2017年04月16日

知的障害とは、どういうものか?

 知的障害の原因はさまざまである。染色体や遺伝子の異常、母胎環境の異常といった生まれつきの場合が約8割とされるが、出産時のトラブル、生後の感染による脳炎、外傷、窒息、虐待などでも生じる。
 知的障害のある人は、障害者手帳(療育手帳)や障害福祉サービスの対象になり、障害の程度が一定以上なら障害年金を受けられる。このうち療育手帳は、知的障害者福祉法にも児童福祉法にも規定がなく、1973年の厚生事務次官通知に基づき、都道府県または政令市が規則や要綱によって、障害と判定した人に発行している。東京都は「愛の手帳」という名称で4段階に分けているが、自治体によって重いほうからA、B1、B2の3段階だったり、A、Bの2段階だったりする。おおむね18歳未満までに生じた障害が対象になるようだ。
 知的能力とは何かを定義するのは難しいこと。そこで開発されたのが知能指数(IQ)を算出する検査である。よく使われるウェクスラー型知能検査では、同じ年齢の母集団の平均得点を100とし、本人の得点がそこからどれぐらいずれているかを示す(田中ビネー知能検査でも成人では同様の算出方法を用いる)。ただし、知能指数の検査だけで知的能力の総体は測定できない。身体運動能力の総体を算出できるテストがあるかというのと似た話だろ。
 実際の障害の判定では、知能指数だけでなく、生活の状況や介護の必要度なども加味して総合的に判断する。その際、重度のIQの目安は国が35としているが、軽度のIQの目安は、75程度以下としている自治体もあれば、70程度以下とする自治体もある。障害とされる範囲が地域によって違うのは妙なこと。なぜ国レベルで法律に基づいて統一した基準を作らないのか、不思議である。
 東京都心身障害者福祉センター「愛の手帳」の判定の目安(18歳以上の場合)、具体的には、たとえば
4度 (軽度) おおむね50〜75 簡単な社会生活の決まりに従って行動することが可能、日常生活に差し支えない程度に身辺の事柄を理解できる。新しい事態やときや場所に応じた対応は不十分。日常会話はできるが、抽象的な思考が不得手で、こみいった話は難しい 。3度(中度) おおむね35〜49 何らかの援助のもとに社会生活が可能 ごく簡単な読み書き・計算ができるが、それを生活場面で実際に使うのは困難。具体的な事柄の理解や簡単な日常会話はできるが、日常生活では声かけなどの配慮が必要 。2度(重度) おおむね20〜34 社会生活には個別的な援助が必要 読み書きや計算は不得手だが、単純な会話はできる。生活習慣になっていることであれば、言葉での指示を理解できる。ごく身近なことは身振りや2語文程度の短い言葉で自ら表現できる。日常生活に個別的援助を必要とすることが多い。1度(最重度) おおむね19以下 生活全般にわたり常時、個別的な援助が必要 言葉でのやり取りやごく身近なことの理解も難しい。意思表示はごく簡単なものに限られる。
 知的障害者は、療育手帳を持つ人の数倍いるはず。


posted by GHQ/HOGO at 07:26| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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