2017年06月14日

受給者の共通点、パチンコ、スマホゲーム

 これはかなり物議を醸しかねない論だが、生活保護受給者(ほとんどは非行少年少女の親や祖父母)の中には、確かに働「ける」状態なのに働かない人たちがいた。安っぽいステレオタイプを補強するようで慎重に発言したいが、そうした働かない受給者の多くの共通点が、パチンコ屋通いか、若い親であればスマホのゲームアプリに1日のうちの長時間を割いていることだ。
 組織売春の現場で働いていた少女の取材の中で、売春業者があまりの酷さを見かねて、親のところに「いい加減にしろ」と怒鳴り込んだという信じがたいケースがあったが、そのうちの1例の親(母親)もまた、生活保護受給者のパチンコ狂だった。この母親の言葉が、最近になってようやくわかってきた気がする。その言葉とは、「パチンコ屋に行くと、勝っても負けても安心するんだよね」。
 中学を卒業したばかりの娘が売春をしつつホストの売掛問題で大トラブルを起こし、その連絡を受けても「今パチンコ中だから後でかけなおして」と、よりによって娘に売春客を斡旋している業者相手にガチャ切りをかます母親だ。その母親の「安心する」は、働かずに昼からパチンコをしに行って、「同じ状況にある他人がいることに安心する」なのだと思い、殺意しか湧かなかったが、最近になってその安心にはもう1つの意味があるのだとようやくわかった。
 その意味を理解するのに必要なキーワードは、「脳の報酬系」だ。人間(動物)は何かの作業をして、それによって報酬を得ることで脳の報酬系と呼ばれる神経系が「快」の感覚を得るようにできている。実は生活保護受給者も「働いて評価や報酬を得たい」という欲求は持っているし、生活保護費をもらって家で寝ているだけという生活を長期間続けると、その何もしない=報酬系が刺激されない生活に、不満や苦痛を感じるようになる。この「働かないことがつらくなってくる」というのも、何度も聞き取った。彼ら彼女らは働きたがっていたのだ。
 だがここでパチンコやスマホのゲームといった、短期間に報酬系が刺激される行為をすることで、本来なら働いて得るはずの報酬が代替されてしまい、結果として働かない状態に「耐えることができてしまう」。これが、彼らの言う「安心する」の正体だが、そこに至るまでの喪失の大きさや就業の難易度を考えれば、ここに代替を求めてしまうことも自己責任では絶対に片付けられない。
 パチンコは巨大な産業だし、そもそもスマホのゲームアプリなどはほとんどが無料であるし、これほど普及しているものを規制するのもまた難しいことかもしれない。だが、少なくとも生活保護受給中の貧困者には、こうした「社会復帰以外で安易に報酬系を刺激できてしまうもの」を規制するのも致し方ないのではないか。規制しても罰則があってもやめられないのであれば、それは立派な依存症=病気であるから、あらためて医療の対象としてケアすべきだ。
 こればかりは当事者のその場のQOLには反していることだが、少なくとも生活保護受給者とパチンコ狂という「ずるい怠け者」のステレオタイプは、ここで打破できるのではないか。
posted by GHQ/HOGO at 07:01| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする