2017年01月06日

「1億総下流老人社会」が到来する

 現在年金を受け取る立場の人よりもさらに現役時代の賃金が低い場合は、生活保護基準を割り込んだ年金収入しか老後に得られないことは明らかだ。若者の貧困と高齢者の貧困は相当に関連性があり、密接なつながりを有している。いまここで対策を打たなければ、「1億総下流老人社会」が到来することは目に見えている。
 にもかかわらず、若者たちへのまなざしや支援の希薄さは顕著である。下流老人や貧困世代の抱える問題は、もはや個人的な問題ではなく、社会政策として対応を求められているのだということは繰り返し強調しておかなければならない。
 現在の雇用形態や賃金が続けば、生活保護制度を利用せざるを得なくなる人々が、ちらほらというレベルではなく、間違いなく膨大な数に及ぶ。これは社会保障制度の根幹にかかわる問題である。
 国税庁の調査によると、日本の民間企業の従業員・役員が1年間に得た平均給与は、415万円とされる。この平均年収が40年間続くことを前提すると、前述したとおり、老後におよそ月額16万5000円の年金が支給される。
 東京都23区の生活保護基準額は、生活扶助費と住宅扶助費(上限額)を合計して、約14万円程度(単身世帯の場合)である。その場合、福祉事務所が継続的に生活保護を必要としなくなるための水準(生活保護自立水準=生活扶助基準+住宅扶助特別基準+基礎控除100%)だと想定しているのは、約17万円強である。
 この基準に医療費や各種税金、保険料などの減免も入れれば、東京都23区内において、1人で健康で文化的な生活を送るためには、20万円程度必要であることが理解できる。年収にすると、1人暮らしの場合、240万円程度は手取りとして必要な金額と言えよう。年収が平均程度の会社員でも、老後の年金水準では、都内23区に住み続けることが困難な指標だ。だから、正社員にはなれなかった若者たちが年老いたときに、現在同様、年金以外のセーフティネットが整っていないなら、生活保護でしか生活を維持できない世帯は明らかに増えるだろう。
posted by GHQ/HOGO at 08:16| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする