2018年10月02日

背景にあるのは「雇用の劣化」

「平成23(2011)年国民年金被保険者実態調査」によれば、国民年金第1号被保険者1737万人のうち、滞納者は何と455万人、割合としては26.2%に上っている。この数字がいかに深刻かは、1996年調査における滞納者172万人(11.0%)という数字と比較すればすぐに分かるだろう。滞納者は、この15年間でなんと3倍ほどに膨れ上がっているのである。
この背景には雇用の劣化が著しく進展していることがある。96年度調査の際には、被保険者のうち「臨時・パート」が13.8%であったが、11年度調査では28.3%と、およそ2倍程度になっているのだ。滞納者本人の所得で見ると、100万円未満の者が全体の60%超を占めていることにも驚かされる。保険料を納付しない理由として、「保険料が高く、経済的に支払うのが困難」と答えた者が74.1%と圧倒的に多くいたことは、不安定就業層の拡大と保険料未納者層の増大との関係を裏付けるものである。
また、滞納者の多くが単身世帯に身を置いていることは特徴的だ。96年調査において、滞納者のうち単身世帯の割合は11.4%とまだ少数を占めていたにすぎないが、11年調査では39.3%と、およそ4割近くに上っているのである。
 仮に年金に関して保険料を支払い続けられたとしても、将来それが生活の支えになることもない。国民年金の受給額では、月額3〜4万円台を受給する層が、満額(6万6000円程度)を受給する層に次いで多くなっているが(「平成24〈2012〉年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」)、これでどうやって生計を成り立たせればよいというのであろうか。後で示すOECDの調査を見ても、高齢者の貧困率が極めて高く、76歳以上ではおよそ4人に1人が貧困状態に置かれていることが示されているが、これは世界で最も高い水準なのである。
posted by GHQ/HOGO at 06:13| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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