2019年03月24日

影響は最低賃金にも!

 所得の高低に関係なく影響が出る制度があり、それが「最低賃金」である。生活保護基準は最低賃金とも連動しており、双方の整合性が常に問われている。近年、最低賃金は政策によって上がる傾向にあるが、生活保護基準が下がれば今後は上がりにくくなるかもしれない。また、最低賃金は時間給のパートやアルバイトだけではなく、月給をもらっている社員にも関係してくる。時間給に換算して月額給与に適用されるので、給与も上がりにくくなる。決して、生活保護世帯だけの問題ではないのだ。
 2012年以降、緩やかに景気は回復していると言われていが(実際は政府の工作…)、実感がない人のほうが多いのでははずだ。実際、生活保護基準以下またはそれよりも少し上という低所得層の増加傾向は変わらず、さらに拡大を続けているのである。15年の1年の所得が200万円以下の世帯は19.6%、300万円以下の世帯は33.3%で、平均所得(545万8000円)を下回る世帯が全世帯の60%以上にのぼった(厚生労働省「平成28年度 国民生活基礎調査」より)。シングルマザーや高齢者世帯、非正規雇用の若者など、働いていても収入が生活保護レベルを超えない世帯は年々増加しており、かなり厚い低所得者層が形成されている。
 12年に起きた生活保護バッシングを覚えているでしょうか。
 長引く不況から、生活保護費より低い生活費で暮らしている人たちが多く存在することが明るみに出た。政府はこれを改善することはせずに、逆にこれまでにない大幅な生活保護費の削減を実施し、15年までに生活扶助費が最大で10%削減された。
 それまで、一般世帯や収入下位20%の一般世帯、生活保護世帯のそれぞれの消費額と比較して決められていた生活扶助費の額の算定方法を、下位10%の低所得者層との比較に変更したのがこのときだ。これによって出した数字を根拠に10%の削減が決められた。当時も、生活保護基準以下の低所得世帯の消費額と比較することの意味が大きく問われ、これを違法として国を訴える裁判が現在でも全国各地で行われている。
 そして、さらに追い打ちをかける生活扶助費5%の引き下げだ。これがどのような結果をもたらすのかは明らかではないか。
 生活保護基準とは、生きていく上での最低限必要な生活費の水準だが、それは、「ぎりぎり死なない程度に食事が取れればいい」という意味ではない。憲法25条で保障しているのは、「健康で文化的な最低限度の生活」ができる水準なのである。誰かとたまには映画を観たり、外食したりできる暮らしなのだ。「生活保護費は高いから下げろ。最低賃金を上げろ」という主張は矛盾しており、結果的に自分の首を絞めていくことになるのである。
posted by GHQ/HOGO at 07:51| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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