でも実際にはそうはなっていない。社会のルールづくりは一部の金持ちが影響力を行使することが多く、彼らにとって都合のよいルールは、なかなか変えることができない。
一部の経済学者は「今の経済理論を見直す必要がある」と強く指摘している。でも、その仕組みに変わるものが何か、まだ明確な答えが見つかっていない。
特に格差が広がるアメリカでは、2011年以降、「ウォール街(金融街)を占拠せよ」という抗議デモが起きている。一般市民が「私たちは99%」と主張し、富を独占する1%に対する不満が爆発している。日本をはじめ、世界の国々はアメリカと同じ制度を取り入れているので、格差の拡大は世界中に広がっていくはずだ。