2018年06月22日

非正規社員の結婚事情は、男女でこんなに違う!

 今、この国では「1人暮らし」の人が急増しつつある。「1人暮らし」と「貧困」の根深い関係について考えてみたい。
 1人暮らしの人のことを、国の統計では「単身世帯」、あるいは「単独世帯」と呼んだりする。簡単にいえば、同居人のいない世帯のことだ。総務省の国勢調査によると、単身世帯の割合は、1970年は5.9%だったのが、2010年には13.1%と2倍以上になった。この勢いで伸びていくと、いったいどうなるのか。国立社会保障・人口問題研究所では、「2030年には15.8%になる」と予測している。つまり、「6人に1人が1人暮らしという時代」が17年後にはやって来るのだ
 1人暮らしをしている男女にはいろいろな人がいる。離婚した人や、配偶者と死に別れた人たちもいるけれど、最近とくに増えているのが、「結婚しない人たち」だ。
 30代前半の男性の未婚者の割合を見てみると、90年は33%。それが2010年には47%になった。つまり、今や「30代前半の男性の2人に1人が未婚者」なのだ。
 女性の場合はどうかと言えば、30代前半の未婚率は、90年には14%だったのが2010年には35%に高まった。ほぼ3人に1人以上という割合だ。男性ほど水準は高くないけれど、女性も未婚化が進んでいる。
 では、なぜ、未婚者が増えているのか。
 理由はいろいろ考えられるけれど、最大の理由は、働く女性が増えてきたこと。昔は、男性に嫁ぐことで生活の安定を得る人が多かったけれど、今は自分で稼いで食べていける女性が大勢いる。
 独身男女に「なぜ結婚しないか」を尋ねると、「いい人にめぐり合わないから」という回答がいちばん多い。自分で生活の糧を得られるようになった分、理想の男性との出会いを待てるようになった、ということかもしれない。もちろん、女性の経済力が向上してライフスタイルを選択できるようになったことは、社会として歓迎すべきことだ。
 90年代以降、契約や派遣社員、パート・アルバイトなど、非正規社員として働く若者が増えたことも、未婚化が進んだ大きな要因だ。
 非正規の男性で結婚する人の割合は、正社員の男性と比べかなり低い。経済的に不安定だから、結婚したくてもできない――そんな人も多いのかもしれない。でも、非正規社員から正社員になるのは、まだまだ難しいのが現実。社会全体で、何らかの手を打たなければいけない問題だと思う。
 一方、女性は、男性と違い、非正規社員で結婚する人の割合は、正社員とほぼ同じ。最近は共働きが増えたとはいえ、「男性が主たる稼ぎ手であるべき」という考え方は依然として根強いからかもしれない。
 このほか、「昔のようにお見合いを勧めてくれる、面倒見のいい上司や親類が周囲にいなくなった」「コンビニに行けば、カロリー計算されたお弁当が並んでいて、結婚しなくても不自由しない」などの理由も考えられる。


posted by GHQ/HOGO at 05:55| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする