2017年03月31日

「隠れ貧困層」推計2千万人 生活保護が届かぬ生活

 生活保護を受ける人は200万人を超え、20年前の2.4倍に増えた。その背後には、さらに膨大な「隠れた貧困層」もひかえている。人々が安心して暮らせる手立ては用意されているのだろうか。
  国民年金は満額でもらっても6万円台に過ぎない。多くの高齢者が低年金に苦しんでいる。一方、生活保護を受ける65歳以上の高齢者世帯は約80万。低年金でも、生活保護で補えていない人たちがいる。
 主な理由は、「最後のセーフティーネット」とされている生活保護の受給条件の厳しさだ。地域や年齢で決まる「最低生活費」の1ヵ月分が、収入や貯金などで賄えないと判断された場合、保護が支給される。自家用車を持つことも原則として認められていない。兄弟や子供に支援できる人がいないかもチェックされる。生活保護への世間の偏見から、申請をためらう人もいる。
 社会保障に詳しい都留文科大学の後藤道夫名誉教授は「丸裸になるまでは自助努力に任せるのが、日本のセーフティーネットの現状だ。最後のセーフティーネットの網にかからず、福祉の手が届かない人々がたくさん存在している」と指摘する。言わば、「隠れた貧困層」だ。後藤氏の推計によると、世帯収入は生活保護の基準以下なのに実際には保護を受けていない人は、少なくとも2千万人を上回る。高齢化が進めば、その数はさらに膨らむ。
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2017年03月30日

深刻化する生活保護行政による人権侵害

 生活相談を見返すと、日本社会ではパワハラを受けずに生きていくことがこれほど困難なのかと思う。職場では「お前は価値を生み出してない」と圧迫され、追い込まれてうつになり、実家に戻ると「お金を入れないなら出て行け」と言われ、仕方なく生活保護を受けると「お前は税金で暮らす劣等国民だ」と。
 日本は「和」の文化だとか、「絆」が大事とかいうけれども、実際には人々が対立しあい、ギスギスとした、殺伐とした「いじめ・パワハラ社会」である。
 今日、生保受給中の男性と面談した。以前は就職活動に関する相談で、本人は健康そうであった。今回久しぶりに会ったが、あまりの変貌ぶりに絶句した。表情はやつれ、やせ細り、弱々しい口調。老朽化して劣悪な環境のアパートからの転居が認められず、統合失調症になってしまったのだという。
 ケースワーカーの不作為ないし意図的ないじめによって、これほどまでに人間がボロボロにされてしまっている。この人の場合、居住環境が悪いだけでなく、取り壊しのために退去命令すら出ているのに、役所は転居費用の申請を却下したのである。
 「貧困バッシング」の延長線上から、生保受給中の親族に憎悪を向け、保護を廃止しようとする恐るべき事案に出会った。受給中の男性が姉から「お前の生保を止める」と言われた。男性が亡くなった母親の葬式の援助ができないことを恨んだかららしい。男性が理由を聞くと、「旦那が我慢ならないから」と。
この姉は、その前にも母親が受けていた生活保護を、自分が扶養できるとして辞退している。しかし実際には医療費がかさんで明らかに無理であった。そしてその医療費を同じく保護を受けていた男性に請求してきた。もちろん、男性の生活が成り立たなくなるのでCWに止められた。
  いまや、「貧困バッシング」は言説にとどまらず、現実に生活保護を廃止させ「殺そう」とする行動にさえ転化してしまった。福祉事務所に留まっていた生保受給者に対する「殺人」は、もはや社会全体に広がっている。これを止めなければ恐ろしいことになる。
 昨日、家庭訪問するCWを殴り殺してしまいそうな精神状態だという相談をもらった。彼は、職員から「臭い」などの暴言を吐かれ、施設入所を強いられるなどの被害を受けていた。彼が怒っていたのは、そうした人権侵害や違法行為について職員からの謝罪が一切ないことであった。
  もちろん、殴り殺すということは正当化できない。とはいえ、そのような精神状態になる状況自体は理解できる。これまでも受給者が職員に暴行を働いた事件はあったが、背景にある職員からの人権侵害は問題にされてこなかった。ちなみに、本人は直接会うととても穏やかな人だった。
  このような人権侵害に対する怒りを、支援者は意味のある方向に、問題が解決する方向に水路付けていく使命がある。本当に怒りに打ち震えている人は少なくない。私はそうした人たちと一緒に福祉行政を変えていきたい。
 母子世帯の母親が精神障害で働けなくなり、福祉事務所に行くと、娘が大学行っていたらダメだと言われた。「辞めろということか」と聞くと、「そうだ」。娘さんは4月から4年生で、ここまでやってきて辞めさせたくはない。スクールカウンセラーになる夢もあるそうだ。
  歴史的に見ても、生活保護で高校進学が認められたことすら最近。大学は生活保護受給者にはもってのほかの「贅沢品」なのである。日本の大学進学は多額のカネで買う商品だからだ。その意味では、生活保護で大学進学を認めるのも大事だが、大学進学自体が高額商品であることを見直す必要があるだろう。
 本当にそう思うのだが、現実に行われていることは「福祉」というより「取締り」みたいなものである。「不正」(法的だけでなく、道義的にも)を厳しく取り締まっているというのか。
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2017年03月29日

「職員さんが来てくれなかったら…」  役所職員の対応に感謝する男性も

 大阪府内で、役所の担当職員の対応に感謝している人もいる。
 「記事を見て、とてもゾッとしています。自分ももしかしたら、そうなっていたかもしれないのです」
 女性は、起業する友人の手伝いをするため、実家のある街を離れて単身、大阪府内に転居。1年間、1人暮らしした。
 ところが、起業準備中に友人が病気で緊急入院。その間の給与も支払われず、回復を待って、起業準備を続けるのか、別の仕事を探すのかを迷っているうちに、生活費として持ってきた貯金は、ほとんどが家賃と光熱費に消えてしまう。
 しかし、ほとんど家出のように出てきてしまったこともあり、親にすがるわけにもいかない。
 「実家から送られてくる米と調味料と、近くの商店街で100円200円で買える鶏肉だけを食べて、親に「予定していた仕事ができず、困っている」ことがバレないよう、家賃と携帯だけは支払えるように、短期の仕事をし続けました。定期的に入れるバイトは、書類選考や面接で落ち続けました」
 そのうち、短期の職場へ通う交通費すらなくなって、短期の仕事もできなくなった。履歴書を買おうにも、実際は食品を節約するような状態だった。
 1日に「おにぎり1個のみ」の日も続いて、節約のために、夜になるまで電気を消した暗い部屋のベッドの上で、「おなかすいた…帰りたい…」と呟いて、泣く日々が続いたという。
 「今でも「おなかが空く状態」が怖いです。もう何年も前の話なのに、部屋に必ず1個は、チョコとか飴とか、何でも良いので食べ物を置いてあります」
 そんなとき、意外なことに、役所の職員が自宅を訪ねてきて、こう言った。
 「国民保険料払ってないけど、大丈夫。生活苦しいの。ゴハン食べられて?」
 「引っ越してきたばかりの一人暮らしで、急に支払が止まったので、心配になって来てくださったそうです。事情を話したことで、段々と冷静になることができた。
「とりあえず、ご友人が退院しても、しばらくは仕事とかできないと思うから、アルバイトでいいから定期的なお仕事探そう。まず、ゴハンを食べられるようにならなきゃ。病気になったら働けなくなるよ。悪く言われるかもしれないけど、あなたが死んじゃうよりは、絶対マシだから、親御さんに迎えに来てもらおう」
 数日に1回、家まで訪ねてくる職員の説得で、半月後、親に事情を話し、数ヵ月分の生活費を送ってもらうことができた。
 親は、友人のことを悪く言うこともなく、こう声をかけた。
「そうか。じゃあ、すぐにお金送ってやるからな。缶詰とかも送ってやる。その職員さんにも、よくお礼を言うんだぞ」
 その後、それまでずっと書類選考の時点で落ち続けていたアルバイトも、面接まで進んで採用されることになった。
 友人は自分のバイトが決まった1年後に退院。起業は断念したものの、「もらえる予定だった給料」を数ヵ月分、振り込んでくれた。
 「職員さんが来てくれなかったら、多分、電気と携帯を止められ、家賃が払われていないという実家への連絡で、親が来るか、おなかが空いて倒れていたか…だったと思います。そういう「変だと思ったら、直接家まで職員が来る」環境があるかないかで生死が決まってしまうのは、日本の悪いところだと思います」
 本当につらい人は、親しい人や家族にさえ、何も言えない。周囲は、介入が必要だと思ったら状況を聞いて、情報を提供したり、人脈を紹介したりすることも必要だ。
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2017年03月28日

ライフラインも止められた男性が生活保護申請をしないワケ

 中国地方の都市のアパートで生活する50歳代の男性は深刻な状況に陥った。。すでにライフラインが止められており、今やかろうじて生きている状態で、男性のアパートは、ガスも水道も止められているため、トイレは外でしている。
 電気はまだ使えるものの、冷蔵庫や洗濯機、テレビ、家具などは一切ない。男性にとって、パソコンと携帯電話は、外界の情報を得て気持をつなぐための希望の手段。だから、切れかけた電球の灯りと併せ、月に400〜500円の電気代だけは払い続ける。
 ただ、そんなパソコンに欠かせないネットと携帯電話も、いつでも使用停止になる可能性があるという。
 また、食事は、1日1食から1食半。スーパーの売れ残りや半額になったオニギリなどでしのぐ。飲料水も、ドラッグストアなどの洗面所で水を汲み、カセットコンロで湯に沸かして生きつないでいる。
 さらに、年金にも健康保険にも加入していないため、病気になっても医療にかかることができない。
 「かろうじてアパート代を支払っていますが、来月払えるかどうか不明で、ギリギリでやっています」
 こんな状況にもかかわらず、男性は、生活保護を受けていない。なぜ受給を申請しないのか。
 「相談に行っても役所の対応に腹が立ちます。弱い者や生活困窮者に「死ね」というがごとくの扱いをする。もう、こんな冷酷非情な日本になど頼ろうと思っていません。役所などとも関わりたくありません。侮辱的屈辱的答えが戻ってくるだけなので…」
 男性は今月末、わずかな短期間パートの収入が入った。しかし、2ヵ月分のアパート代に消え、食費やその他の必要経費に回すことはできなかった。
 「使用していませんが、私は10年前の車を所持しています。これは私が現在の状況になる以前から所持していたもので、生活に困り、売ろうとしたけれど、売れなかったこともあり……(現在は)車を手放すつもりはありません。なぜならホームレスになり、寝ぐらがなくなれば、雨風を凌げなくなるからです。どうか私のような者がいることを世間一般に知らしめてください」
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2017年03月26日

「仕事ができないほどの病気なんですか」  生活保護を断られた男性の失望

 こんな書き出しのメールをくれたのは、首都圏に住む(女性と)同世代の男性。先日、役所へ生活保護の相談に行き、断られてきたばかりだという。
 うつ病の治療を続けているため、仕事がなく、お金もない状態だった。
医療機関から自立支援医療を申請するようアドバイスされ、役所に手続に行ったところ、担当者から「あなただったら、生活保護も受けられる」と言われた。
 「苦しい生活ですが、生活保護の手続は厳しいと思っていたので、何か一筋の明かりが見えたというか、救われる思いがしました」
 アパートで、独身の妹と2人暮らし。仕事をしている妹は、結婚を夢見てアパートを出たがっていたが、兄の面倒を見るために、それも叶わない状態だった。
 窓口に相談に行くと、「次回、来るときに、妹と一緒に通帳類を持ってくるように」と言われた。
 受給するためには、賃料の問題から2人揃ってアパートを引っ越さなければならない。そこで、妹と書類を用意して再び役所を訪れた。
  ところが、である。
 「今回の担当者は、上から目線の話し方で、『実家では援助できないんですか』とか、『仕事ができないほどの病気ですか』等々言われているうちに、貧乏がこれほど恥ずかしく、世の中のお荷物なんだと実感させられ、生きていても仕方がないんではと思いさせられました。せめて、仕事でもできたらと、悲しくなりました」
 これ以上、どう言ったらいいのかわからなかった。難しい状況に置かれ、病気による倦怠感が出たために「早くここから脱出したい」と思い、帰ってきたという。
 「すぐにもらえると思っていたわけでもなく、嫌味を言われることは覚悟のうえでしたが、ショックでした。受け答えしているうちに、卑屈になってきます」
 その後、妹からは、「もう役所には行きたくない」と言われた。自分も、あの状態をもう1度、経験するほどの勇気が出ないという。
 「この(記事の)女性も、引きこもり気味の方でしょうから、1人で役所の窓口に行くのは死ぬ思いだったことだと思います。本当に気力がない人は、1人では役所に行けません」
 いまも男性は体調が良くなく、病院に通う以外、ほとんど外出できない状態だという。
 「こうしてメールができているので、まだ良いほうですが、本当にひどいときは罪悪感や周りの人に申し訳ない気持ちなどで押しつぶされそうになります。そうなると、疲れて、ただ寝ているという感じです。せめて、人並みの生活を送りたくても、今の日本では難しくなってきていることを実感しています」
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2017年03月25日

社会保障サービスの低下も老後の困窮を後押し

 頼りになる社会保障も先行きは明るくない。まず、年金支給額については低下することになる。
 2014年に厚生労働省が発表した「国民年金及び厚生年金に係る財政の現況及び見通し」では、2014年に年金を受給しはじめた世代と比べて、現在30代半ばの方が受け取れる年金は、およそ2割減になるとされている。さらには、厚生労働省の「今後の高齢者人口の見通しについて」によれば、2015年の65歳以上の人口割合は26.8%だが、2025年には30.0%、2055年には39.4%と予測されている。
  若手世代が減り、高齢者人口の増加が加速すれば、ますます社会保障サービスは窮地に立たされるだろう。「増える社会保障費、減る年金」という構図は、すでにできあがっていると言っても過言ではない。現在においてでさえ高齢者世代の生活保護受給が急増していることからすると、将来的には平均的な年収の家庭はおろか、平均よりも年収が少し高い世帯までを含めて、老後に思わぬ事態に見舞われる可能性がある。
 高齢者世帯で生活保護を受給している方のなかには、想定していたよりも出費が多く、年金や退職金、預貯金だけではまかないきれなかったと後悔されるケースが大変多くなっている。
  事実、内閣府の「平成26年版高齢社会白書」によれば、35歳から64歳までの男女で、老後の備えが足りないと考えている方は実に66.9%にのぼり、高齢期の生活を先行きが不透明な公的年金メインで支えようと考えている人はなんと8割にも達している。これは極めて危険な状態と言える。せっかく一生懸命に働いてきた末に老後貧乏に陥り、生活保護を受給する。そのような事態を何とか回避しなければならないのではないか。
 だからこそ、今のままの政治体制では、年収が400万円ある現役時代からコツコツと準備をしなければならない。ただ、コツコツと聞くと「貯金」を思い浮かべる方もいるかと思うが、これからの時代においては貯金では物価上昇率に耐えられず、資産の目減りを招くだけだ。より積極的な資産運用を目指さなければ、窮地は打開できない。では、どうすればいいのだろうか。今のところその対策はまったくないのだが…。
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2017年03月24日

年収400万円世帯が生活保護レベル!?予想を超える老後貧困化の衝撃

 年金・貯金・退職金で悠々自適なリタイア生活。そんなイメージはどこへやら、高齢者たちが生活保護を受給するケースが増えている。しかも、驚くべきことに、今や年収400万円世帯でも老後での貧困化が危惧される事態に陥っているという。
 実際、厚生労働省が発表している「被保護者調査(平成27年3月分概数)」では、2015年3月時点において生活保護を受けている高齢者世帯は786,634世帯となっており、2013年3月時点から比較すると、約82,000世帯も増加している。いったい、その背景にはどのような現状があるのだろうか。
 国税庁の「民間給与実態統計調査結果 平成25年版」によれば、給与所得者の平均給与は414万円(男女・平均年齢45.2歳)となっている。これまでの時代なら老後の資金を十分に備えられる生活水準だったが、現代ではなかなかそうはいかないようだ。
 たとえば、本人の病気や事故により高額な医療費が必要になった場合に、これまでなら頼ることのできていた子供世代がワーキングプアに陥ってしまっているといったケースも増えている。あるいは、今流行りの熟年離婚により共同家計が消滅し、高齢者向けの介護施設にも入居できないまま、孤独に暮らす高齢者が急増している。 結果として、「日本人の平均年収」である400万円世帯でも、老後は貧困に陥り、生活保護を受給しなければならないリスクが高まっている。
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2017年03月23日

社会福祉は同じ目線で支援

 社会福祉の相談援助(ソーシャルワーク)は、上下関係ではなく、相手と同じ目線で支援することを重視する。いわば水平の位置関係での支援である。このスタンスは、社会性と並んで、ソーシャルワークの生命線。
 古くは欧米でも、貧困状態にある人々について、本人の生活態度に問題があるとみて、上から指導するようなアプローチをした時代があったのだが、やがて、スタンスが変わってきた。
 実は、「援助する」という立場も、「援助される」立場の人に対して、上からの姿勢・意識になるおそれがある。たとえ給付などの権限がなくても、人間関係のうえで権力を持ってしまう。支援者は、そのことを自覚して支援にあたる必要がある。
 生活保護法には「指導・指示」という用語が使われている。法律ができた1950年には、それが自然だったのかもしれないが、現代の社会福祉の考え方からは、かけ離れた言葉なのだ。
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2017年03月22日

行政職員か、福祉の職業か

 ケースワーカーの多くに行政職員という意識が強い背景の1つは、大半の自治体が職員採用のときに専門性を重視せず、人事異動にあたっても専門性を軽視している点にある。一部の自治体を除いて、もともと福祉職の枠で採用された職員はわずかなのだ。昨日まで住民登録や税金や健康保険の仕事をしていた事務系の職員が、本人の希望と関係なく福祉事務所へ異動し、十分な研修も受けないまま働いて、2〜3年たつと別の部署へ異動していくほうが一般的なのである。しかも生活保護部門は、自治体職員の間であまり好まれている部署とは言えず、「次の人事異動まで、しばらく我慢の期間」といった感覚の職員も少なくない。むしろ、最初から生活保護担当として公募で採用された非正規のケースワーカーのほうが、福祉の職業という意識をしっかり持っている傾向がある。
 行政職員でも、たとえば街づくりのような分野では、柔軟な発想やアイデアが求められるが、法律・制度を適用していく分野では「しっかり管理する」「ミスをしないように」という発想が強くなる。生活保護のように経済的給付を行う制度では、なおさらである。少なくとも、どこかで見破れるレベルの不正受給を見逃してはいけないので、管理の意識を持つのは当然かもしれない。
 だが、「給付する」という立場と、「給付を受ける」立場は、上下関係になりがち。法律上の権限は別にしても、人と人の間の力関係という意味で「権力性」を帯びるわけである。
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2017年03月21日

権力性に悩みながら仕事をしてほしい

 生活保護法で、福祉事務所は保護の利用者に対して必要な指導・指示をする権限、保護の停止・廃止をする権限、給付すべきでなかった費用の返還を決める権限を持っている。重要な決定は組織として行うもので、幹部と関係職員によるケース診断会議にはかる必要があるが、担当ケースワーカーは、権限の一端を実質的に握っている。
 そういう権力を背負い、対等とは言えない関係の下で、本当の意味でのケースワークができるのだろうか。生殺与奪とも言える権力を持った相手に、制度利用者がどこまで本音を語れるのか、納得できないけれど、しぶしぶ従っているだけではないのか、自己決定という形を取っていても実際は半強制になっていないか、根本的に疑問がある。
 とはいえ、保護の要件の審査や、不正への対処は必要。生活保護の基本が経済的給付である以上、権力性を伴う仕事はどこかに残る。
 法的権限を持っていても、きちんとした姿勢で臨み、経験を積めば適切なケースワークができる、と言うベテランもいる。一方、対人援助としてのソーシャルワークの業務を、経済的給付の権限を持つ者から分離すべきではないか(制度設計は簡単ではない)。
 どのように解決するかは難しい問題だが、少なくともケースワーカーは、自分の持つ権力性が、福祉的な援助の妨げになるものだという自覚を持ち、悩みながら仕事をしてもらいたい。
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2017年03月20日

肯定のアプローチで自尊感情、自己効力感を高める

 社会福祉の理論はいろいろ発展してきた。たとえば、その人の短所やできない点ではなく、長所(ストレングス)を見つけ、そこに着目して生かしていくという考え方が出てきた。その人が本来持っている力を引き出す(エンパワメント)という考え方も登場した。
 肯定のアプローチで、自尊感情(自分を大切にする気持)や自己効力感(自分も何かやれるという気持)を高めることが、現代的なケースワークの基本と言える。
 単純に何でもかんでもやさしくしろ、と言っているわけではない。不当な要求や悪質な不正には、 毅然とした態度が必要である。
 しかし一般的には、その人のよい点を見つける、親身になって自覚を促す、前向きの方向へ勇気づけるという接し方こそ、有効だということである。アルコールなどの依存症の場合も、そうだ。否定されて自己評価が下がり、無力感が強まると、かえってアルコールなどに逃げたくなる。
 環境との関係も重要。ここで環境というのは、その人を取り巻くすべてのこと。生活の場、仕事の場、人間関係、制度や事業の実情、社会のあり方などが含まれる。生活上の問題は、個人の内部だけでなく、周りの状況との関係で生じていることが多い。個人のありようと周りの状況には、相互作用がある。だから、その人が置かれた環境をよく検討して問題を理解する。よりよい生活にするためには周囲を変え、環境を変え、社会を変えることも大切だ。そのように考える。周囲や社会にも働きかける活動をするから、ケースワークではなく、ソーシャルワークと呼ぶのが社会福祉では一般的になっている。
 生活保護のメインの課題である貧困には、社会的な要因がある。そのことを踏まえれば、個人の生活態度ばかりを問題にして上から指導する、というスタンスにはならないはずだ。
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2017年03月19日

バイステックの7原則

 社会福祉の対人援助の古典に「バイステックの7原則」がある。ケースワークを行うときに、援助する相手と関係を築くための基本的な作法を、1957年に米国の研究者がまとめたもの。社会福祉に限らず、人とかかわるときの参考になる。少しかみ砕いて紹介しよょう。
 @ 個別化=相手を一人ひとり、名前を持った個人としてとらえる。問題は人それぞれに異なり、まったく同じ問題は存在しない。たとえば「脳梗塞で寝たきりの高齢女性」といった属性で判断しない。
 A 意図的な感情の表出=相手が自分の気持ちを抑えることなく、否定的な感情を含めて吐き出せるようにする。
 B 統制された情緒的関与=援助者は感受性を発揮し、共感などの態度を示す。ただし自分の感情を自覚してコントロールしながら行う。
 C 受容=相手の長所、短所を含めて、ありのままを受けとめる。言いなりになる必要はなく、社会のルールや市民道徳に反する行為を認めるわけではないが、頭から否定せず、どうしてそうなるのかを理解するよう努める。
 D 非審判的態度=相手を一方的に非難しない。自分の価値基準で裁いたり評価したりしない。その行為が問題解決のために良いか悪いかの判断は、相手自身にしてもらう。
 E 自己決定=相手の人格を尊重し、自分自身の考えや意思に基づいて決定し、行動できるよう援助する。
 F 秘密保持=プライバシーや個人情報を守る。
 以上の原則に反する言動や態度をとると、相手はいやな気分になり、よい関係を築けない。適切な援助にならないわけである。とくに個別化、非審判的態度、自己決定を意識する必要があるだろう。
 ところが、生活保護担当の自治体幹部に尋ねても、この古典的な原則を知らないと言われたことが何度かある。そういう初歩的な素養さえない人が、ケースワーカーとして働き、査察指導員として部下の指導にあたり、ときには課長までやっているのは、恥ずかしいことだと思う。
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2017年03月18日

権力を背負ってケースワークができるか?

 生活保護のケースワーカーは、貧困の問題を中心に福祉の仕事をする公務員である。福祉の仕事といっても、制度の企画や事業全体の運営ではなく、生活に困っている人と実際に接する現業の仕事。そこには、経済的な給付を担当する面と、対人援助を行う面がある。
 生活保護のケースワーカーの多くは、行政職員という意識が強く、福祉の仕事という意識が低いのではないか。制度を適用して経済的給付を実施する行政職員という立場は、上からの目線になりがち。それは、現代の社会福祉で基本になっている対人援助のスタンスとは違う。保護の停止・廃止まで含めた権力を背負いながら、本当にケースワーク(個別支援)ができるのだろうか。
 信頼関係を築いたうえで、親身になって、ていねいにアドバイスするなら、まだいいのだが、上から目線で言ってしまうケースワーカーがいる。すると、心理的に弱い状態にある申請者や利用者の場合、命令されたように、あるいは責められているように感じる。同じ「働けませんか」という疑問文でも、口調や態度によって、受ける印象はずいぶん違う。
 人間は、自分を否定されたら嫌だし、指図や強制をされても嫌になる。「おまえはダメだな」「勉強しろ」と言われて喜ぶ子供はいないん。大人もそうだ。
 日本社会には、厳しい態度で接するほうが本人のためだ、そうすれば本人が発奮する、人を甘やかしてはいけない、という思想が強く残っているす。昔の軍隊がそうだった。今でも、運動クラブのしごきや職場のパワハラの底流に、そういう発想があると思う。
 けれども普通、厳しく言われた側は、気持が落ち込み、自己評価が下がる。そう簡単に前向きの意欲には結びつかない。生活の再建、生活の自立をめざすには、何よりも本人の気持が大切である。「どうせ自分なんて」と感じていては、前へ進めない。説教する、指図する、尻をたたく、責めるといったやり方は、心理的に逆効果になるのだ。
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2017年03月17日

貧困・貧乏・低収入から脱出する方法

・公的な支援を求める
 生活に困るほどであれば、生活保護など公的な支援を求めて、とりあえず最低限の生活ができるような状況を確保することが重要。病気やけがなどで働けないなどの事情から自力での生活再建が困難な場合は公的な支援をできるだけ早く求めることが重要である。自分ではどうにもならないときは行政に相談することをためらってはいけない。
・収入を確保する
 貧困・貧乏は収入が少ないことが原因。働くことができるのであれば働いて収入を確保することが重要である。病気やけがなど何らかの事情によって働くことができない場合は、公的な支援を受けることになる。
・より良い条件で働く
 働いていても条件が悪い職場で働いていると、家計の状況がなかなか改善しなかったり、長時間労働で体や心や疲れ果ててしまうことがある。転職でよりよい職場に移ることはできないか、常にアンテナを張っておこう。
・勉強して知識や資格を得る
 単純な肉体作業や事務作業しかできないと仕事の選択肢が狭まってしまう。勉強して仕事の知識を得たり、資格を取得したりして、収入を増やすことも重要。収入が少なければ勉強に十分なお金は割けないかもしれないが、図書館を利用したり、公的な支援が受けられる職業訓練を受けたりして、スキルアップを目指そう。
・支出を徹底的に抑える
 収入が少なければ、支出も抑えなければいけない。生きていくために必要な住居や飲食には最低限のお金を使わなければいけないし、働くためには身なりをある程度整えなければいけない。生きていくため、働くために必要な支出以外は徹底的に抑えよう。収入が少なくても、支出も少なければ、家計の収支は黒字にすることができる。
・わずかなお金も無駄にしない
 収入が少なければ、わずかなお金でも自分にとって大切なお金になる。お金を使うときは本当に自分がお金を使ってもいいことか考えて使うようにしよう。
・借金には手を出さない
 貧困・貧乏な状態のまま借金をしてしまうと利息で家計の収支が行き詰ってしまう。借金をするとますます貧困・貧乏な状況になってしまう。困っているなら、行政機関に公的な支援を受けられないか相談しよう。お金がないのに借金をしてはいけない。
・人間関係を作る
 貧困・貧乏を抜け出すためには家族や友人などの人間関係が重要になる。協力関係を築ける人がいれば、精神面で支えになるし、本当に困った場合は助け合えるかもしれない。生活のための情報を交換することもできる。身近なところから人間関係を広げていく努力をしよう。
・貧しい状況からの脱出を諦めない
 貧困・貧乏を抜け出すためには、相応の努力も必要になる。頑張って働かなければいけないし、支出も切り詰めないといけない。しかし、現状でもいいや、これ以上良くならないと諦めてしまうと、貧しい状況に慣れてしまい、貧困・貧乏を抜け出す努力ができなくなってしまうことがある。
 貧しい状況に置かれていると、生活への不安などから精神的にも不安定な状況に陥りやすく、冷静な判断力が奪われる場合がある。貧しい状況から脱出するためには、公的な支援を受けること、収入を確保すること、人間関係を作ること、貧しい状況に妥協せず諦めることなどが重要である。
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2017年03月16日

貧困・貧乏の問題点は?

・生活への不安からストレスを抱える
 貧しい状況に置かれてしまっていると、生活への不安を感じやすい。お金が足りなくなったらどうしよう、生きていけなくなったらどうしようというような、生存に関わる不安を感じやすく、常にストレスにさらされてしまう可能性がある。
・心にゆとりがなくなる
 生存そのものが脅かされた状態になると、どうしても心にゆとりがなくなってきてしまう。イライラしやすくなり他人に対して攻撃的になったり、常に焦りを感じてしまい落ち着かなくなってしまったりするなど、精神的に不安定な状況に陥ることになる。
・長い目で物事を見ることができなくなる
 貧しい状況に陥ると、どうしても目の前の問題、日々の生活をどうするかということで頭がいっぱいになり、長い目で物事を見ることができなくなってしまう。そのため、冷静な判断ができなくなってしまうことがある。将来に悲観するばかりで、希望が持てなくなってしまうこともある。
・衣食住が満たされず医療を受けるのをためらう
 お金がないとお金が必要なことができなくなってしまう。贅沢ができないのは仕方がないにしても、衣食住の人間の生活の基本的な部分も十分ではなくなってしまうし、病気や怪我をしても医者にかかるのをためらってしまうん。
 生活保護を受けている場合は医療費のお金の問題はないが、生活に困るほどではなく生活保護は受けていない貧乏という場合には、どこか悪いところがあっても病院に行こうとしなかったり、歯が痛んでも歯医者に行かずに我慢して虫歯が多くなってしまったりする。自己負担の予防接種には行かなくなってしまう。
・貧困・貧乏は子に引き継がれることも
 教育面でも、私立に通えないというだけでなく、高等学校や大学に通えない、習いごとをすることができないという状況に陥る。教育状況は社会人になってからの収入とある程度関係するため、親が貧困・貧乏である場合には子が十分な教育を受けられず、貧困・貧乏が親から子へと引き継がれてしまう可能性があります。
・貧困と貧乏という言葉の意味の違い
 貧しくて困ることが貧困、貧しくて乏しいことが貧乏で、生活にも困るような場合を貧困、貧しいけれど生活できないほどではない場合を貧乏として使い分けることが多い。
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2017年03月15日

オーダーメード・サポート?

 生活保護制度は戦後ほとんど改正されていなくて、いろいろな課題も抱えている。受給者が増えていることもあるし、若い世代の受給者も増え始めている。しかも、貧困の連鎖も発生している。これらに着目して、1人ひとりが持っているプライドや尊厳を回復し、結果的には自立していただくこと。
 これまでのような無理に就労させる、あるいはひたすら保護するという形ではなく、本人の主体性を引き出せる支援が必要。そのためにも、きめ細かいパーソナルなオーダーメードのサポートをする仕組みをつくっていこうというのが基本的な考え方である。
 そういうきめ細かいサービスやサポートになると、今までのような自治体のケースワーカーだけでは、とても手が足りないので、民間のNPOやいわゆる社会的企業に参加、協力してもらい、自立の支援を組み立てていこうというのが中核になる。
 日本の社会は古来より、地域でいろいろな助け合いの仕組みがあった。まさに村の知恵の中でいろいろな助け合いをつくってきた。
 例えば医療保険にしてみても、九州のある地方が、国からの要請がなくても村に医者を呼ぶために住民がお金を出しあって医者を雇った。これが日本の今の国民健康保険のひな型になる。当時の政府が、これを逆に全国の制度として広めていったらいいのではないかというかたちで、医療保険が定着していくことになる。
 こういう地域の助け合いがあったわけだが、その後、市場経済の広がり、社会保障の広がりの中で地域の相互扶助のようなものはだんだん弱くなってしまったわけだ。ところが、市場でできないことや政府が対応しきれないことが出てきて、再び地域の中でさまざまな助け合いをしようという動きが広がっている。
 一度は弱くなってしまった地域の相互扶助の仕組みをまた新しいかたちで復活させよう、新しいものをつくろうということで、いろいろな取り組みが行われている。
 また、今回の東日本大震災のような大きな災害をきっかけに、地域の助け合いの仕組みがあらためて必要になったということで、そういうものが再生するきっかけにもなっている。これからは市場経済で買えるものだけ、あるいは中央政府が行うお金の保障だけではなく、地域の互助、きめ細かい、しかし昔のように村人だけで閉じたものではなく半分開いたような、「ウェルカムですよ」というしっかりした互助の仕組みも期待できるのではないだろうか。
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2017年03月14日

低所得者対策の課題となるのは?

 社会保障審議会の生活保護基準部会では、今の扶助の基準がどのぐらいの水準なのか、これを確認する作業を行っている。統計データを使い、平均的な国民の支出額の6−7割、あるいは国民の下位10%の方の支出額と比較して生活扶助の水準がどの程度の高さにあるのかを検証することになる。従来目標になってきたような水準が維持できているのかどうかをチェックするので、極めて統計的・技術的な議論になってくる。
 もう1つ、生活保護制度自体はいま受給者が210万人を超え、戦後最高の記録になっている。ただ、その中の半数の方は高齢者。高齢者自身は収入も少ないので貧困率自体も高いわけである。こういうもともと貧困率の高い高齢者たちが今後増えるので、生活保護を受給する方の数は増え続けるのではないだろうか。そういう意味では、やはり高齢の低所得者は年金で何とかきちんとサポートすべきではないだろうか。そのため、生活保護改革だけではなく、年金も入れた一体的な改革にしなければいけないはずだ。
 もう1つ低所得者として増えているのが、いわゆる20代から30代の若年層、あるいは現役層である。数自体は多くないのだが、ペースとしてはやはりリーマンショック以降増えているのは間違いないことである。こういう働ける可能性のある人たちに対し、どういうサポートをしていくのかも課題となってくるのである。
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2017年03月13日

低所得者の支援とは?

高齢者の年金がどのぐらいかというのは、職業形態やキャリアによって随分違う。今、基礎年金と旧国民年金しかもらっていない人たちは830万人いるのだが、その人たちの平均年金額は月額4.9万円だから、かなりかつかつの生活を送っているのではないだろうか。
 夫婦2人で月額10万円の現金収入が仮にあり、持ち家があり、小さな田畑があり、2人とも健康という状態なら何とか生活できると思う。しかし、1人で生活をしていて5万円弱の年金しかない、持ち家もないということだと、健康状態を崩せば生活は成り立たなくなる。本当はそういうところに税金で集めた予算を集中的に投入しなければいけないはずだ。
 最低保障年金という考え方が1つの方法だし、あるいは年金の加算のようなものを行うのも1つの方法。しかし、与野党の調整の中で年金の支払額と受給額の対応関係を重視することにより、結局低所得の高齢者には限定的な補助しか出せない結果になりそうだ。今、生活保護などが増えている状況だが、さらにそれが増えることになるのではないか。これを止めるブレーキにはならないと思う。
 当初の案は年金とその他の収入が一定以下の方に関しては6,000円程度を保障していく形だったのだが、与野党の修正後は加算額5,000円がマックスになった。しかも、これは保険料をいくら払ったかによって加算額が比例するということだから、まさに1年当たりの年金額のポイントを上げたことになる。逆に言うと、払わない人のポイントは相対的には下がっているだけだから、救貧効果にはならない。
 本当に不十分な方に上乗せされるわけではなく、保険原理の中でつじつまが合うような修正だったのか。
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2017年03月12日

社会保障制度の課題

 東日本大震災から1年以上経過し、雇用や所得保障の問題が大きな課題として残っている。震災が明らかにした社会経済システムや社会保障制度の現状の課題とは何だろうか。
 震災を受けた地域が広い範囲であったこと、日本でも高齢化が最も進んでいる地域の1つであったこと、それから第1次産業が多かったのが特徴としてあるわけだ。第1次産業ということになると、被災者に社会保険・労働保険、すなわち雇用保険がどれぐらい広がっていたのかということもあるし、年金にしても普通のサラリーマンのように基礎年金プラス所得比例の遺族・障害年金があるわけではない。遺族年金を見ても相対的に言えばあまり充実したものではなかった。
 そういう意味で、職業別の社会保障の厚みの違い、職業別社会保険の弊害が出てしまっていて、生活がお困りになっているのではないか。
 日本の社会保障の戦後モデルは、サラリーマンを中心とした日本型雇用と言われているように、正社員として長期的、安定的に働くことができ、皆保険、皆年金が成立するというフレームだったわけだが、90年代に入った後、日本型雇用は小さくなった。対象者が狭まってきて、非正規労働者というかたちが増えてきた。非正規労働者が年金や医療保険の保険料を払えなくなり、皆保険、皆年金が守れなくなっている。
 国民年金を払っていない方がいま4割ぐらいいるという数字が出ているが、政府が発表した国民年金の1号被保険者と言われている人たちの平均所得は159万円である。そのため、年金だけでも年間18万近い保険料を払うというのは難しいわけである。やはり働き方にかかわらず、払える範囲の保険料、支払能力に応じた保険料となるような仕組みに、医療も年金保険も変えていかなければいけないのではないか。
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2017年03月11日

生活保護からの脱却

 生活保護からの脱却について、「職業訓練」「住宅確保」「教育支援」を3本柱にしている、埼玉の取り組みは大変注目しているところである。
 例えば年金をもらっている高齢者であれば、住居さえ保障できれば生活保護を受けなくて済むことも多い。そういう意味では、住居を確保してあげる。国の政策としては住宅手当のようなものを別途用意してあげたほうがいいのではないかと思うが、少なくとも住居の保障、居宅の保障に着目しているのは正しいのではないか。
 就業もその方が持っている資格や経験がある。健康状態を害している方は健康状態、あるいは仕事からしばらく遠のいている方は就労意欲を高める期間が必要かと思う。その方が持っている資格や経験を生かせるように誘導していく。
 教育については、被保護世帯の子供のことだが、貧困の連鎖が大きな問題になっている。埼玉県でやっている取り組みは、子供の居場所をまず保障してあげる。子供たちに対し、社会がちゃんと見捨てないで期待していることを教えてあげる。なおかつ学力も高めてあげるのがポイントになっているので、いずれも正しいのではないか。
 この際にやはり重点を置いてもらいたいのは、例えば生活保護の給付を削減する、有期にする、減額するといったかたちで脅して自立に向かわせるのではなく、その人の持っている可能性や健康状態、教育状況に着目して、少し時間はかかるけれども、後退しないで着実に自立できるようなサポート、かなり個別に工夫したサポートが必要ではないか。給付をカットするような脅し型でいく自立支援は「ワークファースト」とか、「ワークフェアモデル」と言われている。
 日本において、生活保護を受けている方はかなり絞り込まれていて、いろいろな課題を抱えている。そのため、時間はかかるけれども確実な方法として、その人の持っている可能性を引き出していくほうがいい方法ではないか。このような方法は、「人的資本投資型」とも言われている。
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2017年03月09日

生活保護世帯が過去最多 昨年12月、受給者数は減

 厚生労働省は、全国で生活保護を受けている世帯は昨年12月の時点で、前月から680世帯増の164万205世帯となり、過去最多となったと発表した。1人暮らしの高齢者世帯の増加が主な要因。一方、受給者数は263人減の214万5667人だった。
 世帯別では(一時的な保護停止を除く)、65歳以上の高齢者世帯が前月から644世帯増の83万8386世帯となった。このうち単身世帯が増加を続けており、819世帯増の76万628世帯だった。
 母子世帯は3世帯増の9万9319世帯。現役の働ける世代を含む「その他世帯」も102世帯増の26万2693世帯だった。
posted by GHQ/HOGO at 07:11| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月08日

タンス預金は保護申請時にばれるのか?

 生活保護の申請時、預貯金については念入りに調査が行われる。生活保護法第29条に基づき、あなたの預金先の銀行に調査書類が行くこととなる。これにより、保護申請時に隠していた預金口座はばれることとなるのだが、タンス預金をしていた場合、ばれることはあるのだろうか。結論から言えば、タンス預金はバレることはない。
 生活保護の申請を行うと、ケースワーカーがあなたの部屋に調査に来る。しかし、ここでの訪問調査でも、タンスの中を開けたりといった、ガサ入れは絶対にしない。ケースワーカーはあなたのお宅に立ち入る権限を持つが、あなたのプライバシーを侵害したり、見られたくない物を無理やり見たりすることは一切ない。つまり、預金をタンス預金にしていれば、仮に1000万円持っていようが生活保護を受けることができる。
 ただし、これは理論的に可能であると言っているだけで、みなさんはタンス預金についてもしっかりと資産申告を行うようにすることだ。また、これは別の話になるのだが、生活保護を受給しながら一定程度の貯金を行うことは可能である。
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2017年03月07日

借金があっても生活保護は受けられる? 借金があっても生活保護は受けられる?

 生活保護の申請時点で借金がある場合でも、問題なく生活保護を受けることは可能。借金の金額が多い場合、生活保護の受給後に自己破産することを指導される場合があるので注意が必要。
 自己破産を指導される目安は、生活保護を受ける自治体の考えにもよるが、おおむね100万円以上の借金がある場合と考えておくこと。ただし、それだけの借金があっても、あなたが早期の生活保護脱却ができると見込まれる場合は借金を持ったまま生活保護を継続することもできる。この辺りの判断は、各自治体や担当のケースワーカーの考え次第となるので、よく相談を行うことを勧めたい。
 借金は自己破産してしまえば、チャラになるが、現実はそんな簡単な論理だけで片付けてはいけない問題だ。借金を抱えている方の多くが、借金をしたことに責任感をもって日々の生活に向き合われていることかと思うが、生活保護を受ける場合もぜひ自己破産について考えいただければと思う。
 また、残念ながら借金苦で自殺という選択をされるかたも後をたたない。年間の自殺者数は3万人以上を数え、その原因の3割以上が経済苦である。自らの生を絶つ前に、ぜひ、生活保護という選択もあるということを考えていただきたい。
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2017年03月06日

車があっても大丈夫?

 生活保護の申請時に車があるからといって生活保護の申請ができないわけではない。生活保護でも、車を持てる条件を満たしていれば、車を持ちながらにして生活保護を受給することができる。
ただし、車の保有条件に該当しなければ、保護を受けた後に処分することとなるので注意しよう。
 どんな制度にも例外というものがあり、その例外を知っているか、知らないかで状況は一変する。役所の口車に乗せられて、あれよあれよと車を処分してしまったということにならないようにすべきなのだ。
posted by GHQ/HOGO at 07:06| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月05日

