2019年11月27日

貧困国から脱却するために必要な対策とは?

 イギリスほど貧困地域が明確でなく、社会全体に薄く広がっている日本では、前の費に書いた手法をそのまま導入することは難しいという指摘もある。全国民が平等に、最低限の教育や保障にアクセスする権利を認められるようにならなければ、格差の拡大は止められない。
 国際NGO「オックスファム」の日本事務局次長・森下麻衣子氏は、「日本人は良くも悪くも権利意識が薄い」と言う。しかし教育や福祉の権利は、国民が声を上げていかないことには、充実していかない
 「とくに子供は親の収入によって左右されることなく、教育や社会保障にアクセスできることが大事だと思っています。ただ、現状の日本では、生活保護を受けるための所得制限は厳しい基準に定められています。また、教育へ注がれる公費もOECD諸国の中ではかなり低い水準です」
 また公的資金による貧困対策に欠かせないのが財源の確保。税の再配分を正常に機能させるための対策も急がれる。オックスファムでは、貧困国からの脱却に有効な策として、大きく3つのポイントを掲げている。
 「1つ目はタックスヘイブンへの対策です。所得税を累進的にしていくことも1つの手段だと考えられますが、現状、多国籍企業や富裕層からの税を取りはぐれていることで、税の再分配が機能していないといえるでしょう。さらに法人税も引き下げ競争が進み、日本ももれなく税収が低くなってきています。まずは、ここにテコ入れをすることです」
 2つ目は賃金格差の問題だ。
 「日本では、まだまだジェンダーの格差は大きいですが、正規雇用と非正規雇用の格差などもなくしていくことです。そして、3つ目は公的資金を使って、教育や保健サービスを政府がきちんと提供していくことです」
 ただし、一見有効な対策も、結果的に的外れになるという懸念もあるという。
 「外国企業から投資を呼び込んで地域経済を活性化させるために、日本でも経済特区が設けられています。途上国でも同じような事例はありますが、実際に貧困層の削減につながるかというと必ずしもそうはなりません。誰が経済成長の恩恵を受けているかというと、一部の企業や関係者だけで、もともとその土地に住んでいた人たちは、低賃金の日雇い労働を強いられるなど、悪い雇用条件に苦しむこともあります。さまざまな途上国では実際、こうした取り組みで、逆に地域住民の生活水準が落ちてしまっている。日本も本質的な構造は変わらないのではないかと感じます」
posted by GHQ/HOGO at 08:24| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする