2014年10月31日

雇用破壊の逆流は許されない!

 派遣労働を無制限・無期限に拡大する労働者派遣法改悪案が衆院で審議入りした。これまで派遣労働の大原則だった「常用雇用の代替禁止」「臨時的・一時的業務に限定」を覆す重大な改悪である。正社員の派遣労働者への置き換えを際限なく広げ、派遣で使い続けることができる改悪案に「待った」をかける必要がある。今国会成立を狙う安倍晋三政権の強行を許さず、廃案に追い込まなければならない。
 改悪案は、いままで「専門26業種」と指定してきた期限のない派遣の業種区分の撤廃や、延長しても3年が上限だった派遣の期間制限をなくすなどというもの。
 1985年に成立した労働者派遣法はこれまで何度も改悪され、低賃金で不安定な雇用で働く派遣労働者を増加させ続けてきた。それでも「派遣労働を常用雇用に代替してはならない」「派遣の受け入れは一時的・臨時的な業務に限る」という大原則は繰り返し確認してきた。
 企業が労働者を直接雇用することが基本ということが、世界では当たり前であり、戦後の日本の労働法制でも根幹である。安倍政権の改悪案は、歴代自民党政権が長年できなかった問題に踏み込もうというものだ。酷いことに、これは財界の悲願なのである。審議入り前日、経団連の榊原定征会長が「よい方向になる」と改悪法成立に強い期待を表明しているのである。
 安倍首相らは改悪を正当化するため「派遣労働者のキャリアアップを支援する」と強調するのだが、「配慮・努力義務」にすぎず、実効性はまったくない。それどころか、派遣先の企業が派遣労働者の「働きぶり」などの情報を派遣元の企業に提供する規定が盛り込まれているのだ。このため、現在は認められていない派遣先による労働者の「選別」につながる危険があるのである。
 政府の各種調査では、派遣社員の4割以上は正社員を希望しながら、なれなかったので非正規を選んだと答えている。「キャリアアップ」というなら、正社員への道を広げることを急ぐべきではないか。
 首相も財界も「わかりやすい制度にする」と盛んにいうが、狙いは企業に“使い勝手の悪い縛り”の撤廃なのだ。財界・企業にとって都合のよい仕組みは、労働者に不利益しかもたらさない。
 正社員化の道を閉ざし、いつまでも派遣を使い続けることができる派遣法大改悪は、労働者全体にかかわる大問題なのだ。「常用雇用代替禁止」の大原則を崩せば、正社員や直接雇用から、派遣への置き換えが大規模にすすむ危険がある。正社員の解雇や派遣への「変更」が行われ、直接雇用の契約社員やパート労働者が、契約を更新するときに派遣への「転換」を迫られることになるのである。
 「生涯ハケン」「正社員ゼロ」の社会をつくりだすことなど絶対にあってはならない。
 労働者派遣法改悪案は今年初めの通常国会に一度提出されたが、国民の批判の広がりなどで一度も審議できずに廃案になった。本来なら再提出などできないはずだが、雇用破壊に暴走する安倍政権は平然と再提案してきた。明日はわが身である。誰もが廃案に追い込むように頑張る必要がある。しかし、多勢に無勢か……。
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2014年10月30日

生活保護費削減で3日分の食費失う

 昨年の国会では、秘密保護法以外にも重要な法案がいくつも可決されている。前回の通常国会で生活保護基準が変更され、昨年8月1日から生活保護費が引き下げられた。3年間で670億円削減させる予定になっている。生活保護に関しては、03年に0.9%、04年に0.2%と、過去2回基準が引き下げられているが、今回の引き下げ幅は平均が6.5%、世帯によっては最大10%の支給額引き下げになっており、制度利用者が大変なダメージを受けることになる。
 支給額の見直しは、物価下落を大きな理由とするものだが、物価が下がっているのはパソコンや家電製品などで、生活必需品、水道光熱費、公共交通機関の料金、灯油などの生活に直結する費用は円安の影響等により、むしろ上がっている。そういう中で生活保護世帯の生活費を670億円も削減するのだ。
 ある生活保護受給者は、昨年8月から受給額が2000円下がった。その人の食費は1日700円くらいで、2000円は約3日分の食費に相当する。その2000円の痛みが国会議員はわかっていない。
 また、生活保護に関しては、改悪となった問題がほかにもある。その1つは、申請方法の変更。それまで口頭でも可能だった生活保護申請は、書面で申請しなければならなくなった。その際に、収入や所有財産を証明する資料を添付しなければならないのだが、路上生活者やDVの被害者などは、収入や財産を証明する資料がない人が多く、書類不備を理由に窓口ではねつけられる可能性がある。
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2014年10月29日

英独は生活保護受給者9%台、日本は餓死者多発

 扶養義務者の調査を強化される。例えば、生活困窮者が生活保護を申請する場合に、実家にどれだけ扶養能力があるかなど、扶養義務がある親族の収入や資産が徹底的に調査される。
 12年の4月頃、ある人気お笑いタレントの母親が生活保護を受けていたことに対してバッシング報道があった。現在の生活保護法では、扶養義務者の扶養能力は生活保護受給の要件になっていないにもかかわらず、あたかも不正受給のように報道された。
 さらにワイドショーなどは、生活保護受給者がパチンコ屋に行っているところを隠し撮りして放送し、生活保護受給者が働かずに遊んで暮らしているかのようなイメージをつくった。
 このような生活保護受給者バッシングを利用して、安倍政権は生活保護制度を改悪している。いま日本では、生活保護受給者が約215万人おり、全人口の約1.7%だが、ドイツは同9.7%に当たる約790万人、イギリスは同9.27%に当たる570万人が生活保護制度を利用しているが、これらの国々ではバッシング報道など起きていない。
 日本では生活保護受給資格のある人のうち、実際に制度を利用しているのは、学者の調査では2割以下である。厚生労働省の調査でも3割くらいとされる。
 そのために孤立死や餓死が多発している。昨年5月24日に、大阪で28歳の母親と3歳の男の子の遺体が発見されたと報道されて注目を集めたが、捜査官の話によると、公共料金の請求書に「おなか一杯食べさせられなくてごめんね」という書き置きがあったという。この母子が生活保護制度を利用していれば命は助かったと思うのだが、実際にこういうことが多発している。
 生活保護受給者数は過去最多を更新し続けているが、受給者が増えている理由は、格差が広がって生活困窮者が増えているにもかかわらず、社会保障が不十分だからである。このような根元的な原因を手直しするのではなく、生活保護受給者をバッシングして生活保護を受けにくくするのは、弱者切り捨ての政策といえる。
 安倍政権はさらに、医療・介護・年金などの社会保障制度全体に変更を加えようとしているが、それは憲法25条(健康で文化的な最低限度の生活を営む権利)を空洞化させようとするものだ。これは低所得者にとって非常に厳しい政策といえ、さらに4月からは消費増税により、ますます格差と貧困を拡大させてしまった。
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2014年10月28日

雇用環境も福祉も欧米以下! 日本は「世界で一番冷たい」格差社会

 日本の格差問題も英米に比べればまだまし――。そう考える人は少なくないだろう。しかし、ハーバード大学のマルガリータ・エステベス・アベ教授は、福祉機能で米国に劣り、雇用環境で欧州以下の日本こそが、先進国で一番冷たい格差社会であると警鐘を鳴らす。
 日本で格差問題が悪化したのはアメリカ型の市場原理を導入したからではないか、との批判が高まっているが、これにはいくつかの誤解がある。
 アメリカは確かに国家の福祉機能が小さく、利潤追求と競争の市場原理を重視しているが、それがすべてというわけではない。市場原理にまったく従わない民間非営利セクターが大きな力をもち、福祉機能、すなわち社会を維持する役割を担っている。
 貧困者や市場で失敗した人たちの救済活動はその分かりやすい例だろう。
 非営利団体はホームレスのシェルター(無料宿泊所)を運営したり、食事や古着を提供したりしている。ハーバード大学の学生も忙しい勉強の合間にボランティアで恵まれない子供に勉強を教えたり、あるいはシリコンバレーで成功した人が社会貢献活動をするのがブームになったりしている。このようにアメリカには、政治に対する意識とは別に自分が社会に何を還元できるのかを考える人が多いのである。
 日本はアメリカと似て国家の福祉機能が小さく、また、「自助努力が大切だ」と考える人が多い。しかし、企業や社会にはじき出された人を守るシステムが弱く、家族に頼らなければならない。経済的に余裕のある家庭ならばよいが、問題は家庭内で解決できない時にどうするかである。
  意外に聞えるだろうが、生活保護の受給条件はじつは日本のほうが厳しい。アメリカでは個人に受給資格があればよいが、日本では家族の所得も事実上調査される。アメリカでは裕福な親の息子が生活保護を受けているケースもある。日本だったら、まずあり得ない話だろう。日本の役所は生活保護の申請書をくれなかったりするが、他に助けてくれる所がないから行政に行っているのになかなか助けてくれない。
 ちなみに、アメリカ型の市場原理に対する批判はヨーロッパでもある。ただ、欧州先進国の多くは国家の福祉機能が大きく、「市場で失敗するのは個人だけの責任ではないので、国家が助けるのは当然だ」と考える人が多い。こうしてアメリカとヨーロッパ、日本を比べてみると、日本が一番冷たい社会のように思える。
 正規・非正規社員の賃金格差の問題にしても、同じ仕事をしながら賃金に大きな差がでるということはアメリカではあり得ない。もしあれば明らかに組織的な差別であり、企業は訴訟を起こされて何十億円もの莫大な賠償金を強いられるだろう。
 日本企業ではインサイダー(内輪の人間、つまり正規社員)の雇用保護が強いので、アウトサイダーの非正規社員が不利益を被ることになる。皮肉なことだが、日本が本当に市場原理を導入していればこのようなことは起こらないはずだ。
 本来は労働組合が何とかすべき問題だが、企業内組合なのでアウトサイダーのために本気で闘おうとはしない。
 だが、インサイダーの雇用保護はヨーロッパでも起こっており、日本特有の問題ではない。ドイツやフランスなどで若者の失業率が高くなっているのはそのためだ。しかし、ヨーロッパでは労働組合(産業組合)が強いので、非正規社員に同じ仕事をさせて賃金を低くするという雇用形態は許さないだろう。
 日本は非正規社員を守るシステムが事実上ほとんどないが、これは政治的に解決できる問題だ。政府がそれをしないのは、企業の反対が強いからだろう。
 しかし、日本企業もいつまでインサイダー保護を続けられるかというと、限界がある。製造業にしても正規社員が増えるわけではないし、これまでのやり方では社会保障などのコストが高くなりすぎる。正規社員が減れば厚生年金加入者も減り、受給者との辻褄が合わなくなる。高度成長の時代ではないので、何が持続可能なのかをよく考える必要がある。最終的には日本人がどういう社会で生きたいのかということだ。
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2014年10月27日

インドの貧困層ビジネスと決定的に違うところ

 インドで行われている貧困層ビジネスは、低価格・小容量の商品を浸透させて貧困層の消費を確保するというビジネスだった。このビジネスは膨大な貧困層の消費を確保することができ、ブランドを売り込むこともできるので、貧困層が這い上がればその上の中流消費を確保することもできる企業にとっても、貧困層にとっても比較的将来性のあるビジネスだ。
 しかし「住民票が取れるネットカフェ」、「敷金・礼金ゼロの不動産会社」の実態は住民票が欲しいネットカフェ難民やホームレスの足元をみて徹底的に搾取する悪質な経営方法。これは将来性もクソもない。悪質業者にとっては、貧困層の人が這い上がってしまうと、搾取できる対象が減ってしまい顧客が減ることになるので、わざわざ自分の客を減らすようなことはしない。悪質業者は、ネットカフェ難民やホームレスの人が欲しがる”住民票”を与えるようなフリをして、生かさず殺さずの状態に追い込み、いつまでも貧困層から脱却できないようにする貧困固定の使者なのである。
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2014年10月26日

敷金礼金ゼロの”ゼロゼロ物件”

 マンションやアパートの契約には、家賃の数か月分に当たる礼金・敷金を払わなければいけない。そのため、入居するに当たっては大金が必要となり、これがネットカフェ難民がアパートに入居できない1つの原因となっている。しかしそこに目をつけたのが、スマイルサービスという不動産会社。この会社が運営するアパートは敷金・礼金が共に0である、いわゆる”ゼロゼロ物件”である。そのためまとまったお金が必要ないために、ここにも住所を取りたいネットカフェ難民やホームレスがこぞって押し寄せた。しかし入居した人には、非情な搾取が待っていた・・・。
 確かにスマイルサービスの不動産には敷金礼金が一切かからずに入居することができる。しかし、毎月の家賃がわずか1日でも遅れると”違約金”が生じるというとんでもない実態が存在した。その違約金が滞ると強制的に部屋に施錠し、入居者の家具を人質に金を支払えとの脅迫を行う。住所を手放せない入居者たちは涙を呑んで違約金を払わなければならないのだ。また、そのほかにも生存確認出張料というどこかの派遣会社がやっていたデータ管理費のような意味不明な名目での一方的な搾取行為も横行していた。その実態に気づいた入居者たちも、相次ぐ違約金の支払と住所を失うことを恐れて金を払い続けなければいけない生活を強いられた。敷金礼金ゼロを謳った不動産会社の実態は、やはり住所をたてに、違約金や不可解な費用を搾取する悪質な状態だったのである。
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2014年10月25日

住民票を交付するネットカフェ

 現在、定住する拠点をもてず、ネットカフェを転々とする生活をせざるを得ないネットカフェ難民という存在が急速に増えている。彼らの多くは定住する住宅がないので、住所がない。当然住民票もない。そのため、就職しようとしても住所を記入することができないために、書類選考すら通れないという苦しい事情があり、ネットカフェ難民の人たちはまともな職に就くことができない。
 そこに目をつけたのが埼玉県の蕨にあるネットカフェ企業。このネットカフェはカフェの一部を住宅スペースとすることで、そこに長期宿泊する人に住民票を取れるサービスを開始した。
 『カフェなんかが住宅になりえるのか』という疑問があるだろうが、法的にはネットカフェに住んでいる人に住民票を交付すること自体問題はない。そのため住民票を取りたいネットカフェ難民がこぞって長期宿泊を開始した。
 しかし長期宿泊という行為は、もはやカフェの域を超えて宿泊施設の分類に入る。宿泊施設には旅館業法という法律が存在しネットカフェが宿泊施設として認可されるには、布団や寝具などの設備を備える義務が生じる。だが当のネットカフェは、布団や寝具などを用意するのは”余計な金がかかるからやりたくない”と思っているので、ネットカフェに宿泊する人に対して布団や寝具を給付することも持ち込むことも一切禁じた。また、そこで生活するに当たってシャワーや郵便受けつけなどの行為は、カフェに泊まっている人の足元を見て、何かとお金を取る制度を行っている。しかし、住民票がほしいネットカフェ難民の人たちは、これを断って追い出されるのを恐れ、涙を呑んでこのような悪質制度にお金を支払っている。住民票が取れるというサービスを謳い文句に、実際は住民票をたてに徹底的にネットカフェ難民から搾取する悪質な実態があるのだ。
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2014年10月24日

貧乏人を搾取して儲ける貧困層ビジネス

 日本ではあまり聞かれないが、現在世界的に貧困層をビジネスターゲットにしたマーケティングを展開するビジネスが急速に広まっている。この貧困層をターゲットにしたビジネスを貧困層ビジネスという。本来お金を持っておらずビジネスターゲットとなりえなかった貧困層を、新たなビジネスターゲットにするその方法は賛否両論があるにせよ、今のビジネス界に新たな風を吹き込んだ。しかし、その中には貧乏人を搾取する悪質な業者がのさばっている実態がある。
 主に貧困層ビジネスのターゲットになっているのが、インドを代表とした新興国の貧困層である。インドは毎日2ドル以下で生活する貧困層が8億人以上いるといわれている。しかしそういった貧困の農村に格安でインターネットを巡らしたり、3円で使い切りのシャンプー、日本の日清食品による格安インスタントラーメンなど、貧困層向けの低価格・小容量の商品を浸透させていけば、膨大な数の貧困層が消費者となって大きな収益を確保することができる。
 しかし、賛否両論がある上記のインド貧困層へ低価格・小容量の商品を売り込む貧困層ビジネスがある一方で、貧乏人の立場の弱さにつけこんで完全に骨の髄まで搾取しようとする悪質貧困層ビジネスを行う業者が日本では横行している。
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2014年10月23日

生活保護―高齢者対策こそが求められている

 生活保護費の受給者には、働けるのに職のない現役世代が増えている。生活保護から脱却できるよう自立を支援し、増加する支給総額の削減につなげることが肝要だ。
 マス・メディアの生活保護の取り上げ方は変ではないのか。いつも問題として取り上げられるのは『働けるのに職のない現役世代』に関してばかりなのだ。しかし、生活保護受給者の、およそ半数は高齢者である。高齢者に現役世代と同じように働けというは無理だ。短時間のパートやアルバイトなら可能かも知れないが…。私は、もう、それを踏まえた上で生活保護の制度設計を考え直すべきだ。
 基本的に厚生年金や共済年金を受給している高齢者は生活保護とは無縁のはず。生活保護以上の水準の年金を受給しているはず。問題なのは、国民年金の受給者である。夫婦2人で国民年金を受給していれば何とか生活は成り立つのかも知れない。夫婦2人とも国民年金の受給者なら月に13万円ほどにはなるからだ。しかし、どちらかが先に亡くなってしまったら、どうなるのか。あるいは妻が国民年金の掛け金を払っていなかったらどうなるのか。月に7万円に満たない額では生活保護に縋るしか生きていく方法がなくなる。
 そして、もっと問題なのは年金を払っていなかった人である。現在の年金の必要払込期間は25年になる。それに対して国民年金が創設されてから50年。今、年金を受給できていない高齢者は、掛け金を支払って来なかった人だ。それが意図的かどうかはとにかくとして…。それでは年金を払わなかった高齢者と『働けるのに職のない現役世代』や母子家庭に支払う生活保護費は同じでいいのか。
 東京都の生活保護の扶助額は住居費を除いて月に8万円だったはず。食費以外の光熱費や衣料費に月3万円も使うだろうか。衣料費だってユニクロや「しまむら」で買えば安いのに。最近のユニクロは、お洒落ですから貧乏人はユニクロで済ませろとも言えないはず。
 実は、日本のサヨク・リベラル派ほど底辺の生活が解っていないのではないか。そして、あるべき底辺を想像して、それと現実の比較から批判しているだけなのだ。昔から共産主義に被れるのは金持ちのオボッチャマだというから。先日亡くなった堤清二(辻井喬)氏のように。
 生活保護受給者は過去最多の215万人に達し、支給総額は3兆8000億円に上る。支給総額の削減には、その約半分を占める医療扶助の適正化が欠かせない。
 医療費負担がないことが、受給者の過剰受診を招いているとの指摘がある。政府の財政制度等審議会は1月、自己負担の導入を提言した。引き続き検討すべきだ。
 もう1つ考えるべきは高齢な生活保護受給者の医療費。生活保護受給者の医療費の多くは高齢者が使っている。現役世代で精神科に掛かっている人もいるのだろうが、比べ物にはならないはず。そして、現在、生活保護受給者の医療費は個人負担がない。医療費を考えたら年金受給者でも生活保護になったほうが得になる。これも変ではないのか。
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2014年10月22日

改正生活保護法 就労支援で自立の手助けを…?

 生活保護費の受給者には、働けるのに職のない現役世代が増えている。生活保護から脱却できるよう自立を支援し、増加する支給総額の削減につなげることが肝要だ。
 改正生活保護法と生活困窮者自立支援法が先の臨時国会で、自民、公明両党などの賛成多数で成立した。民主党は採決を欠席した。
 民主党政権では、1人親世帯の生活保護に母子加算を復活させる手当などを手厚くした。これに対し、「自立支援」に重点を移したのが、今回の改革の特徴だ。
 改正生活保護法は、具体策として、就労を促進するための給付金の創設を盛り込んだ。
 これまで、生活保護受給者が働いて収入を得ると保護費が削られ、就労意欲をそいでいた。就労収入の一部を積み立て、生活保護の受給終了時にそれを給付する仕組みを設けるのは適切である。
 改正生活保護法は、不正受給の防止策も打ち出した。
 不正受給に対する罰金を引き上げ、受給可否の判断材料となる就労や求職状況について福祉事務所の調査権限を拡充する。親族ら扶養義務者が扶養できない場合は、その理由の説明を求める。
 いずれも制度の信頼性を高めるために必要な措置である。
 新法の生活困窮者自立支援法は、低所得者が生活保護に頼らずに済むよう支えるのが目的だ。失業者が住居を確保できるよう、家賃相当の金額を一定期間給付する制度も、その一例である。
 離職で社員寮を出るなど住まいを失うと、職探しでも不利になる。給付金で住居を持ち続けられれば再就職しやすくなるだろう。
 ただ、こうした改革を実施しても、多くの課題が残る。
 生活保護受給者は過去最多の215万人に達し、支給総額は3兆8000億円に上る。支給総額の削減には、その約半分を占める医療扶助の適正化が欠かせない。
 医療費負担がないことが、受給者の過剰受診を招いているとの指摘がある。政府の財政制度等審議会は1月、自己負担の導入を提言した。引き続き検討すべきだ。
 生活保護対策で大切なのは、貧困層の拡大を防ぐことだ。低所得世帯に育った子供は高校や大学への進学率が低く、就職後の所得も低い傾向がある。「貧困の連鎖」は断ち切らなければならない。
 生活困窮者自立支援法は、生活困窮世帯の子供が補習などの学習支援を受けられるよう、国費で補助することを明記した。この制度を有効に機能させたいが、どうなることか。
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2014年10月21日

安倍政権による生活保護費削減をヤミ金業者が大歓迎

 衆院選での自民圧勝を誰よりも喜んだのは、暴力団なのかもしれない。大きく日本の舵を切ろうとしている安倍政権。その政策1つで生まれる大きな利権に“反社”と呼ばれる人々が虎視眈々と商機を窺っている。
 「生活保護費の10%引き下げを掲げる自民党が、その政策を実行に移せば、例えば生活保護費をピンハネする囲い屋ビジネスは事業が拡大しますね。これまで生活保護費でやりくりしていた人たちが立ち行かなくなるわけですから、彼らは囲われるしかなくなる。また、生活保護費がフードクーポン券化したあかつきには、現状で障害者のタクシー券を買い取って個人タクシーの運転手に転売する裏業者がいるのと同様に、クーポンを買い取って小売店へ転売する業者が横行するね。もちろん、そうした低所得者を一番狙っているのが俺たち闇金ですけど」
 だが、彼らの狙う本丸は高齢者向けの貸し付け。自民党の公約には「不正受給者には厳格に対処します」とあり、「子供が食えている場合の親の生活保護受給を不正とみなす流れに期待」し、高齢者向けの闇金サービス拡大を画策している。
 「さらに、医療費負担の世代格差の是正を掲げる自民党政権は今後、高齢者の窓口負担を増やすわけだから、資金難に陥る人たちが増えるよね。ただ、闇金が貸す相手は高齢者本人ではなく、高齢者を親に持つ子供世代。直接高齢者に貸し付けるには、ちょっとリスクが高すぎるからね」
 低所得層の親が病気になれば、その医療費を支払うのは子供たち。自己負担増となれば、当然繋ぎの資金が必要となる。
 「大きめの融資であれば、ケアハウスなど施設への入所一時金や、月々の家賃を用立てることもあるだろうね。たとえ親に資産があったとしても、子供が相続できるのは親が死んだ後。生きているうちは自力で工面しなければならないから、闇金に需要が生まれる。そこで、リバースモーゲージ(対象高齢者の自宅・その他の資産を担保にした融資)で、利息は払ってもらいつつ、最終的に親の死亡時に、相続した資産を買い取るスタイルも提案する」
 もちろん、最終的に融資額が資産額を大幅に下回っていても、「相続税を払ったらマイナスになるだけ」などと騙し、資産を総取りするのは言うまでもない。あくまでもシナリオは裏社会スタイルだ。
 「社会保障費の削減は、貸金業法改正時と同じくらいのインパクト。闇金が増えるのは確実」)
 国から見捨てられ、反社勢力に食い物にされる低所得者・高齢者は、今後もますます増えそうだ。
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2014年10月20日

自民党は最終的に「生活保護」という制度をなくし、弱者は自殺して欲しいのが本音?

 厚生労働省は、生活保護の1つで家賃を実費支給する「住宅扶助」など3つの扶助や各種加算制度を見直す方針を示した。生活保護は8月に生活費にあたる「生活扶助」の減額が始まったばかりだが、今後の見直しも全体では引き下げとなる見通し。主なものは来年度以降に実施する。
  今後見直すのは、住宅扶助に加え、仕事に必要な技能を習得するための「生業扶助」、生活扶助の一部で受給開始時の衣服費などをまかなう「一時扶助」など。厚生労働省は消費実態に関する統計や自治体へのアンケートを分析し、支給水準を検討する。また、生活扶助の切り下げが受給者に及ぼす影響も議論する。
 生活保護を巡っては、自民党の意向を受け8月から生活扶助のカットが始まった。3年かけ670億円を削減する。96%の受給世帯で減額となり、削減幅は世帯によって最大1割に及ぶ。しかし、財務省は一層の給付カットを求めている。
 7月の生活保護受給者は約215万人、約158万世帯で、世帯数は過去最多を更新した。受給者や支援者は、「厚生労働省の議論がさらなる切り下げにつながるのでは」と危機危機感を持っている。
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2014年10月19日

申請主義と生活保護

 「生活保護」という言葉には、ポジティブかネガティブかと問われれば、ネガティブな印象をお持ちの方が大半ではないだろうか。なぜなのか。それは、生活保護に絡んだ話題の多くが「不正受給」、または「打ち切り」「水際作戦」など、生活保護を受けたくても受けられない、そしてその結果、「孤独死」が起きた、などというものばかりで、「生保のおかげで助かった」とか「生保があるから安心」などの話を一切聞かないからではないだろうか。
 何でそんなことになってしまっているのか。「健康で文化的な最低限度の生活を保障する」との憲法条文はどうなってしまったのか。
 仕事と家を失い、野宿生活をされている方の支援に参加させてもらって、考えさせられたことがある。今回は、その1つを書きたいと思う。
 日本の所得保障制度は申請主義を採っている。例えば、年金は、年金保険を納めて年金受給資格を得ても、自分から申請(裁定請求)しなければ年金は給付されない。児童手当等も、申請しなければいくら資格があっても支給されない。そして、「健康で文化的な」最低限度の生活を保障する生活保護制度も、自ら申請することを前提とした申請主義をとっている。
 現行の生活保護制度が申請主義を採っていることには、大きな意義がある。
 現行の生活保護制度以前、1946年に制定されたいわゆる「旧」生活保護法には申請する権利がなかった(戦前は社会保障の権利自体が認められていなかった)。市町村長が生活保護が必要だと認めた場合に、初めて生活保護制度を利用することができたのだ。
 そのことは、「健康で文化的な」最低限度の生活を営む権利を有するとした憲法25条の精神に反する。国民が権利を行使できるようにしなければ、権利を保障したことにはならない。
 そこで、最低生活を営むことを求める権利として、保護請求権が現行の生活保護法第7条に盛り込まれた。小山進次郎は、この保護請求権の構造を次のように説明している。それは、国民に保護請求権が与えられることによって、その発動形式として保護の申請があり、保護の実施機関は申請に対し、保護の決定をするか、申請の却下をするかしなければならない、そして、申請の却下やその他の保護の決定に対して不服があれば不服の申し立てをすることができる、というものである。
 そして、保護請求権を行使できない者や行使することが困難な者がいること、また、国民に申請権の考え方が浸透するには時間がかかり、国民の最低生活保障が欠けることがあってはならないことから、必要である場合は、申請がなくとも職権による保護を行うことができるようにしました。
 法律上は、国民の最低生活を保障するために、保護請求権を認め、保護請求権を行使できない場合の手立ても講じ、誰もが最低生活を漏れなく保障されるよう考えられている。
 しかし、これだけでは保護請求権を保障するには不十分。小川政亮は、申請主義をとるからには、その人が申請権を行使できるよう、どのようなときに、どこに行って、どのような手続をとればよいのか、行政側に広報しなければならない義務が明確になっていなければならないとする。換言すれば、知る権利の保障である。ある自治体の生活保護に関するパンフレットを見たが、「生活に困窮した場合に相談してください」と書いてあっても、どの程度の困窮状態なら生活保護を申請することができるのか具体的に示されていないし、どのように申請したらよいのかも示されていない。結局、自ら『生活保護手帳』という、福祉事務所職員が使用している実施要領集を読むか、生活保護制度に詳しい人に聞くなどしなければならないのだ。
 困窮の程度については、書くと膨大になるのでここでは省くが、申請については至って簡単である。生活保護の申請書はあるが、申請書によらなくても、福祉事務所または町村役場で生活保護を申請したい意思を口頭で伝えてもいいし、手紙で申請することを伝えてもいい(だだし今回の改正によって、書面以外では認められなくなったのだが…)。手紙は郵送でも構わない(内容証明郵便が確実)。生活保護の申請書については、住民票を取り寄せる申請書などのようにカウンターに置いているところはほとんどない。福祉事務所の面接員に相談をして、生活保護が必要と認められた場合に初めて申請書を渡されるというところが多いのではないか。もともと福祉事務所の面接員制度は、本人の意思があっても筆記能力がない場合に申請を支援するために採用された経過がある。そもそも生活保護を申請するために面接員の面接を受けなければならないということにはなっていない。少なくとも現行法が考えられた時点ではそうなっている。これについては、籠山京が次のように指摘している。少し長いが引用してみる。
 「申請は電話でもハガキでも、福祉事務所の窓口で口答でしてもよく、申請があって後に面接指導が行われるということであれば、要保護者はもっと福祉事務所に接触してくるであろう。(しかし)面接窓口には、生活保護とは全く関係のないような相談事も持ち込まれてくるということである(だから面接員が必要といわれているのだが…)。・・・(中略)・・・いっさいの相談を申請とし、そこから請求権の行使が始まったとみなすことが、なぜできないのであろうか」「申請権をもっと簡単なものとしなくては、せっかくの国民の権利が、この段階で制限されてしまう」
 今も、生活保護を申請させない、いわゆる「水際作戦」が行われているが、生活保護が必要かどうかは、申請を受理してから調べたらよいことなのだ。そのために、申請を受けた福祉事務所は保護の要否判定を行い、その結果を知らせなければならないという、生活保護法第24条の規定がある。生活保護が明らかに必要なのに、個人で申請しようとすると申請させてもらえず、支援者や法律家が同行して初めて申請が受理される、という実態は、やはり、困窮した状態がどのような状態で、どのように手続したらよいのか、国民にはほとんど知られていない実態を表すとともに、知られていないことが保護請求権の行使を阻んでいる要因の1つなのだ。
 ちなみに、申請権を簡単なものにしている国がある。諸外国のことに不勉強で十分紹介できないが、世界で初めて公的扶助(日本の生活保護にあたる)の法律を制定したイギリスの申請を少し紹介したい。
 イギリスは、郵便局に公的扶助の申請用紙が置いてある。公的扶助を利用したいと思えば、郵便局に置いてある申請用紙に必要事項を記入して、ポストに投函するだけでいい。その後、それを受け取った相談員が各家庭を訪問し、家庭の状況を調べる。日本と違い、申請の受理をめぐって相談窓口でもめる、というようなことはない。
 申請主義をとることによって「健康で文化的な」最低限度の生活を保障するのであれば、そのために必要なことがどれだけ保障されているのか、現行の規定も含め、見直さなければならないはずだ。
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2014年10月18日

生活保護制度の問題点と今後の課題

 生活保護制度の問題点と今後の課題 生活保護の受給者の推移を辿ってみると、その時代において経済的に困窮する国民の姿が浮かび上がってくる。
 もともと、生活保護の原点は第二次世界大戦後の混乱の中で、経済的に困窮する国民を国家が助けることから始まった。つまり、終戦直後の混乱の中で、食べる物に困窮する国民を餓死から守ることから生活保護制度は始まっている。
 したがって、1951年の生活保護の受給者数は204万人に上っている。その後、日本経済の回復と高度経済成長により国民生活は豊かになり、1995年の生活保護の受給者数は88万人まで減少した。しかし、1995年以降は長引くデフレ不況や高齢化の進展で生活保護の受給者数は増加の一途を辿り、1999年に100万人の大台を突破し、2014年7月時点で216万人を記録した。
 したがって、現在の生活保護制度の最大の問題は増え続ける受給者数と、それに伴う支給額の増大なのである。現在の生活保護の支給総額は4兆円に迫る勢いで、この金額は日本の防衛費に匹敵する金額となっている。
 また、生活保護制度の問題の2つ目は、生活保護費とワーキングプアの問題である。つまり、勤労者の賃金が右肩下がりで減り続け、一生懸命に働いた人の賃金が生活保護費を下回る現実がある。そして、そのことが労働意欲の減退に繋がっていることも大きな問題なのだ。
 さらに、生活保護制度の問題点として、地域格差問題や外国人受給者問題・不正受給問題・貧困ビジネス問題などが指摘されている。
 したがって、今後の生活保護制度の課題として、適正に生活保護を受給するべき人と受給すべきでない人の区別化が重要となってくる。ただ、生活保護の現業を支える生活保護現業員(ケースワーカー)にとっては、生活保護を受給すべき人と受給すべきでない人を見分けることは非常に難しいケースが増えているのも現実である。しかも政府はやみくもに保護費の削減に向かっている。もはや貧乏人は救われないのかも…。
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2014年10月17日

日本を滅ぼす超高齢社会―大丈夫か『最後の砦』

 生活保護は最後の社会的セーフティ・ネットだとよく言われている。「最後」とは、自分の力や家族の援助、さらに社会保険制度など、すべての資源を使っても最低限度の生活を維持することができない、そんなときに限って使える救済方法である。
 日本の「国民皆年金」体制はすでに有名無実化しており、20歳になると強制的に加入するという国民年金の原則はとっくに崩壊した。未加入・未納の続出は、将来無年金者・低年金者の急増を意味するのである。そして無年金者・低年金者は極めて高い確率で生活保護を受けることになる。
 社会保険などで救済しきれない生活困窮に対しては、生活保護制度が困窮の程度に応じた必要な保護を行い、最低限度の生活を保障する。すべての人がその社会の構成員にふさわしい、健康で文化的な最低限度の生活を送れるよう保障することは、社会保障の最も基本的な役割といえるが、生活保護はその最後の砦として機能しなければならない。
 国民年金の未加入者および国民年金保険料の未納者が増えることは、基礎年金の受給者が減ることになり、国民年金の制度存続にとっては別に大きな影響を受けるわけでもない。それがもたらすもっとも深刻な問題は、「国民皆年金」体制の崩壊およびそれに伴う生活保護受給者の増大である。
 給付に必要な財源を見ると、生活保護は国民年金と大きく異なっている。国民年金の給付である基礎年金が必要とする財源は、保険料と国庫負担からなる。両者の負担比率において従来は保険料が3分2、国庫負担が3分の1だったが、2009年度からは2分の1ずつとなった。国庫負担は必要な財源の半分まで引き上げられたとはいえ、ほかの半分は保険料で賄われている。
 しかし、生活保護の給付に必要な財源は百パーセント国庫負担である。
 国庫負担は租税とも言われ、国民と企業が納めているさまざまな税金である。生活保護受給者の増大はこうして財政投入の増大を求め、国民と企業の租税負担をますます重くする。
 国民年金の未加入および保険料の未納の理由はともかくとして、その行為は社会保障のあり方に多大な影響を与え、負担増の要因となるから、極めて重大な結果につながることは間違いない。
 その意味で、加入率と保険料納付率の向上を通して、「国民皆年金」体制の崩壊を防ぐことは何としても取り込まなければならない緊急課題であるといえる。
 一方で、日本ではいま、生活保護制度自体は大きく揺れている。最大の要因としては、以下の2つを挙げることができる。
 第一は、生活保護と最低賃金の逆転である。
 この多くの国民から見て不条理なことを改めるためには、最低賃金を引き上げるか、生活保護基準を引き下げるかといった選択肢になる。
 グローバリゼーションの進行に伴い、もともと生産コストの高い日本において賃金の引き下げの圧力はますます増大する。賃金の引き下げは生活の平均水準の引き下げにもつながるので、結局、保護基準の引き下げを考えざるをえない。ほかに、デフレが続くことも保護基準を見直す際に考慮する重要な材料になる。
 第二は、生活保護受給者の「高齢化」である。
 厚生労働省によれば、全国の生活保護受給者が210万人を超えている。生活保護の受給者は経済成長とともに減少し1999年度に88万2229人と底を打った。しかし、バブル経済崩壊から上昇に転じた。その直接の要因は景気の低迷と高齢化の進行である。景気は今後多少回復したとしても、超高齢社会の傾向に歯止めがかからないため、生活保護受給者数は引き続き増加する可能性が高い。
 その訳はこうだ。生活保護受給世帯は類型別に「高齢者世帯」、「母子世帯」、「障害者世帯」、「傷病者世帯」、働けるのに仕事がない人を含む「その他の世帯」に分けられる。そのうち受給世帯全体の4割強を占める世帯が高齢者世帯だった。「高齢者世帯」の占める割合だが、リーマン・ショックと東日本大震災の影響で「その他世帯」が急増したため、約4割程度まで下がった。2009年には実は受給者全体の52%が高齢者だった。
 日本は2005年から総人口減少の時代に突入している。2011年、人口の自然減は20万人を超えた。総務省の人口推計によると、0〜64歳の人口は前年比で約46.7万人減った一方、65歳以上の高齢者は逆に26.6万人増えた。
 高齢者は働くことによって生活費を稼ぐ余地が非常に限られる。年金がもらえない、もらえたとしても金額が少ない高齢者は最後の助けとして生活保護に頼らざるをえない。また、一度給付を受けると、脱することはほとんどない。
 高齢者の保護開始の理由は、「貯蓄等の減少・喪失」がもっとも多く、次いで「老齢による収入の減」である。これらの理由は消失しなければ、当然、生活保護の廃止にはならない。受給者の「高齢化」は生活保護制度の歪みを浮き彫りにしており、社会保障体系にも赤信号を灯した。
 生活保護受給者の増加に伴い国および地方自治体の財政負担も増加の一途を辿っている。生活保護費の推移を見ると、1992年度には1兆3298億円、01年度には2兆772億円、09年度には3兆72億円へと1兆円ずつ増えて、現在では4兆円に迫る。労働力人口がますます減少するような超高齢社会のなかでこれは決して望ましい状況ではない。
 本来ならば、ほかの社会保障制度(ほとんど社会保険制度)の整備と充実によって、生活保護受給者を増やさないようにしなければならない。高齢者がどんどん生活保護に頼ってくることは明らかに公的年金の不十分を露呈している。しかも、現在の受給者である高齢者の年齢を見ると、その多くは「国民皆年金」体制が確立された1961年以降に国民年金に加入した人である。
 その年金額を足しても、所得が生活保護基準を下回っていることを考えると、これから将来にかけて、高齢者の生活保護受給が減ることはまったく想像できない。
 この意味でも、公的年金制度の強化は如何に重要なのか、火を見るよりも明らかだ。
 もちろん、生活保護制度の緊急課題は受給者の「高齢化」だけではない。近年、増え方が非常に目立つのは、労働能力のある現役世代の保護世帯の増加である。これは、高齢者の保護世帯とは別の問題を抱えている。その多くは働くことができる世代であることから、失業手当をはじめ雇用保険制度の充実、雇用環境の改善、職業訓練や就業支援の強化が必要になっている。
 さらに「母子世帯」の保護開始の理由を見ると、「働いていた者の離別等」がもっとも多い。夫婦の双方とも30歳代の離婚率がもっとも多く、子供を抱えたまま生活保護世帯となる場合も多い。そのため、単なる就労支援は不十分で、保育サービスの充実など子育て支援を強化するような総合的対策が求められる。
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2014年10月16日

生活保護制度の現状

 政府は、景気の低迷で受給者が増えて増加傾向にある生活保護費のうち、支給水準が高いとの指摘がある住宅費や冬の暖房費などの見直しを検討しているが、最低限の生活を守るため見直しに慎重な意見もあり、年末の来年度予算案の編成に向けて焦点の1つになりそうだ。
 今年度の生活保護費は、長引いた景気の低迷で受給者が増えるなどしたため、国と地方を合わせておよそ3兆8000億円となり、リーマンショックが起きた6年前の1.4倍に上っている。
 このため、政府は生活保護費を見直す方針で、具体的には、低所得世帯の家賃に比べて2割程度高いと指摘されている「住宅扶助」の上限を引き下げることや、最近の家賃の下落傾向を反映させることなどを検討している。また、冬の暖房費などとして基準額に上乗せしている「冬季加算」についても、北海道、東北、 北陸などを中心に、実際の光熱費以上に加算されているとして、見直すことを検討している。
 これに対し、福祉関係の団体などから、最低限の生活を守るために見直しには慎重であるべきという意見もあり、年末の来年度予算案の編成に向けて焦点の1つになりそうだ。
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2014年10月15日

生活保護基準は妥当か?

 「生活保護の引き下げ」が論点として提起されるのはどうしてだろうか。
 一般に、引き下げの理由として語られるのは、生活保護基準が最低賃金や年金よりも高い場合があるということ(他の基準との整合性)と、財政負担の問題があげられる。
 このことについては、日弁連パンフレット「今、ニッポンの生活保護制度はどうなっているの?」が分かりやすくまとめている。 確かに、厚生労働省が出している資料をみても、最低賃金が生活保護費を下回る自治体が存在していることが分かる。(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002f34h-att/2r9852000002f38l.pdf
 また、国民年金(老齢基礎年金)は、満額でも月額7万円に満たず、障がい基礎年金も1級で月額約8万円である。生活保護基準ギリギリ(割り込む場合も)で生活しているワーキングプア層や、年金だけで生活を維持することができずに生活保護を利用している世帯は非常に多い。
 実際に、生活保護利用者の世帯類型別の内訳を見てみると平成24年の段階で、高齢者世帯43.5%、母子世帯7.4%、傷病者・障害者世帯計30.8%、その他世帯18.3%となっている。
 生活保護利用者の大多数は高齢や傷病・障がい世帯で、生活保護を利用する以外に収入を得るすべを持たない場合が多い。これは、本来年金などの社会保険でカバーされるべき人がその給付額が少ないことにより支えられず、結果的に生活保護の守備範囲が拡がらざるを得ない状況があると言える。
 同様に、収入がある人もそれこそ最低賃金レベルの収入であれば、生活はかなり厳しい。例えば、某ファミリーレストラン(都内)では、アルバイト募集と掲示されているポスターを見てみると、深夜帯であっても時給が1030円(最低賃金は850円)と記載されている。
 1030円(しかも夜勤)で仮に月160時間働いたとして(夜勤だけでこの就労時間はあり得ないが)、月給で約16万ちょっとである。そこから国民年金や国民健康保険料等引かれたら、手元に残る金額は生活保護基準ギリギリだ。日中の時給であれば収入はもっと低いであろう。
 このように最低賃金に関しても、また年金等の社会保険に関しても、その水準が低すぎることが問題であり、実際に生活保護基準は、消費実態等をもとに算出される「最低生活ライン」であるので、それを度外視して「引き下げ」をおこなっていくということは、社会保障を含めたあらゆる基準の「デフレ化」につながってしまう。
posted by GHQ/HOGO at 07:40| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月14日

生活保護基準はそもそもどうやって決まるのか?

 そもそも生活保護基準とはどうやって決められているのであろうか。厚生労働省の社会保障審議会の中に「生活保護基準部会」というものがある。資料や議事録は公開されている。(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000008f07.html
 生活保護基準はこの「基準部会」において、全国消費実態調査(5年に1度実施)の特別集計データなどを用い、審議会委員による専門的かつ客観的な評価・検証を受け、最終的に厚生労働大臣が決定する。「基準部会」は総選挙でその開催が延期されていたものの、年明けから再開される見込みで、「生活保護基準」をどうするのかについては議論されている途中である。この審議会の意見が出てきていないのに決定権を持つ厚生労働大臣が「削減ありき」の発言をするのは完全にフライングで、議論に水を差すものである。
 また、国の「最低生活ライン」が、統計データ等に基づく冷静で丁寧で確かな議論ではなく、政局や政治的風潮などの不確かな議論で決定されてしまうとしたら(また結論ありきの議論がなされているのだとすれば)、それは大きな問題である。その意味でも、最後のセーフティネットであり社会保障のボトム(底)に位置する生活保護の基準についてこのような問題提起のあり方がなされることは、由々しき事態であると言える。
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2014年10月13日

生活保護費の「引き下げ」=生活保護基準の「引き下げ」=最低生活費の「引き下げ」

 生活保護費の「引き下げ」について考えるためには、生活保護制度がどのようなものであるのかについて、前提の共有を行う必要がある。
 厚生大臣が発言した「生活保護の引き下げ」とは、ここでいうところの8つの扶助のうちの「生活扶助費」についての削減を意味する。生活扶助費とは、食費や被服費、光熱費などの生活全般にかかる費用のことで、憲法25条が保障する「健康で文化的な最低限度の生活=最低生活」を維持するために必要な金額が「生活保護基準」として設定されている。生活扶助の基準額は、年齢や世帯の状況、住んでいる地域によって変動し、単身世帯だと約6万円〜8万円前後の額になっていて、これが国で定めた生活扶助に関する「最低生活費(最低限これだけないと生活を維持できないというライン)」を表している。
 その削減(引下げ)をおこなうということは、最低生活費の引き下げをおこなうということで、これは、社会全体のボトム(底)が引き下げられるということに繋がっていく。
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2014年10月11日

生活保護を受けるメリットと制限事項

 生活保護を受給するといくつかのメリットがあるが、反面制限事項もある。
 生活保護では、衣食住に対して保障されるということが1番大きなメリットだろう。住居や食事など最低限度の生活が送れるように国から補助される。病気や事故で仕事ができず収入がなくて住む家から追い出されてしまう、食料や衣服が買えず苦しい、病院で治療を受けられないなどの精神的、肉体的負担から一時的でも逃れることができる。
 また、医療や介護など保険料を支払わなくても治療や介護サービスなどを受けることができる。その他にも税金、水道料金の免除、公的負担の軽減、公私立学校の授業料の免除、JR運賃の割引、NHKの受信料の免除など毎月の支払などのお金の負担が少なくなる。そして、支給されたお金はいっさい返済する必要がないのも生活保護のメリットの1つである。
 しかし、このようなメリットばかりではなく、制限事項もあるので少し注意が必要。生活保護を受給中には、貯金できない、家や車などの資産価値があるものを所有できない、高い家賃の家に住むことができないなどの制限がある。その他にも、借金の返済や娯楽などに支給されたお金を使うことができず、すべて生活費に費やすことが決められている。しかも定期的な生活の現状報告をすることや、ケースワーカーによる家庭訪問などで厳しくチェックされる。
 現在の苦しい生活から何とか逃れたいという方は、まずは生活保護申請の相談をされることをおすすめする。いくつかの制限事項もあるが、普通の生活を送る上ではほとんど問題とはならず、やむを得ず収入を得ることができない場合や、低所得で困窮している場合には国から金銭的な支援を受けることで、お金の心配や不安から解放され楽になるはず。
 実際に生活保護を受給するための条件を満たしているのに、申請手続をしていない方もとても多い。申請はそれほど難しいことではないので、まずは最寄の福祉事務所や生活保護相談窓口で相談することだ。ただし、申請の際には支援者と一緒がいいだろう。
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2014年10月10日

生活保護を受けるのは悪いこと?

 生活保護に抵抗感のある人もいるだろう。しかし、考えてみて欲しい。貧困にあえぐ若い女性が多くいる社会で、この先やっていけるのだろうか。
 国際通貨基金(IMF)は「格差が縮小するとより高速で永続的な成長が促される」と報告している。つまり、貧困にあえぐ人がいるのは社会全体の成長への損失なのだ。
 生活保護費自体は増えていくだろう。現在、生活保護受給者のうち45%は高齢者だからだ。つまり、生活保護費増大の大きな部分は高齢化の影響。また、働ける世代の受給者が増えたと言ってもその半分以上は50歳以上の人だ。全体から見れば若い女性が生活保護費を使っている割合は非常に小さい。若い女性の貧困がここまで広がっている現実からすれば、もっと活用されていいだろう。女性が活躍できる雇用や子育て支援の充実と同時に、現状としては唯一、活用可能な生活保護をステップにして次につながっていけば、将来の社会の活力につながるのではないだろうか。格差社会においては無理かもしれないが。
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2014年10月09日

改正生活保護法 「救貧」思想の徹底図れ!

 不正受給の厳罰化や自立促進などを盛り込んだ改正生活保護法が7月1日、施行された。
 生活保護制度の見直しは人気お笑い芸人の母親が受給していた問題などがきっかけとなった。ここ数年、一部の不正受給に注目が集まり、受給者への風当たりが強まる風潮が続く。それだけに制度本来が持つ「救貧」の思想をあらためて社会全体で確認しておきたい。
 まず頭の体操をしてみよう。ある集団の中で、1人ひとりが自身の年齢や健康状態、収入、社会的地位などを知らないと仮定する。こうした状況で、誰かが病気になったり、収入が途絶えたりした事態を想定し、互いに助け合うルールを考える。すると皆、最も恵まれない立場に陥る人たちの生活を援助しようとするだろう。なぜなら、誰がいつ陥るともしれない窮状をしっかり支えることは、自分自身のためでもあるからだ。そこに社会保障の本質があると言えよう。
 日本ではすでに、「共助」や未然に貧困を防ぐ「防貧」の思想を背景とし、国民が強制加入する医療保険や公的年金、介護保険など、さまざまな社会保険制度が整備されている。
 一方の生活保護は、そうした制度では救済できなかった生活最低水準を満たさない国民を助ける「救貧」の役割を担う。憲法25条の「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を根拠に、困窮の原因を問わない「無差別平等の原理」が特徴だ。「最後のセーフティーネット」と呼ばれるゆえんである。
 同制度は昨年末の改正で一度、申請手続きの厳格化や扶養義務の強化が規定された。しかし、「申請をためらう人が増える」と関係者が反発し、ことし4月に大幅な修正が加えられた。申請窓口で受給者数を抑え込む「水際作戦」への懸念は、ひとまず薄らいだと言えよう。
 全国の生活保護受給者は7月時点で216万3716人となった。ただ2012年度の不正受給額は、保護費全体の0・5%程度である。不正受給は根絶せねばならない。が、同時にごく一部の悪意との冷静な認識も必要であろう。
 そもそも日本は生活保護を受ける資格のある家庭のうち、実際に受給する割合が、先進国の中でも低いと指摘されている。「不安のない制度の運用を」と望みたいものである。
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2014年10月08日

少ない年金、深刻な就業難

 保護世帯 3日やったら やめられない。受給者の本音か冗談か、または受給者へのねたみか、皮肉交じりで多くの関係者が口にする。働かずして多くの金を手に入れることができる生活保護制度の内部では、一部に不正受給という暗部もある。
 函館市福祉部の生活保護「苦情処理ファイル」には毎年度、およそ50件の通報内容とともに、苦情と処理経過の詳細がつづられている。多くを占めるのは「受給者がパチンコをしている」や「受給者なのに車を持っている」といった内容。中には「受給していることを自慢された」「所得があるのに申告していない」といったものも。
 同部は「通報が事実でない場合や、保護に対する理解不足から誤解が生じている場合もある」とし、これら全部が事実ではないと強調する。しかし、中には通報に基づき調査した結果、保護打ち切りに発展する悪質な事例があることも事実だ。
 「保護費をもらうために書類上だけ離婚した」という事例も多い。離婚したその足で保護相談に訪れるケースは、道南の複数の窓口で確認されている。3世代にもわたり保護世帯という家系や、親族間に保護世帯がたくさんあるという事例も珍しくなく、保護が“世襲”されている実態も確実にある。同市や渡島保健福祉事務所は「保護を受けることに対する抵抗感が薄らいでいると感じる」と口をそろえる。保護の「権利」を声高に主張する受給者も少なくない現状に、現場ではモラルの低下を痛感している。
 もちろん「悪質な事例はわずか一握り」(同部)で、保護費をもらわなければ生活が成り立たない現実もある。中でも高齢者世帯は「国民年金でもらえる基礎年金(月額6万6000円)だけでは生活できない」(各関係者)。
 函館市の場合、71歳の高齢者1人世帯が無年金で生活保護を受けた場合、1ヵ月当たり12万円(冬期)を手にすることができる。年金があればその分、減額される。同市幹部は「老後に十分な蓄えがなければ生保を受けるしかない」とし、長年にわたり年金を納め続けた人でも、保護基準以下の金しか得ることができないという、制度の矛盾を指摘する。そして生保受給者となれば医療費は無料となり、それも保護費から賄うため財政を圧迫する。「高齢者は収入のない場合が多く、一度受給すると止めることができない」(同)。
 一方の働ける世代は、深刻な就業難により受給に追い込まれている。2008年度、函館市の生活保護開始理由では、失業(定年や自己都合含む)や事業不振・倒産、就労収入の減少、貯金等の減少・喪失など、仕事や収入に関するものが37%を占めた。道南の有効求人倍率は、0.5倍以上だった07年度までと比べ、0.4倍から0.3倍台へと急降下した08、09年度、保護率は逆に急上昇。函館公共職業安定所は「欠員となっても採用しないなど、本当に求人がない」。
 昨年12月下旬、就職や住居・生活の相談を1カ所で受け付ける「ワンストップ・サービス・デイ」(同職安など主催)には、生保や生活資金を貸し付ける窓口に、相談者が駆け付けた。
 森町出身の男性(34)は、函館市で生活保護を申請したばかり。高校を中退し首都圏などで建設業やトラック運転手の職を転々としたが昨年10月、不景気で受注がなくなった建設会社から雇用契約を打ち切られた。「実家に世話になったがこれ以上は頼れない」と、一時はJR函館駅前周辺で家のない生活を強いられた。
 「これ以上切り崩す貯金がない。どうにかしなければ」と切実な表情を見せたのは、函館市亀田港町に住む夫婦だ。高校生の子どもがおり、自身の持病で医療費がかさむ妻(47)はパート面接に3回連続で失敗して意気消沈。派遣社員として働く夫(52)の給与(毎月手取り22万円程度)と貯金でやりくりしたが、限界がきた。公共料金を滞納し、ライフラインはいつ止められるか分からない。「苦しい時にお金を貸してくれる制度とか、生活保護のことは最近テレビで知った」。
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2014年10月07日

生活保護の現状

 生活保護とは最低限の暮らしを保証するため国が現金などを支給する制度だが、その生活保護の予算は3兆7000億円で、3年で約1兆円も増加している。その数はついに史上最高の210万人超を記録したのだが、国民の60人に1人が生活保護を受けていることになる。
 東京都で1人暮らしをする68歳男性が国民年金を受け取る場合、その金額は1ヵ月6万5741円だが、年金を受け取らずに生活保護を受ける場合、13万4520円もらえる。最低生活費:8万820円 住宅扶助:5万3700円。このほかに生活保護だと医療費が無料となる。健康保険料免除、自己負担なし、病院への交通費支給などもある。国民年金の満額を受け取るよりも生活保護受給額のほうが高い。
 たとえば、父33歳、母29歳、子供4歳で世帯主が働けなくなったケースでは、最低生活費:17万5170円 住宅扶助:6万9800円 合計:24万4970円。生活保護を受けたら税金はかからない。さらに生活保護家庭には高校や専門学校までの教育にかかる費用が支給され、何と塾の費用まで支給されている。
 これは年金制度の組み立てが間違っているわけで、保護費を年金レベルにしろと言うことにはならないはずだ。
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2014年10月06日

生活保護改革 自立促す就労支援に本腰を

 生活保護の受給者は、211万人と過去最多を更新し、今年度の給付額は3兆7000億円にのぼると見込まれる。政府は、生活困窮者の自立支援に本腰を入れるべきだ。
 厚生労働省は、就労支援に力点を置いた初の生活困窮者政策案をまとめた。年内に「生活支援戦略」として策定し、来年の通常国会で関連法案を提出する方針だ。
 生活保護受給者の中には、働けるにもかかわらず、職のない現役世代が約30万人いる。受給者に占める割合は、過去10年で2倍以上に増えた。
 背景には、景気低迷の長期化がうかがえる。雇用保険に未加入の非正規雇用者が増えたことの影響が大きいと言えよう。
 厚労省案では、自治体や企業などと連携して、軽作業の労働体験の場を提供する。生活リズムを取り戻させて、安定的な就労につなげる狙いがある。
 生活保護受給中に就労で得た収入の一部を積み立て、保護から脱した時にまとめて受け取る制度も提案した。現在は、収入があると保護費が削られるからだ。
 こうした勤労意欲を促進する仕組みの導入は欠かせない。
 住居の確保も重要な支援である。家賃は、自治体が直接払う現物給付とする方向だ。家賃滞納の恐れがなくなり、大家が安心して貸すことが期待できよう。
 受給者の自立を促す一方で、低所得者が生活保護受給に至らないよう支援することが大切だ。
 生活保護受給者の25%は、その親も受給していたとの報告がある。親から子への「貧困の連鎖」を断ち切らねばならない。
 中卒、高校中退の人も多く、一般家庭との教育格差は否めない。教育への公的支出が少ないことが一つの要因とも指摘される。
 厚労省案によると、民間との連携で、家庭や地域の事情に応じて補習塾を開くなど、子どもたちの学習を支援する。
 お笑いタレントの母親が生活保護を受けていた問題もあり、扶養義務のある親族が扶養を断った際には、その理由の説明を求めることにしたのは当然だ。
 無論、生活保護費の不正受給対策も徹底する必要がある。
 ただ、受給者のうち、最も増えているのは高齢者だ。急速な高齢化と、低年金者の増加による。基礎年金だけの受給者は、平均額が月4万9000円に過ぎない。
 生活保護制度の改革は雇用、教育、年金などの分野も合わせて包括的に進めなければならない
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2014年10月05日

低所得世帯は少ないのでは? 

 生活保護の捕捉率(制度利用できるはずの収入・資産の人の中で実際に利用できている人の割合〉は20%しかない。生活保護の利用要件を満たしている人で80%が利用できていない。現在の生活保護利用者が210万人とすると、840万人が利用できていないことになる。
 また、日本の相対的貧困率は16%である。つまり2000万人が貧困に陥っている状態なのだ。生活保護が必要なレベルでなくても、貧困に陥っている人は日本にこれだけたくさんいるのである。
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2014年10月04日

生活保護制度の問題点

 現在の生活保護パッシングの背景には、若くて働くことが可能な「稼動可能層」が生活保護を急速に受給するようになったことがある。働くことが可能な人たちが安易に生活保護に依存するのは「恥」というモラルが衰退した証拠であり、それに連動して扶養可能な親族がいるのに「不正」に受給する人たち、外国人、暴力団などへの支給が大挙してみられるという「通念」である。
 しかし、この「通念」の多くがデータで間違いであるが、そもそもいまの生活保護制度が、日本の貧困の事実上「オールマイティ」の引き受け手になってしまっていることに、今後の日本の社会保障の危機が存在しているのだ。
 また、@「稼働層」からは景況の悪化、つまり失業によって受給開始者が増えていることは事実。Aしかしそれ以上に基本的な生活保護の受給者増加は、70歳以上の高齢者の受給増によって特徴づけられる。
 近年の保護人員の増大は、いわれているほど若年の「稼働層」の増加によるもではなく、高齢化による影響がまず基調にあり、ここに中高年「稼働層」の疾病、失業や収入減による保護開始、あるいは離死別の影響が重なっていると判断できる。また、@が景気改善で低下しても、Aの問題は依然として今後の日本の貧困の核心でありつづけ、それを生活保護制度だけですべて対応するのは困難である。もちろん生活保護パッシングは、一部の問題を過剰に拡大して全体の問題をみない悪質な動きである。
 この高齢化に伴う貧困の加速化への対応として次のように考える
 少なくとも生活保護制度の生活扶助部分のレベルと同等の最低保証年金が存在してもおかしくない。そうなれば、全生活保護人員の約4割を占める65歳以上高齢者の生活保障は、生活保護+年金ではなく、年金によって基礎づけられることになり、生活保護制度それ自体の性格がもっと短期的な貧困に対応するものとなろう。
 ただし、賃貸借住宅層への住宅扶助と何らかの医療扶助の継続は必要になり、住宅扶助は単給化することが、高齢層、稼働年齢層、離別後の母子世帯に対してもきわめて有効である。
 つまり、社会扶助の多様化が求められるのであり、生活保護パッシングとはまったく異なる位相での問題への取り組みが求められるのである。
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2014年10月03日

生活保護の不正受給は全体の0.4% もっとも大きな部分を占めるのは医療費

 不正受給の金額は、2005年度に1万2535件(約72億円)だったものが、2010年度に2万5355件(約128億円)になっている。この数字だけ見れば、「倍増」という表現もあながち間違いではない。
 一方で、支給総額も2005年度の147万人(約2.6兆円)から2013年度には210万人(約3.7兆円)に増えている。率にしてみれば、この間の不正受給は0.3〜0.4%ほどで非常に低い水準だ。
 他に比較する対象が示されず、不正受給や無駄遣いの事例ばかりを抽出して見せられれば、何も知らない人は「生活保護のほとんどが不正受給によるもの」といったイメージをもってしまうのも無理はないだろう。
 だが、それよりも問題なのは「医療扶助」と呼ばれる医療費で、2010年度の生活保護費210万人の総額3兆3296億円のうち、47%の1兆5701億円が医療費で占められているのだ。
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2014年10月02日

生活保護費3.7兆円の半分は医療費 医療制度の歪みが生む長期入院の見直しこそ急務

 リーマンショックによる雇用の悪化、東日本大震災の影響などもあって、生活保護の受給者数はここ数年で一気に増加。生活保護受給者は210万人を突破し、今年度の総支給額は約3.7兆円になる。
 たしかに一部には、資産を隠したり、偽装離婚で母子家庭を装ったりして、生活保護を騙し取る不正受給があるのは事実だ。また、「生活保護費でギャンブルに興じている」「まだ若くて元気なのに働こうとしない」といった無駄遣いや受給者の甘えの問題もある。
 生活保護は、預貯金や持ち家などの資産、働く能力などをすべて活用しても、自力では生活できない人に対する国の支援で、その費用は全額税金で賄われる。不正受給は許されるものではないし、無駄遣いや受給者の甘えに対して納税者である国民が納得いかない感情を抱くのもわからないではない。
 しかし、不正受給や無駄遣いが生活保護費を押し上げる原因というステレオタイプの決めつけは、ちょっと違うのではないかと思う。
posted by GHQ/HOGO at 08:35| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月01日

 低所得世帯は少ないのでは?

 生活保護の捕捉率(制度利用できるはずの収入・資産の人の中で実際に利用できている人の割合〉は20%しかない。生活保護の利用要件を満たしている人で80%が利用できていない。現在の生活保護利用者が210万人とすると、840万人が利用できていないことになる。
 また、日本の相対的貧困率は16%。つまり2000万人が貧困に陥っている状態である。生活保護が必要なレベルでなくても、貧困に陥っている人は日本にこれだけたくさんいるのだ。
posted by GHQ/HOGO at 07:11| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする