2017年02月02日

働ける人は、かなり働いている

 生活保護イコール働いていない、という間違ったイメージが広がっている。けれども、生活保護の利用者でも、働ける能力と条件のある人は、けっこう働いている。生活保護世帯の8割はそもそも働けない世帯だが、残りの2割のうち、半数は現に就労している。あとの半数は、失業者か、見えにくい就労阻害要因のある人が多いと考えられる。
 また、生活保護を受けながら働くと、保護基準額を上回る分はすべて収入認定されて消えてしまい、まるまる働き損になると解釈している人もいるが、それも誤解である。実際には、働いて得た収入には控除の制度があり、ある程度は手取りが増える。
 厚生労働省が集計した2014年の被保護者調査で、生活保護の利用は158万3211世帯。うち就労者がいるのは24万2837世帯で、単純計算した就労率は15.3%にとどまる。
 しかし、全体の48.1%は高齢者世帯、11.1%は障害者世帯、16.1%は傷病者世帯であって、これらの世帯主に、働いて稼ぐことは期待できない(実際には若干、就労者はいる)。残りは、母子世帯が10万3637世帯(6.5%)、その他世帯が28万6412世帯(18.1%)。
 母子世帯のうち、就労者のいる世帯(子供の就労を含む)は4万8824世帯で、単純計算した就労率は47.1%。ただし母子世帯の21.5%は母親、3.9%は母子ともに一定程度以上の障害または傷病がある。また4.8%は子供に障害・傷病があり、就労しにくいと思われる。
 それらを除外し、母子とも障害・傷病がない7万2416世帯だけを分母にして、就労者のいる世帯数を割ると、子供を含めた実質就労率は67.4%という、かなり高い数字になる(障害・傷病があって就労している世帯もわずかにあるので、厳密な計算ではない)。
 このほか、子供が3人以上の世帯が17.4%を占める。さらに産前産後や、乳児を育児中の世帯もある。公表されている統計データだけでは、きちんとした計算ができないが、これまでに挙げた就労阻害要因のない母子世帯は、7割以上が働いていると見てよいだろう。
 その他世帯はどうか。就労者がいるのは9万8189世帯で、単純計算した就労率は34.3%。ただし、その他世帯には、いろいろな家族構成があり、世帯主が65歳以上の世帯が10.8%、世帯員に障害・傷病のある世帯が11.7%、世帯主か世帯員が介護扶助を受けている世帯が4.5%含まれている。母子と高齢者といった世帯もある。統計データだけで正確な計算はできないが、それらの阻害要因のない世帯だけを分母にした実質就労率は、4割以上になるだろう。
 実人数で見ても、その他世帯の20〜64歳で障害・傷病・入院・施設入所でない世帯主・世帯員計30万3884人のうち、10万0272人(33.0%)が就労している。

posted by GHQ/HOGO at 08:52| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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