2019年12月21日

再分配前の平等度が高かった日本

 1990年代までは、日本の社会保障支出はアメリカをも下回っていたが、むしろ貧困率は抑制され、ジニ係数でみた格差もより小さかった。皮肉なことに、社会保障支出が増大するなかで、格差と貧困が拡がっていることになる。
 かつて日本のジニ係数は、社会保障支出が抑制されていたために再分配の前と後の改善度(再分配率)は低かったが、当初所得の段階で格差が小さかったために、大きな格差とはならなかった。今日、社会保障支出の増大で、再分配の前と後でのジニ係数の改善度は上昇している。にもかかわらず、再分配前の格差が、低所得層の拡大でそれを上回る速度で拡がっているために、ジニ係数はかつてに比べて上昇しているのである。
 算定の基礎が違うので表と単純に比較はできないが、厚生労働省の所得再分配調査では、1999年に0.472であった当初所得のジニ係数は、2010年には0.554にまで上昇した。この間、再分配率は19.2%から31.5%まで拡大したが、再分配後のジニ係数は0.381から0.379と若干の改善に留まり、しかもこの数年では上昇しているのである。


posted by GHQ/HOGO at 06:57| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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