2019年08月10日

自立という観念自体を変質させる個別化された社会

 誰もが有責の存在として個別化される社会は平等にみえるが、実際には社会的弱者に著しく不利な社会である。人を互いに依存させず、制度に頼らせない自立を要求する社会は、自立的存在を富の私有によって生存に不可欠な諸資源を調達できる者だけに限定し、自立という観念自体を変質させる。そこに「福祉国家的エートス」など育ちようのないことは明白だろう。
 家庭の経済的事情で満足な学校生活が送れない子供に同情を寄せ、制度の支援を当然と感じる心性は、そうした場所におかれた子供や家庭それぞれの個別化された状況(「品行」「言動」…)を問題化する、多分に制度化されステロタイプ化された言説によって壊死させられていく。
posted by GHQ/HOGO at 06:01| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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