2018年08月20日

もう一度トーマス・ピケティー『21世紀の資本』を見てみる

 フランス生まれの経済学者で、パリ経済学校の教授。経済的不平等についての専門家であり、資本主義と格差拡大の関係について論証した「21世紀の資本」で一躍世界から注目を集めた。この本の凄いところは、200年以上さかのぼって1800年代から20ヵ国以上の税務データやGNPデータなどを集め、15年かけて歴史的に実証したところである。
 ピケティ―が「21世紀の資本」で主張していることは、大きく2つある。
 (1) r > g :r (return of capital) > g (economic growth rate)
 長期的にみると、資本収益率(r)は経済成長率(g)よりも常に大きい。つまり、資産によって得られる富は、労働によって得られる富よりも大きい。
 簡単に言えば「金持ちが株式投資や不動産収入などで働かずにお金が増えていくペース(年間4〜5%)は、労働者が一生懸命働いてお金を増やすペース(1〜2%)よりも大きい」ということ。
 (2) 格差は広がる
 上記の結果、富の集中が起こり、持てる者(富裕層)と持たざる者(貧困層)の格差は徐々に広がっていく。1930年代〜70年代の格差縮小は世界恐慌や戦争による一時的現象であった。
 簡単に言えば、資本主義では「金持ちはどんどん金持ちになり、貧乏人は貧乏のまま」である、ということ。財産を持つ親が、子供にその財産を相続させていけば、その子供は働かなくても投資でお金が増えていくのである。彼は、世界の各国で貧富の格差はどんどん広がっていき、歴史的データから資本主義には限界があるのではないか、ということを主張している。
 解決法として、不平等を是正するためには富裕層の所得や資産に対する累進課税や相続税を強化すべきである、タックスヘブンのような税率の低い国にお金持ちを逃がさないように同じ税率で課税すべきである、と主張している。
posted by GHQ/HOGO at 06:20| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする