国内での格差・貧困の動向についても見てみよう。格差・貧困の動向を見るためにはいくつかの指標を組み合わせてみる必要がある。
 まず所得の中位値と平均値である。厚生労働省の「国民生活基礎調査」によると、近年の平均世帯所得は530万円超であるが、中位の世帯所得(所得を低いものから高いものへと順に並べて2等分する境界値)はほぼ430万円である。中位値より平均の方がかなり高めにでる原因は、高所得世帯の所得が平均を押し上げているからである。そこで中位値の世帯所得の動向に着目すると、世帯人数が減少していることや人口の高齢化が進んだことをも考慮しないといけないものの、1995年は550万円、2000年は500万円、2005年は458万円、近年はほぼ430万円というように、約20年間で中位値は120万円以上低下している。
 次に所得分布は、全世帯の下位から約2割は世帯収入「0から200万円」にある。中位の世帯所得の半分は210万円あまりであり、これは相対貧困ラインにも相当するが、それ以下の世帯が20%程度存在することになる。他方、上位から5% が世帯所得「1300万円以上」、同じく上位10%が世帯所得「1000万円以上」の高所得世帯層となっている。したがって、大ざっぱにいうと日本の世帯所得分布は1000万円以上で上位10%、201万円から999万円で中間層70%、200万円以下の低所得者層20%から構成されている。
 次に高所得層への集中を明確にするためには、高所得層への占有率に注目する必要がある。OECDのデータベースでは、各国の所得上位層が全所得(課税前)の何パーセントを占有しているか公表している。上位5%の所得層の占有率を見ると、日本は90年代に入って急速に上昇しており、米国の約35%、英国の約30%には及ばないものの、25%に接近している。なお、フランスは21%、スウェーデンは17%であり、決して日本が格差や所得の集中度が低い国ではないことがわかる。
posted by GHQ/HOGO at 06:10| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年01月23日

国際比較から見た格差の現状―低所得層の大幅所得低下は日本だけ

 トリクルダウン政策は、日本でも2000年代前半に雇用規制緩和などを進めた小泉純一郎政権、それに続く(第1次)安倍晋三内閣でも「上げ潮政策」として採用されているが、それが低所得世帯にどのような結果になったかは十分検証されていない。国際的にも過去20年から30年間で、先進国における格差がどのような状況になっているかは重要なテーマになっている。この点について経済開発協力機構(OECD)の “Divided We Stand: Why Inequality Keeps Rising” (2011年) は、1980年代半ばから2000年代後半の期間における所得上位10%の階層と下位10%の階層の実質所得の変化率について、「世帯規模」と「物価水準」を調整した上で、国別に動向を明らかにしている。
 フランスのように下位の所得の成長率が上位の成長率よりも高い国は例外であり、多くの国で、高所得者の所得の成長率は低所得者の成長率よりもはるかに高く、格差は拡大していることが確認できる。それでも低所得者の実質所得の成長率はわずかでもプラス成長であるが、日本のみ低所得者層の所得は実質所得が年平均マイナス0・5%になっている。日本では、低所得層の所得がより大きく低下していることが確認されたことになる。
posted by GHQ/HOGO at 06:03| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする