生活保護を受けることは必ずしも良いことばかりとはいえない。特に母子家庭では子育てのことを考えたうえで申請する必要がある。母子家庭で生活保護を受ける場合にどんなメリットとデメリットがあるか比較してみよう。
母子家庭で生活保護を受けるメリット
経済的な安心を得ることができる母子家庭で特徴的な問題は、仕事と家庭を両立させることが難しく、スキルの習得にも時間がかかるためなかなか十分に収入を得る仕事に就くことができないことである。生活保護を受けることは、最低限度とはいえ生活が保障される暮らしができることが最大のメリットだ。税金や医療費を負担しなくてよく、子供が幼いうちは、発熱や怪我など少しの体の変化が心配だか、有難いことである。利用できる病院が限られていることなど、不自由な面もあるが、治療費がなくて病院に通えないという不安からも解消される。また、生活保護を受けることでさまざまな税金の負担が免除される。
母子家庭で生活保護を受けるデメリット
貯金をすることができない支給された生活保護費を預貯金にまわすことは禁じられている。生活をするうえで必要最低限の金額を支給するわけだから、貯金にまわすお金はないとみなされる。子供が進学したいと思うときなど、その資金が準備できなくては不自由な思いをさせてしまうことになりかねない。
家賃に上限がある生活保護を受けながらアパートや借家で生活しようとすると、家賃の上限がある。生活保護を申請したいと考えるなら上限額内で住める賃貸を探さなければならない。子供のことを考えると部屋の広さだけではなく、音が響かないかなどを考慮すると選択肢も限られてくる。
生活費以外で使ってはいけない生活保護費は、最低限の生活を保障するもの。借金の返済や賭け事はもちろん禁じられ、娯楽品の購入も限られる。子供がいる母子家庭世帯では、子供に我慢をさせなければならならないこともある。
自動車を持つことができない生活保護を申請しようと思うと、車を手放さなければならなくなることも考えておく必要もある。生活の行動範囲が狭まることや、幼稚園・学校などの通える範囲が限られてくることも視野にいればければならない。
扶養親族に援助要請の連絡が入る生活保護を受けていることを回りに知られたくないという母子家庭のお母さんの声はよく耳にする。しかし福祉事務所のほうから定期的に援助確認の連絡が行き、親族に迷惑をかけることになりかねない。
生活保護を受けることは、最低限の生活は保障されるが自由の利かないことも多くある。母子家庭では、自分1人の問題ではなく、子供の将来のことも考えたうえでの選択が迫られる。生活保護は良い面だけではなくデメリットもあることを知り、子供にとって、自分にとってよりよい生活のためにはどうすればいいのか1つずつチェックすることだ。