そして生活保護には、強いスティグマがつきまとっている。健康で文化的な最低限度の生活は憲法で保障された権利であって、必要なときは利用すればいいのに、行政の世話になることを恥や負い目と感じる人が多いのが実情である。
さらに問題なのは、実際の行政の対応である。生活に困り果て、精神的に弱った状態で、勇気をふりしぼり、やっとの思いで出向いた福祉事務所。その窓口で冷たくあしらわれたり、ケースワーカーから心ない言葉を受け、責められたりした事例はいくらでもある。福祉行政によるパワハラや、二重の心理的加害なのである。