ところで、人間は、「強い者への妬み」を持つと、マルクスの共産主義に簡単に騙される。「強い者への妬み」が「弱い者への思いやり」に結びつくという発想は、馬鹿げた偽善であり、共産主義を正当化するための嘘である。妬みを煽られ、怒りを掻き立てられ、道徳が麻痺してしまうと、最後は、「共産主義のためなら騙し、盗み、殺してもよい」となってしまいかねない。
共産主義では、支配者だけが「持てる階級」である。一方で、自由な株式市場では金を持ったものが株を買えるので、金を持った者は「持てる階級」になれるのだ。金を持たない人間は相変わらずなのだが…。
裕福な自由主義国は、国内の治安を維持するために福祉として生活保護制度を維持している。自由主義国の生活保護もマルクスには予想できなかったものだ。
共産主義者や権威主義者という大きな政府を目指す全体主義者は、国民の妬みを煽り、自分の議席を確保したり、自分の新聞や放送を売るという商売をしている。彼らに投票したり彼らの商品を買うのもあなたの自由だが、私は勧めない。今の中国そのものではないか。そんなものには組みしたくないではないか。