2019年08月01日

世界で「富豪」と「貧困層」の格差が拡大! 特に米国と中国はケタ外れ

 非政府組織(NGO)のオックスファムが発表した報告書で、世界の富豪上位26人が独占する資産は約1兆3700億ドル(約150兆円)に上り、世界人口の半数に当たる貧困層約38億人が持つ資産とほぼ同額だと指摘された。こうした富の偏在が生じているのは税制や法制度に問題があるのか。解消する手立てはあるのか。
 オックスファムは毎年、世界経済フォーラム(ダボス会議)のときに、世界の富豪の資産が貧しい人の資産合計に等しくなるかという問題を提起し、「トップ何人」という数字を強調している。昨年は43人だったが、今年は26人と少なくなったという。つまり、富の集中がさらに進行したというわけだ。
 さらに、アマゾン創業者で世界で一番金持ちのジェフ・ベゾス氏の資産はこの1年で1120億円(約12兆円。2018年3月現在)に増加し、そのたった1%でも、人口約1億500万人のエチオピアの保健予算の全費用を賄えるとも書かれている。
 この26人は、フォーブスが発表している18年の世界長者番付によるものだ。ちなみに国別の内訳は、米国15人、中国6人、フランス2人、スペイン、メキシコ、インド各1人だ。日本人ではソフトバンクグループの孫正義氏が最高で39位なので、26人には入っていない。
 これで思い出すのは、トマ・ピケティ氏のベストセラー『21世紀の資本』だ。本のエッセンスは簡単で、資本収益率(ほぼ4〜5%)が所得成長率(ほぼ1%前後)よりも高いことを、各国の歴史データで示した。これを高所得者と高資産保有者がますます富むことの理由に挙げ、多くの国で格差拡大につながっている事実を指摘したものだ。
 200年以上にわたる20ヵ国の大量の歴史データによって、1930〜80年までは例外的に格差の小さい時期だったが、それ以外は格差が大きかったことを明らかにした。
 これらの主張は、かつてノーベル賞受賞の経済学者、サイモン・クズネッツ氏の「逆U字仮説」を覆すものだ。つまり経済成長は、はじめは格差を拡大するが、一定レベルを超えた先進国では経済成長に伴い格差が減少する、との主張に真っ向から反するものとなった。
 資本主義では、資本収益率が所得成長率より高いのが常で、先進国でも格差は拡大するというのがピケティ氏の主張だ。
 彼はこの現状を打破するため、資本課税の強化を主張する。それも国際協調のもとですべての国で課税強化策を採用すべしという政策提言になる。
 格差拡大は行き過ぎだろう。それを是正するには、やはり資本課税の強化だ。ただし、ピケティ氏のいうような国際協調はすぐにはできない。
 世界の上位50人の金持ちは、米国22人、中国8人、ドイツ6人、フランス4人、イタリア、ブラジル各2人、スペイン、メキシコ、インド、カナダ、オーストラリア、日本各1人だ。日本は国内総生産(GDP)に比して大金持ちが少ないが、米国と中国などはケタ外れだ。そうした国でこそ、資本課税が検討されてもいいだろう。
posted by GHQ/HOGO at 05:01| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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