2016年10月10日

世界的にも特殊な子供の貧困

 日本の貧困問題の大きな特徴は、「子供の貧困率が高い」ということである。特に、父親または母親のどちらか片方と子供から構成される、いわゆる「1人親世帯」における子供の貧困率は世界でもトップクラスに高い。
 例えば、平成24年度の子供の貧困率は16.3%。この数値は「一般の」相対的貧困率を大きく変わらないので、「子供のうち、6人に1人が貧困である」と言える。また、「1人親世帯」の子供の貧困率は54.6%にもなる。つまり「1人親世帯の半分以上の子供が貧困である」ということだ。
 子供の貧困率が高いということは、貧困層の子供たちが周囲の子供たちが当然のように持っているものを持っていなかったり、当たり前のようにしてきた経験を享受できなかったりする可能性がある。「給食費を払えない」「学用品が買えない」「修学旅行費を払えない」―このようなニュースを見たことがないか。これほどまでに、日本における子供の貧困率の問題は切迫している。
 厚生労働省から子供の貧困率についての調査のデータから見ると、現在の日本で貧困状態にある子供は16.3%。6人に1人が貧困状態であるとされている。日本の未来を担う子供たちに今何が起きているのか。
 では、原因はどこにあるのか。世界各国と比較しても高い日本の相対的貧困率は、非正規労働者や失業者が大幅に増加したことが原因とされている。「ワーキングプア」「派遣労働者」という言葉をご存じだろう。ワーキングプアや派遣労働者といった非正規労働者は、今日では全労働者の約4割にも当たり、非正規労働者の急増が社会問題となって久しい。
 非正規労働者は、働いているにも関わらず所得が低く、かつ賃金が上がらない傾向がある。このような低所得者が増えることで、労働者の1人当たりの所得が減少し、相対的貧困と所得格差を増加させた。「ネカフェ難民」というのは、非正規労働者の貧困の様子を的確に表している。
 また「1人親世帯の子供の貧困率の高さ」の主な原因は、いわゆるシングルマザーの増加だと言われている。昨今は女性の社会進出が進んだと言われているが、まだまだジェンダーの壁が存在するのも事実であり、「働く」ということについては、他の先進諸国と比較しても女性の正社員への登用が遅れている現状がある。
女性が正社員として働きにくい環境の中で、シングルマザーという存在を理解し受け入れる企業は多いとは言えない。このような理由からシングルマザーは低所得の非正規労働者として働くことを余儀なくされ、1人親世帯の子供の貧困率を増加させている。親が父親のみの世帯であっても、子育てと仕事の両立の困難さから正社員で働くことを諦め、非正規労働者として働くケースもある。
posted by GHQ/HOGO at 07:51| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする