2017年11月01日

OECDが見た日本における「格差の原因」

 OECDは日本における経済的格差の進行について、大きく4つの理由を挙げている。
 @ 高齢化の進行
 高齢化の進行がなぜ格差・貧困層の拡大につながっているかの理由については、主に以下の3つを挙げている。
 (1)高齢者は労働所得がないので、高齢者世帯は低所得層になってしまうこと
 (2)高齢者間にも所得の格差が進行していること
 (3)一昔前に比べて高齢者だけで暮らす世帯が増え、それが低所得の世帯を増加させていること
 A 労働者間の所得格差の拡大
 貧困層拡大の2つ目の理由は、日本でもよく主張されている労働者間の所得格差の拡大である。しかしながらフルタイムの正社員の間では、給与の格差は拡大していないとOECDは結論づけている。結局のところは、派遣・契約社員も含めたパートタイマーの増加が、所得格差の大きな要因になっているとしている。
 企業がパートタイマーを好んで雇用することについて、OECDは「雇用流動性の確保」を大きな理由としてあげている。つまり、「辞めさせたい時に自由に辞めてもらえる人材」が少しはいないと、人手が余ったときに困るから、パートタイマーを雇用しているということなのである。
 B 税制の変更
 バブル前には国税だけでも所得税の最高税率は70%で、所得に応じて15段階の細かい税率が適用されてた。しかしそれが段々フラット化され、現在では4段階のみで最高税率は37%にしかなっていない。これでは、高所得層がますます金持ちになる。
 C 社会支出の偏り
 そして日本における貧困層拡大の原因としてOECDが最後にあげているのは、あまり国内のメディアも取り上げない社会支出、つまり年金や失業保険などの、各種社会保障である。社会支出は国内の経済的格差を解消するために重要な要素だが、この部分が日本は他の国に比べて弱い、つまり格差是正効果が低いと指摘している。
 可処分所得で見ると、日本の相対的貧困層の割合は、調査17ヵ国中高い方から2番目になっている。しかしそれは税金や社会支出による所得調整効果を考慮したもの。税金や社会支出による調整前の貧困層の割合では、日本は16.5%と、むしろOECDの平均よりも低くなっているのだ。


posted by GHQ/HOGO at 08:32| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

貧困を取り巻く問題

 左翼やリベラルと称する集団は、貧困問題を政治利用しないほうがいいのではないか。「貧困を解消するために政治に働きかけるのではなく、政治を変えるために貧困問題を利用する」という転倒した構図が散見されているからだ。だから、政治活動は支持や力を持ちえないし、失敗してきているではないか。そう思われる。
 政治家や政党が貧困問題を利用するのは、百歩譲って理解してもいい。しかし、現場の実践者や支援者までも目的を忘れて、政治を変えることのために貧困問題を利用するなら本末転倒だと言える。思想・信条を押し付けず、貧困問題を解決するためにどうすればいいかを真剣に考えるべきなのだ。。
 左翼やリベラルと称する集団が現場に軸足を置き、上部構造の政治と連結して「有機的知識人」であったのなら、日本の貧困問題、社会問題はここまで深刻でなかったはずではないか。面倒くさがらずに、真面目な活動をすべきなのだ。
 政治を変えるための基礎となる地道な社会運動や組織化(アソシエーション)、情報発信、福祉実践(ミクロの相談支援活動)もなく、一過性で貧困を取り扱うとか消費するのはやめてほしい。なかなか分からない輩が少なくない。
 個別名や団体名を挙げたらキリがないが、従前の政権批判や政治批判を目的化した社会活動に傾倒しているものが多すぎる。貧困問題は結局その道具にすぎないのだ。「貧困問題を悪化させている政治が悪い」と言いたいだけが実に多い。。貧困問題でなくても何でもいいのである。
 よく考えてみるべきは、貧困の何が酷いことなのかをどうやれば説明できるだろうかということなのだ。誰がどのように苦しんでいるのか。貧困層に接したことがあるのか。本当にできることは「安倍政権を許さない」を叫ぶだけのことなのか。それでその人は救われるのか。自己満足ではないか。もう少し力を発揮できる方法があるのではないのか。
posted by GHQ/HOGO at 08:31| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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