2020年02月15日

給付金で「当たり前」に近づけた子供たち

 給付金の用途をテキストマイニングツールによってワードクラウドした結果。ランドセルから新生活の家電製品まで、幅広い用途に使用されているが、最も目立つのは「制服」だ。
 では、低所得世帯の子供たちは、どのように「当たり前」を奪われているのだろうか。給付金を受け取った子供たちの声から、一部を紹介する(文章は一部編集)。
「(あすのば)給付金のお陰で高校に入れました。とても感謝しています。部活で野球部のマネージャーを務めていました。けれど、母子家庭で下に2人弟妹がいることもあり、部活を辞めざるを得ない状況になりました。母は毎日、必死で働き、朝ご飯もお昼のお弁当も夜ご飯もつくってくれています。部活をやめたら家族のことを助けていこうと思います」(高校生)
 特別な用具を必要としない部活(野球部のマネージャー)を選択しても、家庭状況を考えると継続が難しい。まだ家庭からの支えや教育が必要なはずの10代半ばという年齢なのに、家庭を支えることを考えざるを得ない。
 「給付金をもらえたお陰で、進学に必要なパソコンを購入することができました。もし存在を知らなかったらと思うと、ゾッとします」(大学生)
 国公立大学の多くでは、理工系学部の教員が「入学直後から修学にパソコンが必要で、生協が安価なモデルを提供しているのに、それも買えない学生が多数いる」という問題に苦慮している。公立の中等教育学校や高校でも、生徒全員がパソコンやタブレットを所有している前提でカリキュラムを設計することが増えてきた。忘れた教科書を「ちょっと見せて」と言うことは可能でも、毎日「パソコンをちょっと貸して」というわけにはいかないだろう。
 「高校生になると、ほとんどの人はスマートフォンを持っているので、私も買うことができて嬉しかったです。家庭生活が厳しいなどと友達に言えないし、あまり知られたくもないので、支援してくださる団体があることがとても心強く嬉しいです」(高校生)
 スマートフォンを持っていないと、クラスメートや部活の仲間とのLINEなどでのやりとりから弾き出されることになる。中高生のSNS利用は「ネットいじめ」にもつながるのだが、「SNSに参加できなければ安全」というわけではない。参加できなければ、ネットの世界で自分に対して中傷や嫌がらせが企まれていても、知ることができず、大人に相談することもできないということになる。
 「給付金を運転免許取得のために貯金しています。非常に役に立っていて、助かっています」(高校卒業生)
 地方では、就職するにあたって普通免許が「当たり前」の前提となることが少なくない。この事情は生活保護で暮らす大人たちも同様で、再就職しようとしても「今、生活保護なので車を持っていない」という問題がハードルとなることが多い。10代、20代前半での最初の就職の機会を、「運転免許が取れなかった」という理由で失った場合、その後の人生への悪影響は計り知れない。


posted by GHQ/HOGO at 06:41| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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