2018年12月11日

なぜ貧困はなくならないのか?

 自由、平等で世界一金持ちといわれるこの日本で貧困に苦しむ人たちがいるなんて不思議ではないか。年間3万人もの自殺者のうちその大半は経済的理由。当たり前と思っている資本主義の仕組みに何か大きな間違いがあるのではないか。まずは資本主義の本質を理解するためにモノポリーで考えてみる。複雑に見える経済のしくみもシンプルなゲームに当てはめてみると本当の姿が見えてくる。
モノポリーのゲームを始めるとき4人のプレイヤーはみんな平等である。その4人がサイコロを振りながら土地や家屋の権利を買い、投資を繰り返していくわけだが、テクニックと運によって次第に1人のプレイヤーに富が偏っていく。結局は1人のプレイヤーがほとんどの利権を買い占めてしまい、他の3人はまったく太刀打ちができなくなったところでゲームセットとなるはずだ。まったく平等な4人が完全に自由な競争をしたとしても必ず結果は1人の勝者に富が独占され、他のプレイヤーを破産に追い込むことになる。
 つまり自由にまかせているだけでは経済活動はやがて破局を迎えることになる。新自由主義者と呼ばれる人たちは自由な競争を促進し、あらゆる規制を撤廃すれば経済が成長を続けると信じ込んでいるようだが、大間違いであることがモノポリーをやってみるとよくわかる。金持ちはどんどん金持ちになり、貧乏人は永久に貧困から抜け出せず貧富の差が拡大していく法則がゲームの中にはっきりと見てとれる。自由に任せておくだけではゲームを続けていくことができない。そこでゲームを終了するか、さもなければルールを改正する必要がでてくる。
 モノポリーの限界に気が付いた4人は相談してゲームの世界に政治を導入し、ルールを改正していくことを思いつく。選挙を行い政治家を1人選出することにしたのだ。経済の世界に政治が持ち込まれるといったいどんなことがおきるのか。経済と政治を融合させれば世の中の縮図ができあがる。4人で選挙を行って政治家を選出するのだが、この場合当然これまでゲームをリードしてきた大金持ちは選ばれない。なぜなら1人の金持ちと3人の貧乏人が投票するわけだから代表者は3人の貧乏人の中から選ばれることになる。1人1票ずつの民主主義だから当然である。選挙で選ばれた政治家はモノポリーのルールを貧乏人が有利になるようにどんどん変えていく。
トップのプレイヤーからごっそり税金を徴収し、貧しい他のプレイヤーに再配分していく。富の再分配が行われるわけだ。しかし、トップのプレイヤーにしてみればたまったものではない。せっかくここまで溜め込んだ富がすべて平等に分配されてしまえば、これまでの努力が水の泡になってしまう。
 そのことに気がついた金持ちプレイヤーは政治家を買収することを思いたつ。政治家はもともと貧しいプレイヤーの出身だったわけですから最初は抵抗するが、結局お金持ちの言うとおりにしたほうが得だということに気がつく。表面上は貧乏なプレイヤーの味方のようなふりをしながら票を集め政治家になり、少数派の金持ちに
有利な仕組みをつくり資金提供を受けることで他のプレイヤーより裕福になる。これが財界と政界の癒着だ。政治家が金持ちによって買収されている状態は今の日本の政治とまったく同じである。いや世界共通と言って良いだろう。一般庶民より貧しい政治家は皆無だ。政治家は金持ちから政治献金(実質上の賄賂)を受けながら金持ちに都合の良い政策を実行することで(程度の差はあれ)私腹を肥やしているのだ。
 金持ちや権力者にとって富を平等に配分しようとする共産主義はもっとも警戒すべき敵である。何としても叩き潰さなければいけない。もし貧しい人間が政治に目覚め、多数決で平等な社会をつくろうとすればそれはできる。不公平な社会は解消され、たちまち金持ちの優位性は失われてしまう。そこで金持ちたちはマスメディアや大学教授までも味方に付けて、『共産主義は危険な発想だ』とすべての国民を洗脳しようとする。今の日本人を見てみるとどんな貧しい人ですら、共産主義は駄目だと考えている。これがまさに金持ちの思うツボで、洗脳が見事に成功しているわけだ。
 では社会のシステムはどうあるべきなのか。この世界から貧困を排除して経済的格差を緩和するべきではないか。努力してコツコツ頑張る人が報われるような社会でなければいけないのではないか。しかしまったく平等であっても労働意欲が沸いてこないものだ。一生懸命働いた人と朝から晩までお酒を飲んで働かなかった人が同じ給料だとするとバカバカしく思えてくるものだ。かつてソ連や中国、北朝鮮などで共産主義への取り組みが行われた。多くの人が地上の楽園の誕生を信じて一生懸命頑張った。しかし結果は意外なことに生産性が著しく低くなり、資本主義との競争に敗れてしまった。
 モノポリーでも富の再分配をどんどん推し進めていけば確かに平等な社会が実現されるのだが、4人が平等になってしまうと今度は逆にわざわざゲームをやろうという意欲が失われてしまうわけだ。経済をうまく循環させるためにはある程度の経済格差も必要なのかもしれない。水は高いところから低いところへ流れる。そしてそれがエネルギーを生む。お金も同じことでこの高低差がなければ流通しないのだ。しかし今問題になっているのはその格差の程度である。たとえばプロ野球の選手がいくら一流だからと言って何億円も報酬を受ける必要があるのか。大企業の社長が一般社員の何百倍もの給料をもらうほど本当に価値ある仕事をしているのか。物や価値を生み出さず、お金だけを動かすビジネスが社会を支配することが許されるのか。資本主義の競争の原動力を残しながらできるだけ平等な社会を実現するという異なる命題のバランスをうまくとることが必要なのだが…。
 具体的に言えば、高額所得者の上限を青天井にするのではなく、低額所得者と高額所得者の格差をせいぜい10倍ぐらいに制限しておくことが必要ではないかということになるが、そんなことは無理なことかもしれない。
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2018年12月10日

生活保護制度に対する各政党のスタンス

 @ 適正化積極派(自民党、日本維新の会、みんなの党、国民民主党等)
 自民党は不正受給への厳格な対処、生活保護水準、医療費扶助の適正化を進め、給付水準の10%引き下げを主張し、適正化の方向性を最も強く打ち出す。日本維新の会も支給基準の見直しや医療扶助の自己負担導入などによる適正化を主張する。みんなの党は不公正、不正の是正を主張し、最終的には基礎年金と統合したミニマムインカム制度の創設を掲げる。民主党も調査権限の強化、罰則の厳格化など不正受給対策を進める。
 A 中間派(公明党)
 公明党は職業訓練や就労体験(中間的就労等)を通じた就労支援や就労促進のための積立金制度の創設など、生活保護から脱却、自立できるよう支援を強化を目指す一方で医療扶助の不正受給の防止・適正化を進める。
 B 生活保護維持・拡充派(共産党、社民党、立件民主党等)
 共産党は生活保護が必要とされるすべての人に保障することを重視し、保護費の切り下げにも反対する。社民党も保護が必要な人が保護が受けられていないことこそが問題とし、機能強化を主張する。
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日本の生活保護制度とは?

生活保護は「資産や能力等すべてを活用してもなお生活に困窮する方に対し、困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障し、その自立を助長する制度」とされており、収入や資産の有無などを鑑み、世帯ごとに給付を受けることができる。
給付のメニューは生活費となる生活扶助に始まり、住宅扶助や医療扶助から葬祭扶助まで幅広く用意されている。この生活扶助は居住している地域や世帯員の年齢に伴って基準が異なっており、できるだけ世帯の実態に即して必要十分な給付がなされるようになっている。
この窓口となるのは居住する地域の福祉事務所(原則として市部では市、町村部では都道府県が設置し、一部の町村部では町村が設置している)であり、保護を希望する者はまずは相談をする必要がある。そして、収入が無く就労も難しいこと、預貯金や生命保険などの資産がないこと、年金や児童扶養手当などの他のセーフティーネットの活用ができないこと、親族などの扶養義務者からの仕送りを受けられないことといった事項についての調査を受けた末に、保護の開始が決定される。
 まず、生活保護をめぐる昨今の実態として、ここ数年来の給付総額急増があげられる。そもそも、生活保護は困窮するすべての者に給付されるという性質を持つが、実際には生活保護法(第四条一項)に「保護は、生活に困窮する者が、その利用し得る資産、能力その他あらゆるものを、その最低限度の生活の維持のために活用することを要件として行われる」と規定された「補足性原理」から、勤労能力を持つ壮年世代への給付は窓口で拒まれていた。
しかし、平成20年のリーマンショックと前後して「ワーキングプア」「派遣切り」といった労働者・失業者の困窮が社会問題となり、平成21年3月の厚生労働省内で「単に稼働能力があることをもって保護の要件を欠くものではない」という通達が出され、各自治体で稼働世代への給付が行われるようになった。
 その結果、被保護世帯数において4倍増となった稼働世代が全体の生活保護受給者数・給付総額を押し上げ、戦後最高値を更新した給付総額は3億円を超えてなお膨れ上がり、4億円に迫っている。
こうした現状に対し、厚生労働省の社会保障審議会において「生活保護基準部会」が設置され、生活保護の給付水準についての議論が行われた。そして、平成23年4月から平成25年1月にかけての全12回の会議を経て、一般の低所得者世帯の消費実態と生活保護の給付基準との間に乖離があり、世帯構成によっては給付水準の方が上回っている場合もあるという結論が出された。
この結論を受けて政府は給付水準の見直しを検討し、平成25年1月27日には生活扶助を本年8月から3年かけて740億円削減していくことを発表した。また、この給付水準の見直しや「税と社会保障の一体改革」に代表される社会保障制度全体の見直しの機運を受け、同じく社会保障審議会に「生活困窮者の生活支援の在り方に関する特別部会」が設置され、平成24年4月から平成25年1月にかけてのこちらも全12回の会議を経て、報告書が提出された。この報告書においては、「生活保護の受給に至る前の就労への支援」の大切さを説き、「中間的就労」の可能性が言及されている。
 また、生活保護の給付額の拡大とともにその不正受給も件数・金額ともに拡大傾向にあり、平成22年度においては平成17年度(12,535 件)の倍の25,355 件、金額にして約128 億円の不正受給が明らかになっている。これらの不正受給の内訳をみると、平成22 年度の不正内容は稼働収入の無申告・過小評価が51.6%、各種年金等の無申告が27.7%であり、また、福祉事務所による課税調査などによって発見されたものが約9割となっている。不正受給は個人によるものと組織的なものとに分類でき、偽装離婚や他人名義の口座を利用した虚偽申告、また、不正であるかの判断は分かれるが医療費扶助の不適正利用などは個人的なものと推測される。
しかし、昨今では組織ぐるみの不正受給の存在が明らかになっており、前述の医療機関の事例やホームレスに生活保護の申請をさせて保護費をピンハネする事例などが問題となっている。このような貧困ビジネスは暴力団の新たな資金源となっていることが多く、組織的な囲い込みではないにしても、生活保護受給者が医療費扶助によって入手した精神薬の横流しを担う、といったように生活保護が食い物にされている事例は多い。
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2018年12月08日

日本の生活保護制度とは?

生活保護は「資産や能力等すべてを活用してもなお生活に困窮する方に対し、困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障し、その自立を助長する制度」とされており、収入や資産の有無などを鑑み、世帯ごとに給付を受けることができる。
給付のメニューは生活費となる生活扶助に始まり、住宅扶助や医療扶助から葬祭扶助まで幅広く用意されている。この生活扶助は居住している地域や世帯員の年齢に伴って基準が異なっており、できるだけ世帯の実態に即して必要十分な給付がなされるようになっている。
この窓口となるのは居住する地域の福祉事務所(原則として市部では市、町村部では都道府県が設置し、一部の町村部では町村が設置している)であり、保護を希望する者はまずは相談をする必要がある。そして、収入が無く就労も難しいこと、預貯金や生命保険などの資産がないこと、年金や児童扶養手当などの他のセーフティーネットの活用ができないこと、親族などの扶養義務者からの仕送りを受けられないことといった事項についての調査を受けた末に、保護の開始が決定される。
 まず、生活保護をめぐる昨今の実態として、ここ数年来の給付総額急増があげられる。そもそも、生活保護は困窮するすべての者に給付されるという性質を持つが、実際には生活保護法(第四条一項)に「保護は、生活に困窮する者が、その利用し得る資産、能力その他あらゆるものを、その最低限度の生活の維持のために活用することを要件として行われる」と規定された「補足性原理」から、勤労能力を持つ壮年世代への給付は窓口で拒まれていた。
しかし、平成20年のリーマンショックと前後して「ワーキングプア」「派遣切り」といった労働者・失業者の困窮が社会問題となり、平成21年3月の厚生労働省内で「単に稼働能力があることをもって保護の要件を欠くものではない」という通達が出され、各自治体で稼働世代への給付が行われるようになった。
 その結果、被保護世帯数において4倍増となった稼働世代が全体の生活保護受給者数・給付総額を押し上げ、戦後最高値を更新した給付総額は3億円を超えてなお膨れ上がり、4億円に迫っている。
こうした現状に対し、厚生労働省の社会保障審議会において「生活保護基準部会」が設置され、生活保護の給付水準についての議論が行われた。そして、平成23年4月から平成25年1月にかけての全12回の会議を経て、一般の低所得者世帯の消費実態と生活保護の給付基準との間に乖離があり、世帯構成によっては給付水準の方が上回っている場合もあるという結論が出された。
この結論を受けて政府は給付水準の見直しを検討し、平成25年1月27日には生活扶助を本年8月から3年かけて740億円削減していくことを発表した。また、この給付水準の見直しや「税と社会保障の一体改革」に代表される社会保障制度全体の見直しの機運を受け、同じく社会保障審議会に「生活困窮者の生活支援の在り方に関する特別部会」が設置され、平成24年4月から平成25年1月にかけてのこちらも全12回の会議を経て、報告書が提出された。この報告書においては、「生活保護の受給に至る前の就労への支援」の大切さを説き、「中間的就労」の可能性が言及されている。
 また、生活保護の給付額の拡大とともにその不正受給も件数・金額ともに拡大傾向にあり、平成22年度においては平成17年度(12,535 件)の倍の25,355 件、金額にして約128 億円の不正受給が明らかになっている。これらの不正受給の内訳をみると、平成22 年度の不正内容は稼働収入の無申告・過小評価が51.6%、各種年金等の無申告が27.7%であり、また、福祉事務所による課税調査などによって発見されたものが約9割となっている。不正受給は個人によるものと組織的なものとに分類でき、偽装離婚や他人名義の口座を利用した虚偽申告、また、不正であるかの判断は分かれるが医療費扶助の不適正利用などは個人的なものと推測される。
しかし、昨今では組織ぐるみの不正受給の存在が明らかになっており、前述の医療機関の事例やホームレスに生活保護の申請をさせて保護費をピンハネする事例などが問題となっている。このような貧困ビジネスは暴力団の新たな資金源となっていることが多く、組織的な囲い込みではないにしても、生活保護受給者が医療費扶助によって入手した精神薬の横流しを担う、といったように生活保護が食い物にされている事例は多い。
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2018年12月06日

生活保護・児童扶養手当受け取り状況が変わってくる3つのケース

 生活保護や児童扶養手当は所得の変動や、再婚など生活環境の変化により減額・打ち切りを行っている。ここでは生活保護や児童扶養手当の受け取り状況や金額が変わってくる3つのケースを紹介してみよう。
 1:働いて所得が上がったケース
 働いて所得が上がった場合、生活保護が打ち切られる or 減額となることがある。児童扶養手当は本来なら18歳までの受け取りが可能だが、所得が上がった場合18歳未満であっても打ち切られる。
 児童扶養手当がなくなっても、『児童手当』を受け取ることができるのでご安心していい。こちらは、所得制限を超えた場合でも受け取れる。詳細については各市区町村に相談することだ。
 2:再婚したケース
 収入がある人と結婚した場合、生活保護・児童扶養手当が打ち切り・減額となることがある。仮に相手配偶者等から金銭的支援を受けていることを隠して受給し続けていると不正受給として全額返金を要求されるかもしれない。
 また、再婚相手も生活保護を受けている場合は、生活保護について見直しとなることもある。
 3:子供が18歳を超えたケース
 子供が18歳を超えた場合、児童扶養を受け取ることはできなくなる。生活保護を受け続けることはできるが、子供が働いているような場合は、世帯収入があるため生活保護費の打ち切り・減額の対象になるだろう。
 児童扶養手当を受けることで合計が大きく変わることはないが、万が一生活保護が減額された場合の保険になる可能性がある。
 また、生活保護より審査が厳しくないし、一部でも支給してもらうことで生活が楽になるだろう。


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2018年12月05日

本来あるべき生活保護制度とは?

 息子と同居している方に、こんなことがあった。息子の勤務する会社から、「残業を頼んだら保護費が貰えなくなるから、と断られた」と連絡があったのだ。
 本来ならば働いても生活するために不足があり、それを補うためのものが保護費である。しかし、それが貰えなくなるから働かないというのでは本末転倒だ。この際にはケアマネジャーから双方に説明し、きちんと働くということになった。しかし、保護するというところにばかり目がいってしまい、自立を助長するという部分が見落とされがちになっているのではないか。
 近年の生活保護受給者の特徴として、若年層の増加と受給期間の長期化がある。ストレス過多の現代社会において、就労困難な人が増えているのだろう。しかし1度このような保護を受けてしまい「自分で何とかしなければ…」という気力が薄れてしまっているとは考えられないか。
 不慮の事故や予期せぬ難病にかかってしまい働くことができなくなってしまったというような場合には、社会全体として支える仕組みは必要なことであり安心なことである。しかし、税金や年金を未納状態にしたまま、生活が困窮したからといってすべての人に対し“同様に”受給資格があるというのは、果たして平等といえるのか。「努力しなかったのだから、放っておけばいい」などとは言わない。しかし、これだけ人数が増えてしまったのでは、行政の目も行き届かなくなる。
 旧生活保護法にあった「欠格条項」が正しかったとは考えないが、まずは「自助」、次に「共助」、そして「公助」ではないか。社会全体の仕組みとして、「生活保護は楽でいいよね」では困りもの。もう1度、工夫と見直しが必要になってきた制度なのではないか。
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2018年12月04日

日本における生活保護の現状

 旧生活保護法には、「能力があるにもかかわらず勤労の意思のない者、勤労を怠る者その他生計の維持に勤めない者や素行不良な者を除く」という欠格条項が存在した。この欠格条項が除かれた理由の1つは、「貧困は個人のみの責任、個人のみの問題ではなく社会全体の問題であり責任でもある」という捉え方にある。
 生活保護被保護人数は現在約215万人以上、世帯数は約150万世帯。1996年以降の世界的不況を背景に生活に困窮する人数が増えているのは、日本に限ったことではない。世界的な現象であることは誰もが周知のことだろう。
 介護の仕事に携わっていると、必ず生活保護世帯と関わることになる。訪問介護では金銭の管理は行わないので、どれくらいの金額を受給しているのかは不明であり、その管理を行うのは子供たち。制度の細かな内容は市町村によって異なるが、「医療と介護」について現物支給であるのは全国統一項目である。
 医療はいつ、どのくらいの頻度で医者にかかり、どれだけ多くの薬を処方されても、本人は窓口で料金を支払う必要がない。介護でも、デイサービスやショートステイ利用時の食費を除いて、自己負担はない。つまり、費用を心配することなく医療も介護も受けられるということ。また、限度額はあるが、家賃を支払うこともない。その他に、「生活扶助」として現金が支給される。細かいことまで挙げれば、ごみ出しに使用する指定ごみ袋まで支給されるのである。
 こういった家では、もし病気になってしまったら、「辛い」という他に「治療費が……」という懸念が頭を過義るが、その心配や不安は今のところない。
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2018年12月03日

なぜ「格差拡大」は「経済成長」を損なうのか? .

 経済協力開発機構(以下、OECD)は、ワーキングペーパー「所得格差の動向と経済成長への影響」を発表しているが、それによると、多くの国において所得格差が経済成長を損なっており、その主な要因は貧困層への教育投資不足であることがわかった。
 推計によると、メキシコとニュージーランドでは、格差拡大が過去20年間の成長率を2000年代後半の経済危機までに10%以上押し下げた。また、イタリア、英国、米国では、所得格差が拡大していなければ累積成長率は6〜9%高くなっていたという。一方、スペイン、フランス、アイルランドでは、経済危機前の格差縮小が1人当たりのGDPの増加に寄与していた。
 OECDは、所得格差が縮小している国は拡大している国より速く成長すると分析。経済成長にとって最大の問題は、下位中間層および貧困世帯とそれ以外の社会層との格差が拡大していることだとし、重要なのは教育で、格差が成長を損なう主な要因は貧困層の教育不足だと指摘している。
 新たな研究結果によると、貧困家庭の子供の教育機会が損なわれることで社会的流動性が低下し、技能開発が阻害され、経済成長に影響を及ぼすことが判明。低学歴の両親を持つ場合、格差が拡大するにつれ、教育成果が悪化するのに対し、中学歴または高学歴の両親を持つ場合は、格差が拡大してもほとんどあるいは全く影響を受けないという。
 また、経済成長への影響は下位40%の所得層との格差からも発生しており、貧困防止対策だけでなく、現金移転や公共サービスへのアクセス拡大も機会均等化を進めるための重要な社会的投資だと指摘。なお、適切かつ対象を絞った政策の下で実施される限り、再分配政策が経済成長を損なうことはないとしている。
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2018年12月01日

「あんなやつら」って、誰だ?

 「生活保護、ありがとう」
 ある支援団体が主催するイベントで登壇した女性は、現在、生活保護利用中だという。彼女は震えながらも、自分の気持を壇上から伝えた。
 「私は病気になりました。支えてくれる人もいないし、頼れる人もいなかったです。だから生活保護を利用しました。生活保護に助けられて、支えられて、いま生きています。もし生活保護がなかったら、いまの私はありません。そして、この制度を必要とする人は、これからもたくさんいると思います......」
 彼女の言葉に異議を唱える人が、どれくらいいるだろうか。必要な人が必要な制度を利用する。それは、当たり前のことだ。きっと、誰もが賛同するに違いない。でも、必要か必要でないか。この2つの間に、どれほどの違いが、どれほどの差があるのだろうか。正しい線引きは、誰がしてくれるのだろう......。
 イベントが終わったあと、新宿の夜回りにそのまま参加した。すると突然、10年以上もホームレス生活をしているなじみの男性に話しかけられた。
 「おお、大西! お前が出ている新聞の記事を読んだぞ。若造のくせに偉そうなことぬかしやがって。だいたいなあ、生活保護なんて怠けているやつが使ってんだ。俺はたくさんそういうやつを知ってるぞ。あんなやつらと一緒にされたらたまらねえ。だから俺は生活保護が大っ嫌いなんだ」
 彼は吐き捨てると、新宿東口のサブナードに続く階段を下っていった。酔っ払っていたのか、語気が少し荒かった。その日の夜回りのあいだ、ずっと僕は彼の言葉を反芻していた。
 多くの人が叫ぶほど、本当にいまの生活保護制度は必要でない人が過剰に利用しているのだろうか。僕が相談を受けている限り、ほとんどの人は本当にそれが必要な状況だったと思う。もちろん、なかには眉をしかめるたくなる人もいたけど、それは一部も一部だし、その人にもきっと、それを必要だと思った背景や事情があったはずだ。
 さっきおじさんが言っていた「あんなやつら」って、いったい誰のことなのだろう。彼の知っている人には、それこそ不正受給しているような「あんなやつら」がたくさんいるのだろうか......。もし、「あんなやつら」が本当にたくさんいるのなら、それこそその人たちを取り締まり、制度設計だってきちんと適切なものにしていくべきだろう。
 でも、今日のイベントで話していた女性のように、どうしようもない事情の人だっている。それに、彼女は持病があると言っていたが、見た目には健康そのもののようだった。生活保護の利用者であることを打ち明けられなければ、まったく気がつかなかったかもしれない。
posted by GHQ/HOGO at 10:34| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月29日

貧困政策の効果は何で見る?

 政府は国民から税金や社会保険料などを受け取り、さまざまな社会保障給付として国民に還元している。これを「再分配機能」と呼び、貧困に対する政策の効果を読み解くには、「再分配前」と「再分配後」の貧困率の比較が重要である。
「再分配前の貧困率」とは社会保険料や税金を引かれる前の所得で計算した貧困率で、「再分配後の貧困率」とは税金や社会保険料を引かれてあらゆる給付金が支給された後の所得で計算した貧困率である。この差が、政府の「貧困削減」の効果を表す。「再分配後」の貧困率が「再分配前」より減少していればいるほど政府の貧困削減効果が上がっているといえるのである。
 2008年OECDの調査では、日本は先進諸国において再分配後の貧困率が再分配前の12.4%から13.7%と高くなっている唯一の国であった。このように日本の子供の貧困率が高いのは、政府の再分配機能が働いていないからといえる。
 もともと再分配機能は、税金や社会保険料などとして富裕者層から徴収したものを貧困者層にさまざまな形で給付する貧困削減の機能である。でも、この結果からは当初の主旨は見受けられない。なけなしのお金で税金を納めても、自分たちのメリットはほとんどなく、税金や社会保障費を納めた分、収入は減って暮らしが苦しくなっている。
 実際のところ、貧困者が支払う所得税はさほど高くはないものの、かなりの額の社会保険料を支払い、受ける給付が非常に少ないのだ。ユニセフの調査報告では、ようやく再分配後の貧困率がわずかに再分配前を下回ったが、それでも連日財政赤字に関するニースが流れるギリシャ、イタリアに続いて下から3番目というのは、日本国民として複雑な心境である。
 「再分配前」と「再分配後」の貧困率の逆転を修正し、再分配後の貧困率を減少させるにはどうしたらいいのか。給付を増やせば問題は解決するのか。
 2006年OECDの報告では、「貧困が起こってしまってからの制度は対処的なものにしかならず、どんなに効果的な制度・プログラムであっても、子供期の貧困の影響を100%なしにすることはできない」とある。そして、貧困を上流で防止するため現物給付よりも現金給付が効果的と強調している。“現物給付より現金給付”という点には単純には同意しかねるが、「上流で貧困を防止する」という点には共感する。
 お金もモノも大事、でもそれらを活かしながら生きていく力を育んでいくのは教育ではないだろうか。私たちの税金が、未来の社会を担う子供を貧困の連鎖から断ち切れるように、正しく使われることを願っている。
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2018年11月26日

所得格差は経済成長を損なう!

 OECD分析によると、所得格差を是正すれば、経済成長は活性化されるという。所得格差の縮小している国は所得格差が拡大している国より速く成長すると分析している。
 成長にとって最大の問題は、下位中間層および貧困世帯とそれ以外の社会層との格差が拡大していること。重要なのは教育で、格差が成長を損なう主な要因は貧困層の教育投資不足である。
 アンヘル・グリアOECD事務総長は「この説得力あるデータは、大きく、さらに拡大しつつある格差問題に取り組むことが、力強くかつ持続可能な成長を促進する上で重要であり、こうした取り組みを政策論議の中心に据える必要があると示している。幼少期から万人の機会均等を促進する国は、成長し、繁栄する。」と述べている。
 推計によれば、メキシコとニュージーランドでは、格差拡大が過去20年間の成長率を2000年代後半の経済危機までに10%以上押し下げた。イタリア、英国、米国では、所得格差が拡大していなければ、累積成長率は6-9%高く、スウェーデン、フィンランド、ノルウェーでも、低水準からではあるものの、成長率はより高くなっていただろう 。他方、スペイン、フランス、アイルランドの場合は、経済危機前の格差縮小が1人当たりのGDPの増加に寄与した。
 OECD分析では、格差が経済成長に影響を及ぼす主要なメカニズムは、貧しい社会経済的背景を持つ子供の教育機会を損ない、社会的流動性の低下をもたらし、技能開発を阻害することになるということを示している。
 低学歴の両親を持つ個人は、所得格差が拡大するにつれ、教育成果が悪化する。これに対し、中学歴または高学歴の両親を持つ個人は、格差が拡大しても、ほとんどあるいはまったく影響を受けないという。
 経済成長への影響は、社会の最下位10%の最貧困層と社会全体との格差によるだけではなく、下位40%の所得層との格差からも生じている。OECDによれば、貧困防止対策のみでは対策は十分ではないのだ。現金移転や質の高い教育、訓練、保健医療などの公共サービスへのアクセス拡大も、長い目でみれば、機会均等化を進めるための極めて重要な社会的投資なのだ。
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2018年11月23日

「まずは施設に」という考えが路上生活から抜け出せない一因に

 精神障害者に対しては、イタリア・トリエステ市で1960年代から行われた「バザーリア改革」の中で、精神科病院の解体と元入院患者の地域生活を推進する取り組みが同時進行で始まった。以後、ここ数年の日本でも話題になっているフィンランド・西ラップランド地方の「オープン・ダイアローグ」、ニュージーランドに起源を持つ「ファミリー・グループ・カンファレンス」など、精神障害者が地域の普通の住まいで生活することを基本と考えた上での取り組みの積み重ねが、数多く存在する。
もちろん日本でも、すでに数多くの取り組みがある。精神障害者の地域生活に対する世の中の理解は、少しずつ深まってきているのではと思いたい。しかし、精神障害を持たない生活困窮者一般に対しては、「同じ考え方を拡大していいのか」という意見もありそうだ。
 基本は同じだと思うのだが。日本ではいまだに、路上生活の方々が生活保護を申請すると、「まずは施設に」、あるいは同等の場所に、となるのだ。そして、数ヵ月あるいは数年間、そこから出られないことになる。施設というのは、無料低額宿泊所とか、5月に火災になった川崎市の簡易宿泊所などだ。
 施設そのものが劣悪で危険な場合もある。貧困ビジネスの搾取の場であった例も、過去にあった。そういう住環境にいること自体、もう「健康で文化的な最低限度」未満なのである。
 福祉事務所のケースワーカーに「なぜですか」と聞くと、「ある程度、訓練をした上でないと、アパートに住ませることはできない」ということだ。だが、精神障害者に対するステップアップ方式と同じで、失敗が多くなっている。
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2018年11月21日

劣悪な住まいでも「転居」が許されない生活保護世帯

2015年7月より生活保護費の家賃補助(住宅扶助)が、10月からはさらに暖房費補助(生活扶助の冬季加算)がそれぞれ削減された。劣悪な居住環境で暖房費がかさめば、その他の生活費が食費を中心に圧迫されることになる。人間の生活の基本は、「住」ではないだろうか。住は「大切」というよりも、住まいそのものが基本的人権ではないか。日本ではなかなか、この「住まいは基本的人権である」という考え方が理解されにくい。
 住に関する問題を抱えていない方は、日本には、ほとんどいないかもしれない。持ち家にしても賃貸にしても、個人や家族単位で住を確保し続けるのは大変である。
 もともとの住宅市場にも、問題がある。入居するためのコスト、特に賃貸住宅の初期費用が大きいとか、不利な条件を抱えた方は賃貸アパートへの入居が難しいとか。生活保護受給者が、いったん住み始めたアパートに問題が発生したとき、転宅を希望しても、福祉事務所がなかなか転宅を認めないとか。福祉事務所からすれば、「気に入らないから転宅させては国民感情が許さない」ということなのだろうけれど、これも初期費用の問題が大きいのだ。
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2018年11月20日

外国人の生活保護受給世帯数の拡大

 大手メーカーの工場が立地する群馬県大泉町。バブル期の人手不足を機に外国人の受け入れを拡大し、今では町の中のあちこちにポルトガル語の看板がある。
 生活保護を受けている外国人が月平均で約5万世帯に上り、過去最高に達したことが分かった。日本語能力の不足で職につけない外国人が多いことなどが理由とみられる。人手不足が深刻化する中、政府は経済財政諮問会議で、外国人労働者の受け入れ拡大方針を示したが、福祉のあり方まで含めた的確な議論や対策が求められる。
 厚生労働省によると、外国人が世帯主の生活保護受給世帯数は月平均で前年度比0.4%増。景気が上向いている。ここ数年は伸びが鈍化しているが、06年度(3万174世帯)からの10年間で56%増えた。
 また人数ベースでみても外国人が世帯主の世帯生活保護の受給は大幅に増えている。月平均約7万人弱と、06年度の約5万から50%あまり多くなった。一方、在留外国人全体の人数の増加率は、ほぼ同時にあたる07年末から17年末にかけての10年間で25%にとどまっている。
 外国人の生活保護受給が増えている背景には、バブル期の人手不足で労働者として大量に入ってきた日系南米人などが、リーマン・ショックなどによる景気悪化で解雇後、日本語が話せないため就職が難しいことだとされる。また、1982年の難民条約発効に伴う国民年金法の国籍条項撤廃で、老齢年金の支給対象から外された在日外国人が高齢化し無年金状態であることも大きいとみられる。
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貧困に対して何をすべきなのか?

 次のようなことが考えられる。
 1.新しい労働組合への参加と労働組合活動の復権
 2.スカラシップの導入と富裕層への課税
 3.子供の貧困対策とも連携を
 4.家賃補助制度の導入と住宅政策
 5.貧困世代は闘技的民主主義を参考に声をあげよう
 これらの提言の詳細は読んだ人がその諾否を考え、よりよい対策があれば提案するということが、今求められていることだ。
 「政策や社会システムによって、意図的に作り出されて」きた「貧困世代」、「一生涯貧困に至るリスクを宿命づけられた状況に置かれた若者たち」の問題は決して“自己責任”などという言葉で語ってはならない。新たな社会システムを探り、構築することが求められているのだ。
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2018年11月16日

持っている人、持っていない人?

 生まれつき資産の蓄えられた家庭に生まれるか否かによって、「持っている人」と「持っていない人」が固定化している。正社員、非正規社員という働き方によっても、格差は拡大する。つまり、努力をするかしないかに関係なく、人生の大筋は生まれ持った運で決まってしまい、そこから脱却することは容易ではない。努力で何とかなる、頑張れば報われるという時代ではなくなっているのではないだろうか。──
 それは、少しも大袈裟ではない。「持ってない人」は満足に学ぶこともできない。学びたいと思っていても、彼ら、彼女たちを待ち受けているのは「ブラックバイト」や「奨学金」という卒業後も続く借金地獄である。
 「下流老人」とリンクする「貧困世代」が間違いなく増えている。もはや前時代的な「努力」「苦労」などという言葉では理解も分析もできない事態を迎えている。「働き方改革」や「一億総活躍社会」というお題目では何の解決にもならない。「仕事」は就けばいいというものではない。その「仕事」がどのようなものなのか、その「仕事」に就くことで彼ら、彼女らの生活は改善されたのかということがすべてなのである。
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2018年11月15日

労働万能説を論じるとは?

 労働万能説を論じる人々は、労働していない若者や、労働を望まない若者を怠惰だと見なす傾向がある。 
そのため、できるだけ早く労働するように、なかば「仕事は選ばなければ何でもある」と、労働に若者を駆り立てる。たとえ、駆り立てられた若者が行き着く先がブラック企業であったとしても。
「労働万能説」はブラック企業を黙認することにもなりかねない。労働環境の改善を阻害し、ワーキングプアを増大することになる。就業人口の増加といっても、このようなブラック企業に勤めざるをえない人々、また、待遇が恵まれていない非正規雇用人口を含んでの増加だから、企業の利益に荷担することはあっても、生活の改善、貧困から脱出ということには繋がらない。企業の利益増は好景気と考えられやすいのだが、それでは“労働の実態・実体”は見落とされてしまう。
 「家族扶養説」では、そもそも家族が貧困であること、その連鎖の中にいるということを見落としてはならない。この扶養説は“家族重視”という美名で「社会福祉や社会保障の機能を家族に丸抱させ」、家族全体の貧困化を進ませることにもなる。
 「時代比較説」や「努力至上主義説」には、現実に「必死に努力しても報われない社会が到来していること」を認めないという頑迷さがうかがえる。
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2018年11月14日

「ワーキングプア問題」を忘れない!

 働いてもまともな賃金が得られる保証がない職種も増えている。そして、その仕事はたいてい非正規雇用で、終身雇用ではないため、不安定な就労形態をとっている。賞与や福利厚生がない職場も多く、働いたからといって、生活が豊かにならないことが現在の労働市場で起こっているのだ。働いても貧困が温存されてしまうのである。就業してもそれが貧困問題の解決に繋がっていかないのだ。
 貧困問題・貧困事情が理解されないのはなぜなのか。ここには貧困に対する偏見、先入観がある。これには次のように、大きく5つのもの(神話と名づけています)があるだろう。
1.労働万能説:働けば収入を得られるという神話
2.家族扶養説:家族が助けてくれるという神話
3.青年健康説:若者は元気で健康であるという神話
4.時代比較説:昔はもっと大変だったという時代錯誤的神話
5.努力至上主義説:若いうちは努力をするべきで、それは一時的な苦労だという神話
 このような「神話」に取り憑かれていては「貧困の実態・正体」はわからないはずだ。それどころか「貧困の拡大」に繋がることにもなる。
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日本の貧困事情はなぜ表面化しないのか?

 総務省統計局のこのような統計数字がある。
 労働力調査(基本集計) 平成28年(2016年)8月分 (2016年9月30日公表)
(1)就業者数,雇用者数
   就業者数は6465万人。前年同月に比べ86万人の増加。21安倍ヵ月連続の増加
   雇用者数は5722万人。前年同月に比べ83万人の増加。44ヵ月連続の増加
(2)完全失業者
   完全失業者数は212万人。前年同月に比べ13万人の減少。75ヵ月連続の減少
(3)完全失業率
   完全失業率(季節調整値)は3.1%。前月に比べ0.1ポイント上昇
 最後の完全失業率こそ前月マイナスだが、数字は好転している。これは実感としても正しいのだろうか。景気は緩やかに回復していると考えた人は、「貧困をわからない」状態にあるのかもしれない。就業人口の増加は、景気の上昇を反映しているかも知れないが、必ずしも生活の改善(上昇)を意味しているわけではない。ここにも“貧困”への感受性の弱さ、無神経さが存在する。景気の上昇は企業、資本の好況を意味するのだが、それがそのまま貧困の解決にはならないのだ。
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2018年11月11日

紋切型の「自己責任論」

 格差拡大の事実を認めるか否か。格差拡大を是正すべきと考えるか否か。貧困を自己責任として切り捨てるか否か。これらは、現代日本における階級対立の主要な争点である。
 一方に、格差拡大は事実であり、これは是正される必要があり、貧困は自己責任ではなく社会の問題だと考える立場がある。これは下層階級の、そして下層階級の人々に共感と同情を抱く人々の政治的立場の表明である。
 反対に、格差拡大と深刻ではなく、是正の必要はなく、貧困は自己責任だと切り捨てる立場がある。これは特権階級の人々の、そして格差拡大を放置し拡大させてきた政府や企業を擁護する人々の政治的立場の表明にほかならない。
さらに重要な争点を1つ付け加えよう。それは、現代の日本社会が階級社会であることを認めるか否かである。
 2015年に全国の1万6000人、2016年に首都圏に住む6000人を対象に行なった調査の結果にもとづいて、現代日本の危機的な状況について論じた『日本の新・階級社会』(講談社現代新書)に示したように、今日の日本は「格差社会」などという生ぬるい言葉で表現すべき段階にはない。
 明らかな「階級社会」、しかも900万人にも及ぶ新しい下層階級(アンダークラス)を底辺におき、これに犠牲を強いる、新しい階級社会だと考えるべきである。
 かつてフランスの社会学者ピエール・ブルデューは、「階級が存在するかしないかということは、政治闘争の主要な争点の1つである」と指摘した。現実には格差や貧困があるに「日本には階級がない」と考えるのは、格差と貧困の深刻さから目を背けることであり、人々の間に対立関係はないと言い張ることにほかならない。
 今日の日本社会が、アンダークラスに苛烈な境遇を押しつける階級社会だという現実を認めることこそが、貧困のない、より平等な実現するための一歩になるかもしれない。
posted by GHQ/HOGO at 05:52| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする