2020年01月10日

保護基準と最低賃金の関係

 最低生活の内容を生活費で決めることにはさまざまな問題が伴う。特に最低賃金のとの関係が重要である。働いているときの収入が生活保護基準を上回っていないと、働けなくなったときのための備えはできないので、賃金は保護基準を常に上回っていないといけない。言い換えると、生活保護で最低生活を保障するためには、これ以下では雇用も就労もできないという賃金の最低限を定める必要がある。
 日本の最低賃金の決定方法には、特定産業の基幹的労働者を対象として都道府県ごとに決められる産業別最低賃金と、その対象とならないすべての労働者に適用される都道府県ごとの地域別最低賃金とがあるが、実際の最低賃金は、使用者(雇用主)の支払能力を前提に決められており、それだけで最低生活が維持できる水準になっていないのが現実である。
 たとえば、地域別最低賃金の額は、最も高い東京都で時給739円である。たとえ1日8時間1ヵ月20日間働けたとしても月給は12万円弱で、上の単身者の保護基準と比べると家賃が払えそうにない。ホームレスやネットカフェ難民の背景がここにある。かつては多人数の世帯が助け合って生きていたので、ワーキングプアの問題はこれほど顕在化しなかった。しかし今は家族にそんな余裕はないので、低賃金はそのまま貧困につながる。最低賃金を計画的に引き上げ、日本の産業の生産性の底上げを図ることは、生活保護にとっても急務となっている。


posted by GHQ/HOGO at 06:05| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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