2017年12月13日

生活保護受給者を減らすための課題と対策

 生活保護受給者の増大要因は、生活保護制度そのものに問題があるというよりは(もちろん入りにくく抜けにくいなど制度自体の問題もあるが)、生活保護を取り巻く周辺制度のもろさが問題である。したがって、生活保護受給者を減らすためには周辺制度の充実が不可欠だ。その具体策として、@最低保障年金の創設、A失業給付の強化と就労支援の強化、B就学援助、奨学金の充実を提案する。新鮮味はないが、これらが最適ではないか。
 @最低保障年金は、文字通り最低生活を保障する年金である。月額66,000円の年金ではとても生活できない。そこで、住宅費なども含めた必要最低限の生活ができる金額まで受給額を引き上げることで、高齢者の生活保障をすることが重要だ。そもそも生活保護の目的は「自立の助長」であるが、現在の制度は高齢者も若者も労働者もすべてを抱え込んでしまっている。「自立の助長」を目的としている制度の中に、稼働能力のない高齢者を含めてしまうのは根本的に矛盾している。こうした矛盾をなくすためにも、最低保障年金の創設は重要である。一方で、経済的に余裕のある高齢者に関しては年金支給額を減額する措置も考えるべきだ。社会保障を考える上では財源についても検討しなければならず、日本の財政状況を勘案すれば余裕のある高齢者にまで貧しい高齢者と同額を支給する余裕はない。そこで、財源を保険料ではなく税金とすることで負担と給付の関係を不明確にし、貧しい人を社会全体で支え合う再分配的要素を強くした制度設計を確立すべきだと考える。また、そもそも保険料を払わない、もしくは払えない人が増えているのだから、年金制度を持続可能にする上でも税による調達のほうが効率的ではないか。
 A失業給付の強化と就労支援の強化も文字通りである。1年以上の長期失業者が増大しているにもかかわらず、最長でも330日までしか失業給付が受け取れない状況は、現状に即した給付要件とは言えない。加えて、雇用保険に加入していない人は失業給付を受け取ることすらできない。ここでも財源を税金とすることで失業した場合には誰でも受け取れる制度を確立するというのも、議論の余地があるのではないだろうか。変化の激しい現代だからこそ、いつ、誰が失業するかはわからないので、社会全体で支え合う制度設計が求められているように思う。
 Bは就学援助、奨学金の充実である。教育に関しては、もはや財源云々の問題ではないと考える。教育は生活保護を抜け出すための手段にとどまらず、国の根幹を作り上げるものだからだ。子供の自己責任とは言えない経済的な理由から、教育の機会均等を奪うようなことは決してあってはならない。貧困の連鎖を断ち切るという目的に加えて、教育は未来の人材への投資と考えて、今すぐにでも就学援助、奨学金は充実させるべきだ。
 一方で私は教育に関してはすべて無償化がベストだと考えている。未来の人材への投資という点から言えば、年金と違って教育は経済力にかかわらず全員に恩恵をもたらす必要があるからだ。しかし、実現可能性を考えると現状ではかなり難しそうなので、少なくとも経済的理由で進学ができないということがないよう、就学援助、奨学金の充実を提案する。民主党政権下での、子供は社会で育てるという理念の下、所得制限なしで現金を渡した子ども手当は、私は一定の意義があったと考えている。これに修正を加えながらの発展を望んでいたのだが、旧来の所得制限ありの児童手当に戻るようなので残念だ。この点が今後の課題だと考える。
 以上3点が私の考える受給者を減らす対策である。これが完璧であるとは到底思えないが、それなりの効果は上げるのではないか。


posted by GHQ/HOGO at 06:51| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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