2020年02月08日

「福祉事務所の民営化」が現実になるかもしれない不安

 生活保護ケースワーカー業務は、自治体職員が、自治体の設置した福祉事務所で行う原則となっている。人間の生死を左右する職務であり、最もデリケートな個人情報を預かる業務であるからだ。しかし、2019年後半から急激に、外部委託の可能性が現実味を帯びてきた。
 「外部委託」という選択肢の提案は、2006年、全国知事会と全国市長会が設置した検討会が行った。検討会で重要な役割を果たしたメンバーの叙述によると、目標の1つは、政府から見た地方自治体を「陳情団」から「シンクタンク」へと脱皮させることであった。
 とはいえ、この提案には、生活保護費という「コスト」を圧縮することに関する具体的な方策が、「手段を選ばず」という感じで列挙されていた。日本国憲法、生活保護、そして地方自治の原則と相反する内容も多く、生活保護を深く知る人々からは、「荒唐無稽すぎる」「実現しないだろう」と考えられていた。
 しかし2013年以後、提言の内容は次々と現実化されてきている。まだ現実化していない残り少数のうち1つが、福祉事務所の外部委託である。
 地方自治体の行政職員たちは、官僚と同様に行政のプロフェッショナルであり、地方の実情と住民の実像を深く知っている。福祉事務所の外部委託については、どのような思いを抱いているのだろうか。今年度、厚労省が開催した「生活保護担当指導職員ブロック会議」で取りまとめられた地方自治体の声から、読み取ってみたい。
 厚労省からの質問は、「ケースワーク業務の一部を外部委託することや、非常勤職員が行うことについて、どのように考えますか」「(外部委託や非常勤職員が行うことに賛成の場合)どの業務について委託や非常勤職員の対応が可能と考えますか」の2段階となっている。ここに落とし穴がある。外部委託や非常勤にほとんどの業務を安く委託しようともくろんでいるのだ。しかも専門知識やスキルを度外視して…これが許されるというのか。


posted by GHQ/HOGO at 08:33| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。