助けが必要な人は、どうして声を出せないのか。要因はいくつもある。本人が心理的に弱っていること、力を持つ者への恐れ、スティグマ(恥辱感、偏見)、自分を責める意識、本人を責める人が実際にいること、我慢して迷惑をかけないことを美徳とする道徳観――などである。近年は何かにつけて自助努力や自己責任が強調され、他者を責める風潮が強まっており、助けが必要な人が声を出しにくくなっているのである。
2017年12月01日
「助けて」と言えないのはなぜか?
生活に困ったときや精神的に苦しいときに、人はどうするだろうか。すぐにSOSを発するのか。大声で助けを求めるのだろうか。必ずしもそうではない。むしろ、苦しんでいる人は、なかなか声を出せず、簡単には助けを求めようとしない傾向がある。どんどん権利を主張する人、自分で制度をフル活用できる人は少数なのだ。ここを勘違いしていると、社会保障や福祉の仕組みがあっても、うまく機能しない。
助けが必要な人は、どうして声を出せないのか。要因はいくつもある。本人が心理的に弱っていること、力を持つ者への恐れ、スティグマ(恥辱感、偏見)、自分を責める意識、本人を責める人が実際にいること、我慢して迷惑をかけないことを美徳とする道徳観――などである。近年は何かにつけて自助努力や自己責任が強調され、他者を責める風潮が強まっており、助けが必要な人が声を出しにくくなっているのである。
助けが必要な人は、どうして声を出せないのか。要因はいくつもある。本人が心理的に弱っていること、力を持つ者への恐れ、スティグマ(恥辱感、偏見)、自分を責める意識、本人を責める人が実際にいること、我慢して迷惑をかけないことを美徳とする道徳観――などである。近年は何かにつけて自助努力や自己責任が強調され、他者を責める風潮が強まっており、助けが必要な人が声を出しにくくなっているのである。
新就労対策拡充が必要だが…?
就労支援策として、これまで雇用保険を受給できない人を対象に、職業訓練とその間の手当を支給する「求職者支援制度」が実施されている。また、失業などにより住居を失った人などで就労意欲がある人を対象に原則6ヵ月間、賃貸住宅の家賃を支給する「住宅手当緊急特別措置事業(住宅手当制度)」も行われている。
しかし、住宅手当制度は12年度末で終了しているため、求職者支援制度と合わせた新たな就労支援策の拡充が望まれるのである。
社会的な孤立からの脱却には、個人の事情に応じた支援が必要。国は、若者の引きこもりなどに対応する「パーソナルサポート」のモデル事業を全国で展開してきたが、13年度以降については、生活困窮者対策に盛り込まれているが効果は薄い。また、NPOなど民間団体との連携で、試験的な就労などをサポートする体制の整備も議論されてきた、実効性に乏しいものばかりだ。
しかも、安倍政権では、膨らむ生活保護費を抑えるため、段階的な給付削減をおこなっており。生活困窮者の支援策がどのようになるのか不安視されている。
しかし、住宅手当制度は12年度末で終了しているため、求職者支援制度と合わせた新たな就労支援策の拡充が望まれるのである。
社会的な孤立からの脱却には、個人の事情に応じた支援が必要。国は、若者の引きこもりなどに対応する「パーソナルサポート」のモデル事業を全国で展開してきたが、13年度以降については、生活困窮者対策に盛り込まれているが効果は薄い。また、NPOなど民間団体との連携で、試験的な就労などをサポートする体制の整備も議論されてきた、実効性に乏しいものばかりだ。
しかも、安倍政権では、膨らむ生活保護費を抑えるため、段階的な給付削減をおこなっており。生活困窮者の支援策がどのようになるのか不安視されている。