2017年06月12日

「教育産業」の食い物にされてはならない!

 そもそも現在の日本は、4大を卒業しても貧困リスクから免れるとはとても言えない状況にある。いわゆるFランク大学の卒業生への取材で驚いたのが、意外にも中堅大学と比較して就職率が高いように感じたこと。だが憂慮すべきは、その就職先が以前であれば高卒で就業していたような職種ばかりだということだ。
「指導講師が頑張って就職先を探してくれたんです」
 と目を輝かせる「情報処理系大学」の卒業生の就職先が、パチンコ屋のホールスタッフと聞いて、ちょっと愕然とした。
 そして何より耐えがたいのが、Fランク大学に通っていた間の学費や生活費を「親がどこかに借りている」「最終的に自分で返す」という感覚が新卒者の中で当たり前の感覚になっていることだった。
 そもそも彼らが大学4年間で払ったカネは、必要だったのだろうか。数百万円の学費を借り入れて福祉系の学科を卒業した後に、月収15万円に満たない、生活保護の受給額とさほど変わらない低賃金の介護職に就く若者。その大学生活4年間は、何だったのか。そう考えたときに、猛烈な喪失感を感じざるをえないのだ。
 昨今の子供の貧困支援の中で大きな潮流である「教育改革=進学ベースの教育支援」は、間違っても「教育産業」の食い物にされてはならない。
 必要なのは、進学ベースだけではなく「就業ベースでの教育支援」ではないか。責任重大なのは、小中学校と高校の教員。彼らには、単に子どもにより高い学力をつけることだけでなく、その子供が将来、どんな職業で活躍する可能性があるのかの適性判断をし、そのビジョンに従ってコースをアドバイスしていく専門性が求められる。
 「教育学部を出て社会経験もなく新卒採用」された学校教員にそれは無理だという意見もあるし、学校教員に失望し切っているので、その声に賛同せざるをえない。だが、適性判断のガイドラインぐらいは作れるだろうし、教員にその子の将来に責任を持つ意識を抱かせるぐらいはできる。小中高の教員が、それぞれ担当した子供の職業適性について「進級進学時の申し送り」をすることぐらいできるだろう。
 これまで、セックスワーカーの女性や特殊詐欺犯罪の現場で働く男の子に突出した才能やセンスをもった子がときたまいて、この子がほかの職業に就いていたらどれほど活躍しただろうという猛烈な喪失感を感じてきた。あの無駄こそが、徒労こそが、日本の貧困なのだ確信する。
 続いて、成人後の貧困者支援についてだ。まず成人前、それもできればローティーン時に支援につながることが何よりなのだが、その後の貧困については、まず貧困リスクの高い層をあらかじめ捕捉し、予防線を張ることが望ましい。
posted by GHQ/HOGO at 07:48| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする