2017年04月21日

産業構造の変化で、障害者の働く場が減った

 知的障害の人の多くは、単調な作業でも、根気よく続けることができる。昔は、そういう人に向く仕事があった。まず農業。季節や天候を踏まえて計画的に作物を栽培するには複雑な思考が必要だが、ほかの人から段取りを教えてもらい、農作業をするだけなら、十分にやれただろう。次に鉱山、工場、工事現場。そうした場での比較的単純な労働は、知的障害の人に向いていたはず。町工場で親方の指示に従って働く人たちもいた。
 発達障害のうち自閉症スペクトラムの人はどうか。コミュニケーションは苦手でも、こだわりが強いのは長所にもなる。農業や漁業は、必ずしも人間関係が円滑でなくてもできただろう。もっと向くのは、職人的な仕事である。腕が立つ一方で、頑固で気難しい職人さん。その中には、アスペルガー障害の人がけっこういたのではないだろうか(このあたりは、発達障害に詳しい精神科医、高岡健さんの話を参考にした)。
 ところが農業の規模は小さくなり、商品として出荷するために栽培の手順が複雑になった。鉱業はほとんど消滅し、製造業も機械化が進んだうえ、海外に生産拠点が移っていった。建設業の現場も機械化が進行した。手先の技能を求められる職人的な仕事も減った。
 このごろ求人が多いのは、飲食・販売・サービス業、医療・福祉、IT関係など。お客との対話や職場内でのコミュニケーション、あるいは複雑な思考を求められる職種である。
 時代の変化、日本の産業構造の変化に伴って、障害を持つ人の一般就労の場が減ってきたと考えられるわけである。せめて障害者枠の雇用をもっと増やさないと、カバーできないだろう。


posted by GHQ/HOGO at 07:08| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。