2018年03月13日

「学習支援費」削減が子供たちから学ぶ機会を奪う

 生活保護費削減の中で、「学習支援費」の削減が問題になる。「学習支援費」は、家庭内学習に必要な費用・クラブ活動に関する費用で、教科外活動・家庭内学習・物品・図書・教養など多様な目的のために、現金で各生活保護世帯に支給されている。1ヵ月当たりの金額は現在、2630円(小学生)・4450円(中学生)・5150円(高校生)だ。
 しかし厚労省の改正案では、クラブ活動費・教科外活動費に対して「実費を支給」するというものだ。しかも上限額がある。その上限額は「所得上位70%の世帯の平均的な支出費用」から定められるという。一見、生活保護世帯の子供たちの状況が「高きに合わせられる」ように見える。年当たりの上限額は、1.5万円程度(小学生)・5.9万円程度(中学生)・8.3万円程度(高校生)。月当たりで計算すると、1250円程度(小学生)・4900円程度(中学生)・6900円程度(高校生)。小学生に対して低く抑えられているのが特徴的だ。
 将来の進学や活躍が見込める子供たちに対する傾斜配分は、当然のこととして行われるだろう。この他、部活・進路選択への誘導に使用される可能性も懸念される。子供に対する生活保護制度の制度が、人間としての権利保障からメリットを評価した上での「投資」へと、なし崩しに変容されようとしていると見ることもできる。
 「学習支援費は、制度が複雑なので報道が少ないですが、非常にまずい流れだと思います。金銭給付が廃止され、クラブ活動・教科外活動のみの実費請求方式となるわけですから」
 あえてメリットを見出すとすれば、「子供の費用を親がパチンコに」といった悲劇が避けられること程度だろう。そのような問題を抱えた家庭や親に対しては、第一の選択肢は手厚いケースワークではないか。
 「生活保護の学習支援費は現在、参考書や一般教養図書も対象としています。クラブ活動には入っていないけれど読書が好きな子に、親は書籍を買ってあげることができます。勉強嫌いな子に『図鑑を買ってあげようかな』というときにも使えます。でも厚労省案では、そういう場面での支援は、今後はまったくなくなるわけだ。厚労省は家庭内学習は、児童養育加算が対応する』と言っているのですが、小学生・中学生の加算額はまったく増えていません」
posted by GHQ/HOGO at 05:30| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする