2020年01月19日

ソーシャルワーカー養成から「生活保護」が消える

 2020年4月から、精神保健福祉士の養成課程における教育内容が改定される見通しだ。改定の方向性は2019年6月に厚労省の検討会で決定されており、現在、同時に改定される社会福祉士養成課程とともに、省令案へのパブリックコメントが募集されている。
 最大の懸念は、両資格の養成課程から科目「低所得者に対する支援と生活保護制度」が消滅することだ。影響を受ける可能性があるのは、低所得となりやすく生活保護を必要とすることの多い精神障害者だけではない。
 精神保健福祉士の養成カリキュラムは、精神保健福祉士法に関する省令や施行規則で定められる。現在、改定を控えてパブリックコメントが募集されているのは、「精神保健福祉士法施行規則等の一部を改正する省令(案)」。
 現行課程の科目から「低所得者に対する支援と生活保護」「福祉行財政と福祉計画」が廃止されるほか、医学・精神医学・精神保健福祉の理論に関する科目が減少し、実践にかかわる科目が増加する。大学教育での「実学重視」を思わせる本省令は、2020年2月に公布され、2020年度以後の精神保健福祉士養成に反映される予定である。
 しかし、精神保健福祉士資格を取得するために大学や専門学校で学びはじめる人々の多くは、低所得者が利用できる公的制度について深い知識を持っているわけではない。また、公的福祉に関わる行政や財政についても、ほぼ「素人」であるはずだ。重要な制度や行政の仕組みについて、学校で十分に学べなかった精神保健福祉士に、メンタルヘルスの問題と関連した複雑なソーシャルワークを委ねられるだろうか? 筆者は正直なところ、不安を覚える。
posted by GHQ/HOGO at 07:08| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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