2019年08月02日

左派系の集会に潜入 「生活保護上げろ」の訴えで政権批判展開 隠された“不都合な真実”とは?

 産経新聞の記事に読むべきものがあったので、その要約を取り上げてみた。

 参院議員会館(東京・永田町)に一昨年11月15日、300人以上が集結し「生活保護(基準)を上げろ」と訴える集会があった。生活保護基準は5年に1回見直されており、来年度がその時期に当たるため、政治闘争も激しさを増している。集会には長妻昭(57)=立憲民主党、山本太郎(43)=当時自由党、福島瑞穂(61)=社民党=の左派系の各国会議員らも登壇。いつも通りの政権批判が展開された。生活保護制度は「命のとりで」であることは無論だが、彼らの訴えには制度の議論に必要な“不都合な真実”をわざと隠しているように見えた。
 集会は、前回(平成25年度)の生活保護基準の引き下げ取り消しを求めて、全国で提起された訴訟の関係者やその支援者たちが中心となって開かれた。
 貧困問題に取り組む作家の雨宮処凜(かりん)さん(42)らを司会に、まず、憲法学者の木村草太氏の基調講演があった。
 木村氏は「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」(生存権)を規定する憲法25条の意義や背景を解説するとともに、「数ある社会保障の中でも、生活保護は切羽詰まっていて、そのお金をもらえないと死んでしまうという命のかかった給付だ」と強調した。
 基準引き下げの合理性に異を唱えた上で、「日本の経済体制を正義にかなったものにするために、生存権が保障されなくてはいけない。だからこそ、生存権保障は私たちの正義がかかった問題である。2018年の改定に向けて、世論を盛り上げなくてならない」と結んだ。
 集会の折々では、国会議員が挨拶に立った。
 長妻氏は「安全保障も命のとりでだが、生活保護も同じにもかかわらず、何で国会でバッシングがおこるのか」と主張。山本氏も「憲法って守られてないですよねと、いわゆる『戦争法』のときに言われたが、そのずっと前から憲法25条が守られていないじゃないか。今ある憲法を守っていない人間が、何を憲法を変えたら、とずうずうしいこと言ってんだ」と聴衆をあおった。
 福島氏は「来年度の予算は、防衛予算が5兆3千億円、自衛隊は2兆円で武器を購入し、毎年5千億円ずつ米国から購入している。社会保障の自然増を抑制して、生活保護をまたさらに下げるのかという議論になっている。憲法の25条を守れと、国会の中で奮闘していきたい」と批判した。
 生活保護基準をただ「上げろ」と叫ぶだけでいいのだろうか。制度を維持するために必要な議論が抜け落ちている。集会ではそれらについて全く触れられていなかったことは奇っ怪だ。
 まず、一昨年3月の時点で生活保護を受けている世帯が約164万世帯と過去最多になっているというデータの存在が聞かれなかった。20年間で約3倍にも急増している。その中で最も多いのは、65歳以上の「高齢者世帯」で全体の半数以上に上る。このうち90%以上が一人暮らしの世帯だ。つまり、老後の生活をどうするか、年金だけで生活できない人をどう救うかという話である。この論点が欠けていた。
 受給者の増加とともに、一昨年度の当初予算では、生活保護のための費用は約3・8兆円(事業費ベース)に上る。10年前(約2・6兆円)から1・5倍にも増えた。このまま増加のペースを見過ごしていては、制度維持が危うい。高齢者は特に医療費が多くかかり、保護費の半分を医療費が占める。こうした実情も集会では一片も聞かれなかった。
 さらに問題は、保護費の不正受給だろう。これが生活保護のバッシングにつながっている。平成27年度の不正受給者数は過去最多の4万4千件、総額は169億円にもなる。全体から見れば、「少数」ともいえるが、こうした不正に目をつぶるようでは、制度への信頼が失われよう。
                         ◇
 「生活保護制度」=生活に困窮する人に、その困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障し、自立を助長することを目的とする。生活保護は世帯単位で行い、世帯者全員が資産や能力などあらゆるものを、生活の維持に活用することが前提。扶養は生活保護に優先する。預貯金や生活に利用されていない土地や家屋は売却して、生活費に充てなければならない。
 基準月額例(東京都内)は平成29年4月現在、3人世帯(33歳、29歳、4歳)=15万8380円▽母子世帯(30歳、4歳、2歳)=18万8140円▽高齢者単身世帯(68歳)=7万9790円。
posted by GHQ/HOGO at 06:16| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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