2017年01月16日

生活保護が果たすべき役割と問題点 生活保護とは何か

もし私たちが何らかの原因で日常生活を送ることが困難になった場合、国が最低限度の生活を保障し、再び自立できるよう手助けすることを生存権に基づいて定めた法律が生活保護法であり、その救済措置が生活保護制度である。また生活保護制度は以下の4つの基本原理のもと実施・運営されている。
第 1 条 国家責任による最低生活保障の原理
第 2 条 保護請求権無差別平等の原理
第 3 条 健康で文化的な最低生活保障の原理
第 4 条 保護の補足性の原理
ここで特に着目したいのが第 2 条と第 4 条である。第 2 条を簡単に説明すると、生 困窮に至った経緯や原因、社会的身分を問わず生活保護の要件を満たせば無差別・平等に 保護を求められることを意味している。一方、第 4 条は基本原理のなかでも最も重要とされているものである。資産・能力などあらゆるものを活用し、親族などからの援助も頼み、 年金など他の制度・施策でもらえる給付があればそれをもらい、それでもどうしても最低 限度の生活ができない場合にはじめて給付が行われることを意味している。
ただし、事態が期間の猶予を許さない切迫している場合はこうした活用の有無は一時的に保留される。 上記の 2 点に着目する理由は本来ならば第 2 条の原理に基づいて、貧困状態にあるという事実さえ存在すれば認められるはずの生活保護を申請する権利が、実際には機能していないからである。全国の福祉事務所で申請書すらもらえず追い返されるという事例がある。これは当時、暴力団関係者などによる生活保護費の不正受給が相次いだことによる対策として行われた。内容は自治体に生活保護を申請する際、申請者から資産や収入の具体的申告照会のため一括同意書を提出させるというものであった。
その後、稼働能力や親族からの援助を受けなさいなどのハードルを設けて申請書を渡さず、生活困窮者を生活保護から排除する申請拒絶が広まり、水際作戦はどんどんエスカレートしていった。第2条の「保護請求権無差別平等の原理」とは裏腹に第 4 条の「保護の補足性の原理」が必要以上に強調され、「自助努力不足」の一言で一蹴されるのが現状なのである。
生活保護は公的扶助に属し、健康保険や年金保険を含む社会保険と並ぶ日本の社会保障制度の1つの制度体系である。「最後のセーフティネット」として貧困問題を最低限の水 準で食い止めるために必要不可欠な制度なのだ。それにも関わらず制度の実態からは本当に生活困窮者を救おうとする動きが感じられない。
posted by GHQ/HOGO at 08:17| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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