生活保護申請のたった2つの条件

 生活保護受給の2つの条件は、
 @ 今現在手持ちのお金がわずかな状態で、生活に困窮していること
 A すぐに現金化が可能な資産を持っていないこと
 の2つの条件だけである。
 手持ちのお金がわずかとはどのような場合だろうか。東京23区の場合、単身世帯に支給される保護費はおおむね1か月あたり13万円程度。あなたが現在働いていない場合、今の手持ち残額で1ヵ月間の生活ができるかがポイントとなる。例えば今のあなたの手持ち金が14万円であれば、手持ち金14万円>保護基準13万円となり、生活保護は受けられない。これが例えば、急な入院などの出費を払って、手持ち金が9万円となれば、手持ち金9万円<保護基準13万円となり、生活保護を受けられる条件に該当する。もしあなたが働いていて給料がある場合、給料日までの生活を、現在の手持ち金で賄えるかどうかが生活保護受給の条件となる。
すぐに現金化できる資産がないこととはどういうことか。例えばあなたが現在、ローンを完済した持ち家に住んでいたとしよう。そして仮に持ち家を売却すると2000万円となるとする。このような場合、持ち家を売却してからあなたの手元にお金が入るまで1ヵ月以上かかることがある。しかし、あなたは持ち家の売却益以外にまったく収入のあてがなく、明日食べるにも困っている状況だったとすれば、生活保護をとりあえず受けることができる。ただし、持ち家の売却益が入金されたと同時に生活保護は廃止となる。資産を持っていたとしても、それをお金に変えるまでに時間が掛かったり、実質的に現金化不可能な資産を持っている場合は、現状の生活の困窮に応じて生活保護が適用されるということである。実質的に現金化不可能な資産とは、例えば僻地の土地や田畑等の場合である。資産価値があっても、買い手がなければ意味がないということだ。
posted by GHQ/HOGO at 07:12| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月04日

生活保護受給者は住宅扶助を受けることができる

 住んでいる地域によって当然基準額も異なる。住む地域のよって生活保護の受給者の住宅補助の支給額は数万円変わってくる。 また世帯の人数や級地によって家賃も大きく条件が異なってくる。 同じ都道府県の中でも駅前と郊外では大きく支給される金額が異なってくるので、自分の住まいの地域の級地を確認しよう。
平成23年度の生活保護の住宅補助の家賃の基準額は北海道の1級地の基準額が29,000円に対して東京都では53,700円になっている。 また、1級地の7人世帯の基準ですと北海道は45,000円に対して東京都は83,800円となっている。 自分の住んでいる地域の家賃がどれくらいなのかを、しっかりと確認してその基準額以下の場所を探すことになる。
例えば、生活保護で6万円でるから6万5千円の所に住むというのは高額なので恐らく何らかの注意を受けるだけでなく、給付の停止の可能性もあるので注意しよう。 しかし何らかの理由がある場合はそれも含めて認められることがある。
 平成23年度は東京の1級地で単身で53,700円。この数字を短時間で見る限りでは生活保護の受給者より低所得者の家賃の基準のほうがもしかしたら下回っているかもしれない。 雑誌やテレビのメディアを騒がせている生活保護を受給せずに頑張って働いているシングルマザーやワーキングプアと呼ばれている低所得者層などは、この家賃の標準より低い所に現在住んでいると言う方も非常に多いはずだ。7人世帯の家族で暮らしていく場合は月間家賃83,800円が最高の限度金額となっている。 東京の都内でもこれだけ1ヵ月の家賃があればなかなか良い条件の不動産物件を簡単に探すことができそうだ。
今後、この救済制度は自民党への政権交代によりどうなるかはわからないが、これは思っているより条件が良いことなどを考えると一生懸命働いても暮らしが一向に変わらないなら生活保護を受給したほうが良いと考えてしまう人が増加するのも仕方がない。 しかし、条件の項目は年々厳しくなっていることやそれ以外の条件を満たすことの難しさなどを考えると、これらはどちらが良いかは個人の判断になってくる。 覚えておかなくてはいけないのは冷静に家族と話し合い、担当員と話し合いをしどのようにしていくことが一番チョイスとしてベストなのかを徹底して導いていこう。 誰にも何一つ相談せず1人で否定的にネガティブになり悩んでもこのような難しいことは現段階では答えが簡単には見えてこない。
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2017年03月03日

深刻な勤労世代の生活保護

 生活保護の受給者は従来、高齢者や障害者、母子家庭に多かったのだが、近年の傾向として目立つのは、20代〜50代の勤労世代に増えていることである。働き盛りとされる41〜49歳の人の場合、2008年の11万6457人に比べて、3年後の2011年には19万809人と大幅に増えており、厳しさがうかがわれる(年齢別データは2011年が最新)。
 このような生活保護の増加に対して、国はどのような施策を行っているのだろうか。
 生活保護を抜けた人が勤労者としてのスタートを切りやすくするため、生活保護から抜けるときには「就労自立給付金」が支給されることになった。
 また、生活保護の一歩手前にいる人々を支援する生活困窮者自立支援法も成立した。求職活動を行う失業者への家賃補助や、自治体による相談窓口の開設と就労支援などが柱となっている。
 しかし、勤労世代の生活保護対策について言えば、やはり景気を回復させる政策が根幹となるはずだ。「アベノミクスの経済効果により大企業の業績が上がり、それが中小企業まで波及していくには、あと1〜2年かかるかもしれません」と政府は言うが、現在、その兆候は皆無といえる。
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2017年03月02日

高齢化で増える生活保護

 生活保護受給者の増加は、現在社会の問題を反映している。最も大きな理由として挙げられるのが、高齢化の進行である。2013年12月時点で生活保護を受けている高齢者の世帯数は72万2149。1年前に比べて、4万世帯以上増加している。
 景気が上向いても、年金が増額されない限りは高齢者の収入が増えることはない。増額どころか減額されている現状では、生活保護を受ける高齢者が増えていくのは、無理もない。一方、母子家庭は11万5631世帯から11万2456世帯へ3337世帯減っている。ただし、アベノミクスの影響によるものかどうかは、もう少し様子を見て、多角的に検討する必要がある。
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2017年03月01日

広がる経済格差

 金融広報中央委員会が発表している「家計の金融行動に関する世論調査」(2013年)によると、「あなたのご家庭では、現在、金融資産を保有していますか」という質問に対して「金融資産を保有していない」と答えた世帯が31.0%もある。これは1963年に調査が始まって以来、最も高い数値。
 「金融資産を保有している」と答えた69.0%の世帯の金融資産の平均保有額は1645万円。年々、ゆっくりと増えていく傾向にある。一方、金融資産残高についての問いに「減った」と答えた人の理由の1位は、「定例的な収入が減ったので金融資産を取り崩したから」が40.9%で、生活の厳しさを反映している。
 データからは、お金のある人は資産を殖やし、お金のない人は資産を減らし、格差が開きつつある状況がうかがわれる。
posted by GHQ/HOGO at 07:17| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする