2018年01月10日

「10歳の壁」から貧困家庭の子供を救え! 貧困と低学力−その構造に迫る

 大阪府箕面(みのお)市は、府北部に位置する人口約13万人のベッドタウンだ。市は「子ども成長見守りシステム」という仕組みを持っていて、子供たちの学力や生活状況、家庭の経済状況などのデータやアンケート結果を、関連付け可能な形で保有している。その規模は過去3年、計2万5000人分にもなる。この貴重なデータを分析したところ、貧困世帯の子供が低学力に陥ってしまう「構造」が浮かび上がってきた。貧困世帯と、そうでない世帯の子供の学力(国語・算数の成績)は、10歳(小学4年生ごろ)のときに大きく差が開いていた。
 「10歳の壁」という言葉が、教育関係者の間で以前からささやかれている。小学4年の10歳ごろは、学習内容に応用力を問う課題が増え、子供たちがつまずきやすくなることを意味する。箕面市のデータでは、「壁」はとりわけ貧困世帯の子供たちの前に立ちはだかっていた。実は、それよりも早い段階で差が付いているとする海外の先行研究もあり、分析で顕在化したのは「10歳の壁」だった。
 貧困世帯の子どもたちの学習を阻む「壁」とは何か、考えてみた。ヒントは、子供たちの生活習慣にあった。
 箕面市の調査では、「スポーツや趣味などで頑張っていることがあるか」「毎日朝食を食べているか(生活習慣として身についているか)」といった問いに対し、「はい」と答えた子供の比率は、生活保護受給世帯と、そうでない世帯の間に、小学1〜2年の時点で約20ポイントもの開きがあった。
 また、「つらいこと、こまったことを先生に相談できるか」「1日の勉強時間の目安を決めているか」といった質問に「はい」と答えた子どもの比率は、小学3〜4年生を境に開き始め、学年が上がるにつれて大きくなっていた。
 これらのデータから、次のような貧困世帯の子供たちの姿が浮かんできた。小学校低学年のうちに家庭で養われるはずの生活習慣が身につかず、夢中になれるものも見つからない。やがて、高学年になると勉強の内容が理解できなくなり、悩みを先生に打ち明けることもできぬまま取り残されてしまう――そんな姿だ。
posted by GHQ/HOGO at 06:00| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする