生活保護というのは、“最後のセーフティネット”とも言われている通り、社会保障システムが抱える問題点が溜まって表れやすい、つまり欠陥が集中的に表面化しやすいところでもある。
厚生労働省が言うように、高齢化が進み、低い年金、またはまったく年金を受け取れない高齢者を支える受け皿が、現状では生活保護しかないということを如実に表している。
このままの状態で高齢化が進めば、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となる2025年、また団塊ジュニアが高齢者の仲間入りをする頃には、どうなってしまうのか。高齢者たちが貧困にあえぐだけでなく、それを支える若者にも大きな負担を背負い込ませてしまうのは火を見るより明らかである。