2017年05月27日

申告義務がしっかり伝わっているか?

 生活保護の利用者が、収入や資産の申告義務をきちんと理解していないケースがある。保護開始の際、担当ケースワーカーは、保護利用者の権利と義務を伝える文書を渡し、口頭でもよくわかるように説明する必要がある。その内容を理解したという書面にサインしてもらって受け取るよう、厚労省は求めている。保護継続中も、同様の説明文書を年1回以上、世帯主と世帯員に配布するよう求めている。これらの説明の中には、収入の申告義務がもちろん含まれている。
 けれども、文書配布や口頭説明、書面提出が必ず実行されているとは限らない。いいかげんにやっている自治体やケースワーカーも存在する。実行されていても、利用者側がいろいろな書類や手続にまぎれて、きちんと認識していない場合や、よくわからないまま、わかったと答えている場合もある(たとえば軽い知的障害のある人は、そういう返事をしがち)。
 高校生のアルバイトは、申告して、学業の費用や進学資金など使い道の計画を示せば、収入認定されない(保護費が減額されない)ことが今は多いのだが、申告しないで後から税情報などで発覚すると、不正受給として扱われる。親の知らない間にバイトしていることもある。だから世帯主だけでなく、高校生本人にも申告義務を説明するべきだが、不十分なことも多い。そういう高校生の無申告アルバイトも、不正受給件数の中に入っている。
 保護の利用中に障害年金、遺族年金、老齢年金などの受給を始めたときや、年金の増額改定がされたときも、すぐ申告しなかったり、うっかり申告を忘れたりするケースがある。


posted by GHQ/HOGO at 07:40| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする