2014年09月30日

生活保護が増えているのは仕方がないこと? 

 増えているといっても、生活保護を利用できる収入・資産の人のうち実際に利用できている人(捕捉率)は2割といわれている。逆に8割の人が生活保護を利用できずに生活保護基準以下の収入・資産での生活を強いられている。日本の生活保護はそういった「受給漏れ」が、一番大きな問題。また、一番の増加要因は、低年金・無年金による高齢者が増えていることである。
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2014年09月29日

生活保護基準って、何?

 最低生活費ともいいますが、生活保護基準は〈ナショナルミニマム〉といって国家が国民に対し「最低限これだけは生活を保障します」という最低生活保障基準でもある。生活保護をもらえる額(権利の基準)というよりは、国の国民に対する生活保障責任の基準と考えられる。この最低生活保障基準を引き下げることは、ある意味、国の責任放棄ともいえる。
 地方税の非課税基準、国民健康保険の保険料・一部負担金の減免基準、介護保険の保険料・利用料の減額基準、障害者自立支援法による利用料の減額基準、就学援助の給付対象基準など。
 なお、生活保護基準は「健康で文化的な最低限度の生活」を保障するものとされているが、現在の基準でも、親戚の冠婚葬祭を諦めたり、食事の回数を減らしたり、電気代を抑えるために真夏でもエアコンをつけないなど、「健康で文化的な最低限度の生活」に十分なものとはいえない。そのような状態で、生活保護基準が引き下げられれば、生きること自体が脅かされるようになる。
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2014年09月28日

生活保護基準引き下げ―生活保護を利用していない人には関係ないのでは?

 そんなことはない。生活保護を利用していない人にも大きな影響がある。生活保護を利用していない低所得者、労働者が直接的な影響を受けるが、消費や景気も落ち込む。市民生活全体が大きな影響を受けるといっていい。その人数は、生活保護利用者より遙かに多いと言っていいのだ。
 市町村で実施される低所得世帯向けの減免制度の多くは、生活保護基準やその1.何倍というように適用基準を定めている。生活保護基準が引き下げられれば、これらの減免制度の適用基準額も下がるので、今まで減免制度を利用できていた低所得世帯の中にはこれらの減免制度が使えなくなる世帯もでてくる。
 地方税の非課税基準、国民健康保険の保険料・一部負担金の減免基準、介護保険の保険料・利用料の減額基準、障害者自立支援法による利用料の減額基準、就学援助の給付対象基準などある。
 また、働いている人も影響を受けることになる。最低賃金の金額は「生活保護にかかる諸施策との整合性を図る」(最低賃金法9条1項)とされており、1ヵ月フルタイムで働いた場合に生活保護基準を上回るよう定められている。最低賃金額も生活保護基準と連動しているので、基準が引き下げられれば最低賃金も引き下げられ、給与所得が減少する。
 また、最低賃金という労働条件の基盤が引き下げられることは、最低賃金以上の賃金など、労働条件全体を悪化させることに繋がる。
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2014年09月27日

困窮者自立支援法をめぐって

 生活保護法改悪と生活困窮者自立支援法のセットでの成立の狙いは、生活保護受給を抑制することが目的で、眼目は受給に至る前の水際のもっと手前の「沖合」で生活困窮者を就労により「自立」させることにある。
 生活困窮者自立支援法の評価をめぐっては支援グループの間でも微妙な違いがあることも事実である。
 湯浅誠氏(反貧困ネットワーク事務局長)は次のように言う。全国自治体が「責務」として「生活にお困りの方どうぞ」という相談をする。人件費は国がつける。自治体は逃げることができない代わりにはしごをはずされる心配もなく、生活困窮者と向き合う。私たちが長年訴えてきたことがモデル事業としてようやく公のステージに上った。そして「恒久法の制定」という次のステップに踏み出そうとしていた。
 ところが、モデル事業を実施する奈良市長は「安易に生活保護を受給する人たちを水際でとめる」と発言した。
 日弁連は生活困窮者自立支援法案に対する意見書で「実施主体である自治体は要保護状況の人たちに対しては、生活保護制度を活用すべきであり、生活困窮者支援制度の存在を理由として生活保護制度の利用を拒否してはならないことを明記すべきである」と述べている。「要保護者」と「生活困窮者」の関係について厚労省の見解(山本太郎議員の質問趣意書への答弁書)は、生活保護に該当するものでも稼働能力を有するものは生活困窮者として就労自立させるという保護からの締め出しを想定したものになっている。
 生活困窮者自立支援法は相談窓口を国の費用で自治体が設置するが生活保護ではなく、ハローワークを紹介して終わりになりかねない。自治体によるサービス格差が濃厚な制度である。
 生活困窮者支援事業のモデルとされる釧路市の櫛部武俊氏は、生活保護当事者に魚網を補修する作業をしてもらうなどユニークな自立支援事業を実践しNHKテレビでも放映され注目された。櫛部氏は「生活保護を受給しながら自立を図る釧路の中間的就労はブラック企業とは違う」「地域を耕すことが大切だと思います。地域でみんな労働の場を失っているのだから、それを作ることが必要です。労働は『人を人にする』営みです。賃金の高さだけでは見ないで地域にそういうものを起こしていくことが大切だと思います」と語る。生活保護から脱却することを「自立」として就労を指導するものではない。「日常生活自立」「社会的自立」「就労自立」の3つの自立を互いにフラットな関係のもとして考え、当事者個人にとっての多様な「自立」を支援するものである。
 奈良市長発言と釧路市の事業には大きな違いがある。「自立」とは個人の自由と尊厳、健康と最低限度の生活を有した上での個々人の具体的な状況に応じた尺度でなければならないはずだ。短絡的で一面的な「就労=自立」の強制からの脱却を。
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2014年09月26日

扶養義務強化と就労への圧力

 生活保護法改悪と生活困窮者自立支援法の問題点は何か。
 制度改悪の狙いは2つある。「移動能力を有する者」「扶養義務者がいる者」を事実上生活保護の対象外にすることである。そのために生活保護法を改悪し申請時の申請書や添付書類を「提出しなければならない」として水際作戦を強化し「沖合い作戦」とまで言われる門前払いを合法化しようとするものである。
 政府は生活保護の捕捉率が2割にしかならない現状でさらに保護申請に対する萎縮効果を狙って今回の改悪法を提出した。生活保護法は憲法25条に担保された無差別平等を原則として稼働能力や扶養義務者の有無にかかわらず生活保護が受けられることを明記しているのだが、法改悪でどうなるのか。
 1つ目は、扶養義務を事実上保護の要件としたことである。現状の扶養義務照会から事前通知に変わるのである。これまでは申請時に家族構成や関係を尋ね、「養ってくれる人はいないのですか」と質問することがあっても収入を調べるのは本人だけであった。
 ところが、制度改悪後は家族(法律では三親等まで)に例えば「お宅の息子さんが生活保護の申請にきたのでお父さんの銀行口座で収入を調べます」と事前に収入・所得を通知できるようになり、扶養能力の有無を銀行、雇い主、年金機構にまで調査し徴収できるようになる。
 しかもこれまでは申請を受けてから本人の収入調査をしていたものが、申請時に本人が収入、資産などの証明書類を提出しなければならなくなった。これでは申請者が家族に迷惑がかかると萎縮したり、恥ずかしいからと家族から圧力がかかったりするのが目に見えている。深刻なのは障害者の自立生活ができなくなり、DV被害者の新住所が漏れる危険性が高くなることだ。
 自民党の「家族原理主義」に基づく格差・貧困対策がもっとも弱い人への生活保護給付の抑制として実行されようとしている。次は年金、医療制度など社会保障全体の改悪に向かうことは火を見るよりも明らかだ。
 2つ目の狙いは稼動年齢層の生活保護制度からの排除。この流れは生活困窮者の生活支援の在り方に関する特別部会が「稼動年齢世代を含めた生活保護受給者が増大する中で、新たな生活困窮者支援制度創設と生活保護制度の見直しを一体的に行うことにより「新しい生活支援体制」構築が必要」という。
 法案通過に先立ち就労指導強化の社会援護局長通達が出された。これは生活保護受給者への就労圧力による締めつけとなって現在も生活保護受給者への心理的、物理的圧力となり、保護の停・廃止の根拠となっている。内容は@原則6ヶ月以内の就職を目指し、具体的な求職活動の内容等について「自立活動確認書」で確認し、集中的支援を行う。A求職活動が不十分な場合は指導・指示を出し、従わなければ最終的に保護の停止・廃止をするというもの。
 しかし、「稼働能力不活用」を理由とした水際作戦には11年8月新宿七夕判決、13年11月岸和田判決などで相次いで申請窓口で排除された申請者側が勝利。いずれも稼働能力の有無をもって生活保護制度の利用から排除するのは違法とされた。岸和田のケースでは申請を拒否した岸和田市に5度目の申請が受理されるまでの生活費相当分の賠償まで認められた。
 しかし、裁判まで持ち込み、自治体の門前払いを正すのは支援団体のサポートなどのある一部の人でしかなく、大半の自治体では法改悪の流れによって水際作戦が現在も実行されている。
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2014年09月25日

生活保護「改革」の現実

 一部上場企業の経常利益が前期比平均35%と過去最高を記録。トヨタの昨年度の収益が過去最高。一方で生活保護基準が最大の引き下げになったのである。この引き下げは平均6.5%、最大10%であり、過去は03年0.9%、04年0.2%引き下げの例があるだけだ。
 しかも、今回の生活保護費引き下げは家賃に当たる住居費は現状のままで生活扶助だけが大幅に引き下げられた。生活保護世帯の96%が減額され、母子家庭や子育て世代など多人数世帯での削減幅が大きくなっている。母子2人で8000円、夫婦子供1人で1万6000円、夫婦子供2人では2万円。子供の貧困防止に逆行した対策がとられている。子ども虐待防止法を施行しても、子供の虐待が増え、悲惨な子殺しが跡を絶たないのは貧困問題に政府がまったく取り組んでいないからである。
 日本の貧困大国ぶりは奨学金の問題、餓死、経済的理由による自殺、ホームレス、日本の貧困率がアメリカについで2番目に高いことなど「ボロボロのセーフティネット」が原因になっている。7人に1人は貧困世帯とされる日本で生活保護の捕捉率がどれほどかといえば15〜18%。7〜800万人と言われる貧困者のうち、215万人の保護世帯なので2割しか生活保護制度度を利用できていない。ちなみにフランスは91%、ドイツ65%、イギリスですら48%。これだけでも貧困大国ニッポンの一端が端的に現れている。
 生活保護制度改悪反対院内集会で82歳の保護利用者の女性が、保護費引き下げの影響で「病院で何年も着古した下着を医者に見られるのが恥ずかしい。せめて2〜3年したら下着をかえたい」と話しているのを聞いてやりきれない思いがした。
 貧困率や生活保護の捕捉率の低さは数字上の世界ではない。その陰にはもっと陰惨な世界がある。貧困者支援グループにおいても若者の貧困者が目立つようになった。精神病を患い生活保護を利用しながら生きている若者がいる。その若者に難癖をつけて数万単位の金を奪っていく若者がいる。「奴は生活保護を受けていてゲーセンにいた。俺は必死で働いているのだから金を『返して』もらって当然だろう」と。金を奪うのに(ありもしない貸した金を)「返してもらう」という難癖は論外として、もう1つ、〈生活保護の金を「返して」もらうのは働かないものからの税金還付で何が悪い〉という信じがたい理屈が根付いていた。生活保護バッシングはこうした弱いものいじめの理屈として根付いてしまっているのだ。
 NPO法人自立生活サポートセンターもやいが行ったアンケート(回答287)では、今日の生活保護基準引き下げの影響で食費・電気料金を削らなければいけなくなった人が64%。人付き合いに影響が27・5%、その他の影響が41・8%、影響がないが18・5%。回答では「食費・電気代が上がり実質減額なのに引き下げは許せない」「弱いものいじめをしないで」「死ねと言われたように感じました」といった深刻な内容だった。
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2014年09月24日

貧困ビジネスに注意

 ホームレスの人たちにおにぎりや生活物資を配る人がいる。一見、良い人に見えるが、その正体は、貧困ビジネス業者であることが少なくない。「生活保護を受けへんか」と言って、ホームレスの人に生活保護の申請の手続を行なわせる。中には、貧困者支援NPOを騙っている業者も。
 生活保護の申請が認められると、家賃や食費といった名目で、保護費のほとんどを業者が吸い上げるという仕組みである。業者の言い分は、「ホームレスになって寒い外で寝るより、暖かいアパートで寝れて、最低限の食事も摂れる生活の方がエエやろ」というものだが、そのマージンとしてはあまりにも法外な値段を搾り取っている。当然、生活保護を受けた本人は、それでは生活できなくなってしまうので、どうするかというと、実は裏でコッソリ働かされているのだ。
 これは当然違法行為だが、仕事に就く際、名前を少し変えたり、生年月日を偽ったりするだけで、受給者が働いていることは、意外とばれないのである。
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2014年09月23日

不正受給の割合は保護費全体の0.4%程度

 不正受給の件数や金額が年々増え、不正受給が横行しているかのような報道がされている。しかし、不正受給の割合は件数ベースで2%程度、金額ベースにおいて0.4%程度で推移しており、大きな変化はない。
 もちろん、悪質な不正受給に対しては厳しく対応すべきだが、そういうケースはごくわずかな例外なのだ。数字を冷静にみれば、数百万人の人が生活保護受給から漏れていることの方が大きな問題なのである。
 生活保護は最後のセーフティーネット。いざというときのセーフティーネットがしっかりしている社会は、誰もが安心して暮らせる社会である。自分自身の安心のためにも、生活保護の仕組みや必要性への理解を深めよう。生活保護を否定することは、自分自身の安心感を奪うことにもなる。
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2014年09月22日

日本の生活保護利用率は低く、数百万人が保護から漏れている

 「生活保護の利用率は高いのでは」という声もある。しかし、日本では人口の1.6%しか生活保護を利用しておらず、先進諸外国よりもかなり低い利用率である。
 しかも、生活保護を利用する資格のある人のうち実際に利用している人の割合(捕捉率)は2割程度にすぎない。残りの8割、数百万人もの人が生活保護から漏れている。ちなみに、ドイツの捕捉率は64.6% 、フランスの捕捉率はなんと91.6%である。
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2014年09月21日

年金や給料をもらっていても、生活保護は受けられる

 「生活保護基準が最低賃金や年金より高いのはおかしい。基準を引き下げるべき」という意見がある。「生活保護をもらって働いていない人が、最低賃金で働いている人の以上にお金をもらっているのはおかしい」というもの。
 しかし、実はアルバイトや派遣社員として給与をもらっていても、あるいは年金を受け取っていても、それが基準額を下回っているのであれば、生活保護を受ける資格になり、差額が支給される。
 たとえば、しっかりと働いても1ヵ月の収入が5万円にしかならず、その地域の最低生活費がその人のケースで9万円と定められていた場合には、差額の4万円を生活保護として受け取ることができる。
 ただし、その場合でも、
 @  援助してくれる身内、親類がいない
 A  まったく資産を持っていない
 B (病気、ケガなどでやむなく)働けない(例外もある)
 という条件を満たしている必要がある。
 したがって、年金や給料をもらっている人が、生活保護をもらっている人より少ない金額で生活しなければならないというのは、生活保護の仕組みを知らないことが原因で起こっている問題なのであって、生活保護基準が高いことが原因で起こっているわけではない。
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2014年09月20日

過去最悪を更新した子どもの貧困率

 2012年における、子供(17歳以下)の貧困率は16.3%(厚生労働省「平成25年 国民生活基礎調査」)だった。2003年の13.7%から徐々に上昇し、過去最悪の値となったのである。子供のうち6人に1人が貧困という数値であり、学校のクラスでは平均的に5人程度いることになる。
 貧困率は相対的な指標。可処分所得の大きさがちょうど真ん中の順位の世帯を中央値とし、その中央値の半分より所得が少ない世帯の割合を貧困率という。子供は世帯に複数いたりするので、世帯とはやや値が異なる。中央値の半分の額を貧困線といい、2012年は122万円だった。貧困線は1997年の149万円から低下し続けているため、子供の貧困率の上昇(2.6%ポイント)は数字上よりも深刻である。
 背景として、母子世帯の経済状況が良くないことが多く指摘されている。確かに総務省(「平成23年度全国母子世帯等調査結果報告」)によると、2011年の母子世帯は123.8万世帯で、2006年から8.7万世帯増加している。およそ4割の母子世帯はアルバイト等での収入に頼っていて、また、2割の母親は就業していない。そのため、母子世帯が増加すると子供の貧困率は上昇する。
 しかし母子世帯だけでは、子供のうち6人に1人という貧困は説明できない。両親ともにいる世帯でも貧困率が徐々に上昇していることで、子供の貧困率が上昇してきている。子供の貧困率16.3%はおよそ200万世帯程度とみられ、そのうち140万世帯程度は母子世帯以外と計算される。子育て世代全体における貧困化が進んでいるのだ。
 子供がいる世帯について、母子世帯など大人が1人の場合の貧困率は54.6%とやはり大きな数値だ。ただ、1997年の63.1%からは低下している。逆に、大人の数が2人以上の世帯の貧困率は1人親の場合より低い12.4%だが、こちらは高まっている。
 児童(18歳未満の未婚の者)のいる世帯のうち、65.9%が生活が苦しいと答えている。これは高齢者世帯の54.3%を上回る数値。子育て世代全体が問題のため、母子世帯等のための児童扶養手当制度等のみでは、子供の貧困問題は解決できない。
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2014年09月19日

深刻な勤労世代の生活保護

 生活保護の受給者は従来、高齢者や障害者、母子家庭に多かったのだが、近年の傾向として目立つのは、20代〜50代の勤労世代に増えていることである。働き盛りとされる41〜49歳の人の場合、2008年の11万6457人に比べて、3年後の2011年には19万809人と大幅に増えており、厳しさがうかがわれる(年齢別データは2011年が最新)。
 このような生活保護の増加に対して、国はどのような施策を行っているのか。
 昨年12月、生活保護法の改正が行われた。生活保護を抜けた人が勤労者としてのスタートを切りやすくするため、生活保護から抜けるときには「就労自立給付金」が支給されることになった。
 また、生活保護の一歩手前にいる人々を支援する生活困窮者自立支援法も成立した。求職活動を行う失業者への家賃補助や、自治体による相談窓口の開設と就労支援などが柱となっており、2014年4月に施行されている。
 しかし、勤労世代の生活保護対策について言えば、やはり景気を回復させる政策が根幹となるだろう。アベノミクスの経済効果により大企業の業績が上がり、それが中小企業まで波及していくには、あと1〜2年かかるかもしれないという観測もあるが、果たしてそうなるかは疑問である。
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2014年09月18日

高齢化で増える生活保護

 生活保護受給者の増加は、現在社会の問題を反映している。最も大きな理由として挙げられるのが、高齢化の進行。2013年12月時点で生活保護を受けている高齢者の世帯数は72万2149。1年前に比べて、4万世帯以上増加している。
 景気が上向いても、年金が増額されない限りは高齢者の収入が増えることはない。増額どころか減額されている現状では、生活保護を受ける高齢者が増えていくのは、無理もない。一方、母子家庭は11万5631世帯から11万2456世帯へ3337世帯減っている。
 ただし、アベノミクスの影響によるものかどうかは、もう少し様子を見て、多角的に検討する必要があるだろう。
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2014年09月17日

生活保護 その課題と対策

 生活保護受給者の増大要因は、生活保護制度そのものに問題があるというよりは(もちろん入りにくく抜けにくいなど制度自体の問題もあるが)、生活保護を取り巻く周辺制度のもろさが問題である。したがって、生活保護受給者を減らすためには周辺制度の充実が不可欠だ。その具体策として、@最低保障年金の創設A失業給付の強化と就労支援の強化B就学援助、奨学金の充実を提案する。新鮮味はないが、これらが最適ではないかと考えている。
 @ 最低保障年金は、文字通り最低生活を保障する年金である。月額66,000円の年金ではとても生活できない。そこで、住宅費なども含めた必要最低限の生活ができる金額まで受給額を引き上げることで、高齢者の生活保障をすることが重要だ。そもそも生活保護の目的は「自立の助長」であるが、現在の制度は高齢者も若者も労働者もすべてを抱え込んでしまっている。「自立の助長」を目的としている制度の中に、稼働能力のない高齢者を含めてしまうのは根本的に矛盾している。こうした矛盾をなくすためにも、最低保障年金の創設は重要である。一方で、経済的に余裕のある高齢者に関しては年金支給額を減額する措置も考えるべきだ。社会保障を考える上では財源についても検討しなければならず、日本の財政状況を勘案すれば余裕のある高齢者にまで貧しい高齢者と同額を支給する余裕はない。そこで、財源を保険料ではなく税金とすることで負担と給付の関係を不明確にし、貧しい人を社会全体で支え合う再分配的要素を強くした制度設計を確立すべきだと考える。また、そもそも保険料を払わない、もしくは払えない人が増えているのだから、年金制度を持続可能にする上でも税による調達の方が効率的ではないか。
 A 失業給付の強化と就労支援の強化も文字通りである。1年以上の長期失業者が増大しているにもかかわらず、最長でも330日までしか失業給付が受け取れない状況は、現状に即した給付要件とは言えない。加えて、雇用保険に加入していない人は失業給付を受け取ることすらできない。ここでも財源を税金とすることで失業した場合には誰でも受け取れる制度を確立するというのも、議論の余地があるのではないだろうか。変化の激しい現代だからこそ、いつ、誰が失業するかはわからないので、社会全体で支え合う制度設計が求められている。
 B は就学援助、奨学金の充実である。教育に関しては、もはや財源云々の問題ではない。教育は生活保護を抜け出すための手段にとどまらず、国の根幹を作り上げるものだからだ。子供の自己責任とは言えない経済的な理由から、教育の機会均等を奪うようなことは決してあってはならない。貧困の連鎖を断ち切るという目的に加えて、教育は未来の人材への投資と考えて、今すぐにでも就学援助、奨学金は充実させるべきだ。
 一方で私は教育に関してはすべて無償化がベストだと考えている。未来の人材への投資という点から言えば、年金と違って教育は経済力にかかわらず全員に恩恵をもたらす必要があるからだ。しかし、実現可能性を考えると現状ではかなり難しそうなので、少なくとも経済的理由で進学ができないということがないよう、就学援助、奨学金の充実を提案する。民主党政権下での、子供は社会で育てるという理念の下、所得制限なしで現金を渡した子ども手当は、一定の意義がある。これに修正を加えながらの発展を望んでいたのだが、旧来の所得制限ありの児童手当に戻るようなので残念だ。この点が今後の課題だと考える。
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2014年09月16日

生活保護受給者増大の背景と問題点

 生活保護受給者増大の背景には、生活保護制度そのものの問題点だけではなく、生活保護を取り巻く周辺の制度との関係の中で、いくつかの要因が存在する。生活保護受給者増大の背景を考える上での足掛かりとして、まずは受給者の構成について確認する。国立社会保障・人口問題研究所のデータによると、2010年度の受給者の構成比は、「高齢者世帯」が42.9%、「母子世帯」が7.7%、「傷病者世帯」が21.9%、「障害者世帯」が11.2%、「その他の世帯」が16.2%となっている。このデータから受給者の半数近くが高齢者世帯だということがわかる。
 ではなぜ、高齢者世帯の受給者が多いのか。それは不十分な年金制度が関係していると言える。日本年金機構HPによると、老齢基礎年金を満期の40年間納めた場合の受け取れる金額は、平成24年度で年額786,500円、月額では約66,000円である。これには住宅費や医療費、介護費などは加味されていないので、最低生活保障が困難になっている。そもそも年金制度自体の趣旨が老後の生活すべてを賄うようには設計されておらず、あくまで食費を中心とした老後の生活の「基礎部分」を賄うものと考えられている。したがって、年金とは、かつての所得の一部を支給することを目的としているので、最低限の生活を保障するものではない。このように年金制度が最低限の生活を保障するものではないために、今まで働いてきた分の貯蓄が十分でない高齢者が退職した後に最低限の生活ができずに生活保護へ流れるという構図ができている。
 年金との関連で言うと、近年の国民年金の納付率の低下も重要だ。要因としては年金制度に対する不信や、そもそも保険料が支払えないワーキングプアの増大が考えられる。国民年金の納付率が低下するということは、年金の受給できる額が減額、または無年金という状況も考えられる。こうした状況の人々が増えれば、生活保護受給者が増大するのは必然と言える。以上が1つ目の受給者増大要因である。
 次に検討するのが、雇用と生活保護受給者増大の関連である。不安定な非正規労働者の拡大も、生活保護受給者を増大させる要因となっている。かつての日本においては、日本型雇用と呼ばれる終身雇用が第一のセーフティネットの役割を果たしていたが、近年の非正規労働者の増大によって、終身雇用というネットはもろくなっている。こうしてもろくなった雇用からこぼれた人を受け止める失業給付も受けられる人が減っているのが現状だ。
 具体的にみていくと、雇用と関連する生活保護受給者増大の背景としては、経済の低迷に伴う失業者の増加がある。国立社会保障・人口問題研究所によると、2008年以降「その他の世帯」が増大している。「その他の世帯」とは、働きながら生活保護を受けている母子世帯を除いた世帯がそれに当たる。すなわち働く能力のある失業者が生活保護受給者になったことを示す。「その他の世帯」は08年に10.6%であったが、09年には13.5%、10年には16.2%と増大している。リーマンショック以降の経済低迷で、多くの非正規労働者が派遣切りに遭った結果である。本来ならば失業した場合は雇用保険がセーフティネットの役割を果たし、失業給付が受けられるはずだが、非正規労働者の中には雇用保険に加入していないために失業給付が受けられず、直接生活保護を受けることになる。
 最近では長期失業者が増大していることも生活保護受給者を増大させる要因となっている。本田良一氏によれば、1990年時点では失業者のうち1年以上の長期失業者は19.1%であったが、2007年には32.0%に達するという。このように一年以上の長期失業者が増大しているにもかかわらず、失業給付の期間は原則として最長で330日なので、失業給付からこぼれて生活保護を受けるという形になっている。以上のように、非正規労働者が増大することによって雇用というセーフティネットからこぼれる人が増えたこと、雇用のセーフティネットからこぼれた人を支える失業給付が貧弱であるというダブルパンチによって、生活保護を増大させていることが言える。
 次に検討するのが貧困や教育、学歴の関連である。貧困や教育、学歴は密接に関連している。週刊ダイヤモンドに掲載されている大阪府堺市健康福祉局理事の調査によると、生活保護家庭の4分の1は世襲である。具体的に見てみると、全体のうち、過去に育った家庭も受給世帯の割合は25.1%で、母子家庭に至っては40.6%である。また、全体のうち世帯主が中学卒の割合は58.2%である。
 別のデータもある。これも同じ週刊ダイヤモンドに掲載されたもので、父の学歴によって子の収入も変わることを示している。具体的に見ると、父が大卒の場合の子の収入は、年収650万円以上が5割弱を占め、年収300万円未満は2割弱にとどまる。一方で父が中卒の場合の子の収入は、年収650万円以上は3割弱に過ぎず、年収300万円未満は2割強である。また、就学援助率と学力の関係を表すデータもあり、就学援助率が高い地域では学力調査の平均点が低いという結果が出ている。これらがいわゆる貧困の連鎖だ。
 では、貧困の連鎖を断ち切るための有効な手段とは何か。それは前述した父の学歴と子の収入のデータから見れば、学歴であると言える。
 ところが、日本の場合は教育費が非常に高いため、経済力の差によって教育機会の不平等が生じてしまっている。OECDが公表している『図表でみる教育 OECDインディケータ(2011年度版)』によると、日本の教育支出を占める私費負担の割合は、学校教育段階全てにおいてOECD平均を上回っている。ここでは高等教育(大学)について具体的に見てみる。日本では、私費負担全体で66.7%、そのうち家計負担は50.7%である。データの中で最も負担が低かった国のフランスを見てみると、私費負担全体で18.3%、そのうち家計負担は9.6%である。授業料で比較すると更にわかりやすい。『週刊エコノミスト 2012年8月13日号 大学生の授業料・奨学金に関する国際比較』によると、フランスの国立大学の授業料は年間1.8万円。一方の日本の国立大学は年間53.6万円、これに加えて入学金28万円を支払う。このように、日本の教育費、特に高等教育費が非常に高いために大学進学がかなわず、家庭の経済力の差によって教育機会が不平等となることで子どもの将来格差も生み出す貧困の連鎖が確立されてしまっている。こうした状況は、生活保護受給者の増大要因というよりは、世代を超えて生活保護受給者が再生産され、貧困から抜け出すことが困難であるという点で問題を認識すべきである。
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2014年09月15日

生活保護とは?

 生活保護とは、簡潔に言うと「暮らしに困った場合の最後の頼みの綱」である。この根拠となっているのが日本国憲法第25条の定める「生存権」である。条文を引用すると、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」とある。この条文によってすべての国民の最低限の生活が権利として認められている。これを具体化した法律が生活保護法で、4つの原理が定められている。
 @ 国家責任
 A 無差別平等
 B 最低生活の保障
 C 補足性
 詳しくは生活保護法の総則を見ていただきたいが、簡単に述べると@は貧困者の救済は国の責任と認めたもの。Aは思想や人種などあらゆる違いによっても差別的な扱いをしないこと。Bは単に生存するためだけの生活保障ではなく、健康で文化的な最低限度の生活水準のことである。Cだけは@〜Bとはニュアンスが異なり、この法律の実施にあたって国民が守るべき決まりを示している。具体的には、生活保護を受けることができるのは自分の資産や能力を活用する努力をし、親族等の援助や生活保護制度以外の援助を検討した上でなお生活できない場合に限って生活保護が支給されるということである。
 日本の社会保障制度は基本的に4つから成り立つ。
 @ 社会保険
 A 社会福祉
 B 保健医療・公衆衛生
 C 公的扶助
 生活保護はCにおける中心制度である。社会保障制度は歴史的にみると、貧困になることを未然に防ぐ@社会保険と、貧困になった人を救済する、C公的扶助の2つをもとに成立した。
 こうした関係から、社会保険と公的扶助の決定的な違いは、事前救済か、事後救済かの違いである。社会保険が貧困に陥る前の事前救済なのに対し、公的扶助は貧困に陥った後の事後救済である。これが前述した「暮らしに困った場合の最後の頼みの綱」と言われる所以である。もう1つの違いとして、給付要件がある。社会保険は保険料を拠出しなければ給付は受けられない。逆に言えば保険料さえ拠出していれば本人の所得や財産水準にかかわらず給付を受けることができる。一方の公的扶助は本人の拠出を必要とせず、全額を税金という公費で賄われるが、給付を受ける際には所得調査や資産調査などのいわゆるミーンズテストを必要とする。
 以上が生活保護制度の大まかな概要である。
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2014年09月14日

生活保護の現状と今後

 金融広報中央委員会が発表している「家計の金融行動に関する世論調査」(2013年)によると、「あなたのご家庭では、現在、金融資産を保有していますか」という質問に対して「金融資産を保有していない」と答えた世帯が31.0%もある。これは1963年に調査が始まって以来、最も高い数値。
 「金融資産を保有している」と答えた69.0%の世帯の金融資産の平均保有額は1645万円。年々、ゆっくりと増えていく傾向にある。一方、金融資産残高についての問いに「減った」と答えた人の理由の1位は、「定例的な収入が減ったので金融資産を取り崩したから」が40.9%で、生活の厳しさを反映している。
 データからは、お金のある人は資産を殖やし、お金のない人は資産を減らし、格差が開きつつある状況がうかがわれる。
 生活保護受給者の増加は、現在社会の問題を反映している。最も大きな理由として挙げられるのが、高齢化の進行である。2013年12月時点で生活保護を受けている高齢者の世帯数は72万2149。1年前に比べて、4万世帯以上増加している。
 景気が上向いても、年金が増額されない限りは高齢者の収入が増えることはない。増額どころか減額されている現状では、生活保護を受ける高齢者が増えていくのは、無理もない。一方、母子家庭は11万5631世帯から11万2456世帯へ3337世帯減っている。ただし、アベノミクスの影響によるものかどうかは、もう少しようすを見て、多角的に検討する必要があるだろう。
 生活保護の受給者は従来、高齢者や障害者、母子家庭に多かったのだが、近年の傾向として目立つのは、20代〜50代の勤労世代に増えていることである。働き盛りとされる41〜49歳の人の場合、2008年の11万6457人に比べて、3年後の2011年には19万809人と大幅に増えており、厳しさがうかがわれます(年齢別データは2011年が最新)。
 このような生活保護の増加に対して、国はどのような施策を行っているのか。
 昨年12月、生活保護法の改正が行われた。生活保護を抜けた人が勤労者としてのスタートを切りやすくするため、生活保護から抜けるときには「就労自立給付金」が支給されることになった。
 また、生活保護の一歩手前にいる人々を支援する生活困窮者自立支援法も成立した。求職活動を行う失業者への家賃補助や、自治体による相談窓口の開設と就労支援などが柱となっており、2014年4月の施行された。
 しかし、勤労世代の生活保護対策について言えば、やはり景気を回復させる政策が根幹となる。アベノミクスの経済効果により大企業の業績が上がり、それが中小企業まで波及していくには、あるとしてあと1〜2年かかるかもしれない
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2014年09月13日

生活保護の代理申請では申請日の確保が重要

 生活保護を申請する場合、申請者本人から申請の要件である収入資産などのほか、本人のこれまでの経歴を事情聴取する。どうして生活保護を申請するに至ったのかをプレゼンすることになる。
 こちらで生活保護の依頼をされた場合、他の行政手続と比較して、申請者本人と深く突っ込んで話をする時間的ゆとりがあまりないために、福祉事務所に本人と一緒に行き、事情を説明する。しかし、場合によっては、身体的精神的な事情により、本人が福祉事務所まで来られないときがある。
 このようなときは、生活保護の開始を申請する意思を書面にしてもらい、その委任状を持って、福祉事務所に行き、代わりに申請する。申請日=保護開始日になるので、結果的に本人への事情聴取や資産調査等が遅れたとしても、資金が供給されるのは申請日にさかのぼるため、本人の体調等が復活して本人が福祉事務所に行けるまで待つよりも有効。
 申請者の保護を始めることを福祉事務所に対してお願いするのではなく、権利として法制度を適用することを求めるわけだから、代理申請は使える。代理申請は権利獲得のための支援行為である。ちなみに、「本人から話を伺わないといけない」と言われたら、職員が本人の家に来て話を聴くことを求めるとともに、申請日は本日であることを必ず確認しておくことである。
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2014年09月12日

生活保護 相続 相続放棄 自立更正のための用途

 相続や遺産分割で、相続人の1人(本人)が生活保護を利用しているので、遺産を受け取ると生活保護が廃止になるので、相続させたくない(したくない)という話をきくことがある。このような場合、「ぜひ、相続して下さい」という返事をしている。
 被相続人の資産調査をして、負債額よりも資産が上回っている場合には、相続する(相続したいと考える)ことが通例と思われるが、なぜ相続させたくない(したくない)と考えるのか。ここを掘り下げる必要がある。家族に迷惑をかけたので相続したくない、被相続人から虐待されたからなどの背景があることも少なくない。
 相続すると生活保護が廃止になるからとの回答もある。厚生労働省の通達によれば、一時的に収入があった場合、その金額が6ヵ月を超えて生活保護が必要でない金額であったときは利用中の生活保護は廃止にする取り扱いになっている。金額が生活保護を必要としない程度であり、6ヵ月分以下のときはいったん生活保護を停止する取り扱いなのだ。
 カネがないから公的扶助の適用を求めたのだから、カネを手に入れるチャンスがあれば、それを生かすことが生活保護を利用するための資産の活用条件に該当する。自ら躊躇する理由を自ら検証することが家族観の見直しになり、広い意味での自立に役立つと考える。
 実際に相続するものが現金預金、株式、有価証券等ではなく、不動産であるときは他の相続人と共有して将来の売却・現金化に備えるとか、共有しない代わりにそれに見合った代金を他の相続人から頂くとか、この辺りは生活保護ではなく遺産分割方法が論点になる。
 生活保護を利用している相続人に相続させたくないと考えている場合には、これも相続の論点としての寄与分、特別受益、相続人の欠格・廃除を検討することができる。相続が家族や親族間での清算する機会になる。
 被相続人が死亡した日が相続開始日(資産が生じた日)になるので、実際に遺産を手にする日まで受給した生活保護費を福祉事務所に返還することになる。医療扶助を利用しているとき、医療費10割負担はかなり高額なので、受け取った遺産全額の返還を求められることも珍しくない。
 この場合には、生活保護を利用している世帯が自立更正するためのやむをえない用途であり、地域住民との均衡を考慮し、社会通念上容認される使途であることを生活保護の利用者が主張して返還額を差し引いてもらう要求を福祉事務所にすることをお勧めする。
 自立更正とは、例えば製造年月日が古い家電製品がある場合、最新式の製品を買ったほうが省エネ=電気料金の節約になるので生活扶助費の経費削減→自立に貢献するなどの考え方である。介護の視点からも住宅内部のリフォームが必要なこともあるかもしれない。
 自分が相続しても国にカネを返還するのだから、相続したくないとの考えの人もいる。この場合には、公正な取り扱いとしてはどのように考えればいいのか。市・区・都道府県の福祉事務所等の運用に誤りがあったり、違法性があれば、それを正すことを求めるのに、なぜ自分はルール通りにしないのか、それを考えてみて欲しい。何がフェアなやり方なのだろうか。
 上記の生活保護と相続関連の問題については、まずは、なぜそのように考えるのか、そこから始めるのがいいかもしれない。被相続人は自分に何を求めようとしていたのか、これから自分はどのような生き方ができるのか、今回の相続事件をどのように活用できるのか。
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2014年09月11日

生活保護受給証明書の発行請求

 生活保護受給証明書とは、その人が現在生活保護を受給している事実を福祉事務所が証明する公的な書類。就学援助や法テラスでの費用立替(免除)を利用する際に必要な書類である。アパート等を借りる際に、不動産会社から求められることもある。
 発行手数料は無料で、福祉事務所に発行を求めれば、その場で作成してもらえることが通常。家族で生活保護制度を利用しているときは、世帯主名義ではなく、証明が必要な家族構成員単独での受給証明書を発行してもらえる。
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2014年09月10日

支援団体をどう選ぶか?

 ホームレス生活をしていた人に対しては、生活保護の適用を求めた際に、アパート等の個室での生活を求めても、定住するかどうかを見極めるためなのか、個室への資金供与を断り、集団生活や支援団体が管理(借り上げ)しているアパート(個室)への入居を半強制的に誘導することがしばしばある。生活保護費は福祉事務所から支援団体に対して現金書留等で送り、支援団体の人が生活保護利用者に対して後日、受け取った保護費から諸経費を除いた分を個別に渡すことが行われている。
 個々の利用者にとって、このやり方のメリットとしては、資金管理ほか生活面でのサポートをしてくれることだが、大したサポートではなかったり、差し引かれた残りの金額が少なすぎるという不満もたまりがちだ。
 主に資金面についてのこの枠組みは、導入しなくても形式的には問題ない。自立支援の枠組みとして不用もある。あくまでも契約条件として検証してみることだ。最初の制度設計とは異なり、個別に支援者を見つけることも選択肢。どのようなサービスが自分には必要なのか、金銭管理等のサービスはまったく必要ないのか、生活保護制度を利用する人は、覚悟と責任を持って検討すべきだ。
 支援団体としては、成年後見関連のことを事業としている団体も狙い目。個別の法律関連や社会福祉関連の事業者もある。
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2014年09月09日

『自立計画書』などはどう書くのか?

 生活保護の開始の申請をした際に福祉事務所職員から「自立計画書」、「自立更生計画書」などと題したA4サイズ1枚の書類を渡され、数日後の自宅訪問調査のときに提出してくださいと要求されることがある。用紙の中身は「下記の計画により自立します」などの表現で、ほとんど白紙になっており、申請者が自分で白紙を埋める様式になっている。
 そのような書類を渡されると、形式だけでも「〜までに就職できるように頑張ります」などと書かないといけないのかと思うかもしれないが、保護の開始要件(審査基準)には関係ない。提出しないから生活保護の開始申請を却下できるわけではない。
 しかし、手持ち資金がほとんどないから公的扶助を利用する制度なので、どのような内容になるにせよ、申請者の生活内容を現状とは変化させる必要があることは否定できない。というわけで、これもせっかくの機会なので、それぞれの自立について地道に検討するのがいいのではないか。
 提出までに時間に追われている状況だったら、「まずはじっくり落ち着いて、それから検討する」の一文で提出しても問題はない。要はどれだけ真剣に自分(とその家族)を振り返り、リアルに考え抜くかの問題なのだ。せっかくの機会だから有効に活用することをお勧めする。
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2014年09月08日

生活保護の申請をしよう!

 生活保護を扱う福祉事務所で働く職員の人たちは、私たちの生活を支えるために毎日尽力している。大変な仕事だ。本当に「ありがとう」とガッチリ抱擁したくなる人もいる。
 しかし、そんな職員の中に、あなたの「申請」を受けたがらない人もいる。それは、申請を受けると職員はあなたの調査をし、期限内(2週間以内)に文書を 作って通知しなければならない法的な義務が生じるからである(生活保護法第24条)。これはつまり、ただでさえ忙しいと感じている職員にとって、さらに仕事が増えることになる。
 このようなプロ意識のない職員に当たってしまうと、不運の一言に尽きる。いざ申請に行っても「相談」と称して結局言いくるめられてしまう。さらにひどいときには、余計な皮肉を言われたりして、2度と福祉事務所には近づきたくなくなることもある。
 以前、路上生活をしているAさんという男性がいた。彼は身体の調子を酷く崩して食事も取れない状態にあった。「福祉事務所に一緒に行って病院へ行こう」と誘ったが、「ヒドイ皮肉を何度も言われたから2度と福祉には行きたくない」と、かたくなに拒否。数日後、救急車で運ばれたときには重症の結核にかかっており、すでに手遅れで、その1週間後に亡くなってしまった。このような犠牲者は決して1人ではない。
 皆さんも、運が悪いと、似たような経験をするかもしれない。しかし、皆さんが泣き寝入りしていたら、現状は何も変わらない。現状を少しでも改善させていくためにも、そのような被害にあったときは、遠慮なく、たとえば「東京都福祉保健局生活福祉部保護課」に訴えることだ。口頭でも可能だが、しっかりと文書で抗議したほうがより効果的である。
 そして、福祉事務所の職員に何と言われようと、あなたが生活保護を利用したい意志があるなら、自信をもって申請しよう。それは法律(生活保護法)で認められている権利なのだから。
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2014年09月07日

生活保護 根拠なき引き下げ 暮らしの最低ライン後退

 政府は、生活保護費のうち生活費に当たる生活扶助を3年間で段階的に引き下げることを決めた。96%の世帯が引き下げられる。なかでも子供の数の多い世帯が一番の打撃を受けることになる。引き下げには何らの根拠もない。
 政府は、厚生労働相の諮問機関が出した「検証結果」を踏まえて見直したとしている。この検証方法は、最も所得の低い1割の世帯の消費水準と比べるやり方である。
 しかし、日本では生活保護水準以下の所得の世帯のうち生活保護を利用しているのは15%程度にすぎない。保護を利用できる水準なのに利用していない漏給率がヨーロッパ諸国に比べ格段に高くなっている。それを放置したまま低所得層との比較で生活保護基準を決めれば、基準が下がるのも当然である。
 生活保護が保障すべき「最低生活費」を計る方法は、ほかにもいくつもある。厚労省の社会保障審議会の部会には部会の委員によって別な検証結果が報告された。それらではいずれも、現在の生活保護水準は低すぎ、引き上げが必要だという結果なのだ。
 さらに、政府が用いた方法でも、高齢者世帯などは引き上げが必要だという結果がでていた。60歳以上の単身世帯では4・5%の引き上げが必要である。ところが政府は、「物価が下落している」という口実を持ち出してそれらの世帯まで引き下げようとしているのだ。
 しかし、物価指数を下げているのはビデオやデスクトップパソコン、テレビなど、生活保護世帯、ことに全体の約半分を占める高齢者世帯には縁遠いものが中心である。それをもって最低生活費を下げれば、暮らしがたちゆかなくなる。
 厚労省の部会の委員からも、引き下げには慎重であるべきだという意見がでていた。
 生活保護基準の引き下げは、国民生活全体の最低生活ラインを下げ、暮らしを支える“岩盤”を破壊する。07年に世論の力で引き下げを許さなかったように、引き下げをストップさせる世論を急速に広げることが求められる。
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2014年09月06日

生活保護改革 自立促す就労支援に本腰を

 生活保護の受給者は、211万人と過去最多を更新し、給付額は3兆7000億円にのぼる。政府は、生活困窮者の自立支援に本腰を入れるべきだ。
 生活保護受給者の中には、働けるにもかかわらず、職のない現役世代が約30万人いる。受給者に占める割合は、過去10年で2倍以上に増えた。
 背景には、景気低迷の長期化がうかがえる。雇用保険に未加入の非正規雇用者が増えたことの影響が大きいと言えよう。
 厚労省案では、自治体や企業などと連携して、軽作業の労働体験の場を提供する。生活リズムを取り戻させて、安定的な就労につなげる狙いがある。
 生活保護受給中に就労で得た収入の一部を積み立て、保護から脱した時にまとめて受け取る制度も提案した。現在は、収入があると保護費が削られるからだ。
 こうした勤労意欲を促進する仕組みの導入は欠かせない。
 住居の確保も重要な支援である。家賃は、自治体が直接払う現物給付とする方向だ。家賃滞納の恐れがなくなり、大家が安心して貸すことが期待できよう。
 受給者の自立を促す一方で、低所得者が生活保護受給に至らないよう支援することが大切だ。
 生活保護受給者の25%は、その親も受給していたとの報告がある。親から子への「貧困の連鎖」を断ち切らねばならない。
 中卒、高校中退の人も多く、一般家庭との教育格差は否めない。教育への公的支出が少ないことが1つの要因とも指摘される。
 厚労省案によると、民間との連携で、家庭や地域の事情に応じて補習塾を開くなど、子供たちの学習を支援する。
 扶養義務のある親族が扶養を断った際には、その理由の説明を求めることにした。
 無論、生活保護費の不正受給対策も徹底する必要がある。
 ただ、受給者のうち、最も増えているのは高齢者だ。急速な高齢化と、低年金者の増加による。基礎年金だけの受給者は、平均額が月4万9000円に過ぎない。
 生活保護制度の改革は雇用、教育、年金などの分野も合わせて包括的に進めなければならない。
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2014年09月04日

金銭的な貧困指標

  近年、日本においても浸透しつつある貧困の測定方法が、個人や世帯単位の所得や消費データを用いて貧困(低所得)率を推計する方法である。このような貧困率の推計が普及した最大の理由は、所得や消費データという既存の公的データが存在し、新たな社会調査を実施しなくても、簡易に貧困率等が推計できることにある。また、所得や消費データは、時系列データが収集されていること、国際的にも比較可能であることなど、これを使うメリットは大きい。
 所得や消費といった金銭的データだけでは、人々の「生活の質」を測ることができない。所得・消費データを用いることのさまざまな制約が存在し、考慮しなければならない課題がある。その最たるものが、貧困基準(貧困線)をどこに設定するかという問題である。
  貧困基準(貧困線)の問題
 日本においては、「貧困」を生活保護基準の最低生活費未満の生活と考えることが一般的で、世帯所得が生活保護基準の最低生活費未満の世帯に属する人の割合を「貧困率」として算出する研究も多く存在する。そのため、生活保護制度の最低生活費の算定の背景にある理論を理解しておくことが重要となる。
 生活保護の歴史では、最低生活費の算定方式は、マーケットバスケット方式※1 → エンゲル方式 → 格差縮小方式※2 → 水準均衡方式 と変遷している。エンゲル方式までは絶対的貧困の考え方に基づき、格差縮小方式からは相対的貧困の考え方に基づくものと理解されている。
 「マーケットバスケット方式」自体は、生活に必要な品々(必需品)を積み上げている方式 を意味し、必ずしも絶対的貧困概念に基づくものでなければいけない理由はない。「マーケットバスケット方式」が絶対的となるには、マーケットバスケットの中身を固定し、時間の経過や異なる社会においても変化させない場合である。ときどきにおいてバスケットの中身を改訂し、またその中身の選択に相対的貧困の概念を取り入れていくのであれば、「マーケットバスケット方式」であっても相対的貧困概念に基づく基準となる。「マーケットバスケット方式」の問題点は、必需品の選択が研究者や行政官の恣意的になってしまう点だ。
 ※1.マーケットバスケット方式:生活を営む為に必要な品々(必需品)やサービスなどを選択し、それぞれ標準量を定め、それに価格を掛けて合算することによって、 最低生活費を算出する手法。
 ※2.格差縮小方式 : 一般世帯と生活保護世帯との間の生活水準の格差を縮小するとい う観点から改定率を定める方式。
 そこで編み出されたのが、イギリスで開発された Minimum Income Standard (MIS) 法である。MIS法とは、一般市民に対するグループ・インタビューと市民間でのディスカッションを繰り返し行い、「最低生活」の定義、その生活に含まれるべき具体的な内容、それぞれの価格等について決定していく手法。特徴として、最低生活の中身について、マーケットバスケット方式では専門家が決めるが、MIS法では、参加者である一般市民が決める。一般市民同士で複数回話し合ってもらうことで理解が深まり、一般市民の「常識」に近づく効果がある。財・サービスをどこでどのように入手するかも、一般市民が決定する。一般市民が「必需品」と考えるもののみが含まれるため、そこから算出される最低生活費に一定の妥当性を意味づけることができる。イギリスでは、MIS法を定期的に繰り返し行っており、その時点時点においてMIS法による最低生活費の改定がなされている。日本でのMIS法の最低生活費の算定は、厚生科学研究費補助金事業にてなされており、活用例を「貧困・格差の実態と貧困対策の効果に関する研究」(平成22,23,24年度報告書)に見ることができる。
 一方で、相対的所得方式とよばれる、一般市民の所得・消費の一定割合を貧困基準とする方法が存在する。この方式は、最低生活の中身を特定し、必需品を積み上げる作業が発生せず、所得・消費データという既存に整備されている統計データから貧困基準を算出することができる。国際比較も容易で、データの信頼性も高いのです。OECDが用いている基準は、一般世帯の中央値の50%を基準とする方法であり、EUは中央値の60%を用いている。日本の生活保護制度の最低生活費も、「格差縮小方式」そして、現行の「水準均衡方式」では、一般世帯の消費支出の一定割合になるように設定されていて、この手法の1つと考えることができる。相対所得方式の問題点は、一般世帯の生活水準の動向に非常に敏感なことで、生活水準の上昇や下降に貧困基準も連動してくることだ。
 金銭的な貧困基準を、相対的貧困とするのか、絶対的貧困とするのか、選定するにあたりコンセンサスがあるとはいえない。それぞれ利点と欠点がある。国際的な動向を見ると、多くの国 (EU、イギリス、フランス、アイルランドなど) では、相対所得方式による基準を公的基準として採択している。また、相対的貧困概念であることの欠点を補うために、工夫している国もある。
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2014年09月03日

日本の貧困はどうなっているか?

 日本では、人々の生活の「質」を表すさまざまな指標が公的統計として整備されているが(例えば、平均所得や、健康に関するさまざまなデータ、生活意識、居住環境など)、生活の「質」の格差、また、許容範囲の最低限の生活水準さえも満たされない「貧困」についての指標は、ごくわずかな例外を除き、ほとんど整備されていない状況である。その背景には、日本の公式な「貧困」の定義が定められておらず、それを計測する指標についての社会的合意も形成されていない状況がある。
 その中で、一般的に日本の貧困の規模を表すデータとして最も多用されてきたのは、生活保護受給者数および受給率である。古くから整備されている厚生労働統計の1つで、1950年代から時系列で数値を追うことができる(厚生労働省「社会福祉行政業務報告(福祉行政報告例)」)。これを、生活保護受給者の動向を社会全体の貧困の動向として扱うことは、理論的に問題がある。
 その理由の第一に、捕捉率の問題である。生活に困窮している人すべてが生活保護を受給しているわけではなく 、生活保護受給率が貧困率と一致するという保障はないからだ。第二に、理論的には、生活保護制度は、最低生活を保障しているので、生活保護を受給することにより、生活困窮から脱出するはずで、貧困者ではなくなり、貧困率はゼロとなるはずだからだ。
 社会調査による貧困率の推計は、古くは、厚生省(当時)が1953年から1965年に実施していた「厚生行政基礎調査」がある。厚生省は、この調査を用いて「低消費世帯(=現金支出が被保護世帯の平均消費支出額未満の世帯)」の割合の推計値を公表していたが、1960年代に日本における貧困が解消されたとの認識から、その後、長い間、公的統計としての貧困率の公表は行われなかった。
 一方、学会では、1970年代から貧困研究が下火となったこともあり、1970年代貧困率の推計は、江口・川上(1974)の推計など、ごく限られた研究しかなされていない。その後、1990年代からは公的統計データの個票の目的外利用が可能となったこともあり、貧困率や捕捉率を推計する研究成果が蓄積されてきた。
 2008年のリーマンショック後、日比谷公園「年越し派遣村」や、子供の貧困に関するマスメディアの報道などを契機として、「貧困」に対する社会の関心が高まってきた。そこで、厚生労働省は、2009年に「国民生活基礎調査」の所得データから算出される相対的貧困率(OECD基準。等価世帯所得の中央値の50%を貧困基準とし、それを下回る世帯に属する世帯員を貧困と定義する)を発表し、2011年には、相対的貧困率を過去に遡って公表した(厚生労働省2009, 2011)。
 ほどなく、貧困を所得を中心とした経済的視点だけで把握することの限界が指摘されるようになり、厚生労働省は、ナショナルミニマムの考え方を整理するために「ナショナルミニマム研究会」を設置した。
 「ナショナルミニマム研究会」の中間報告(2010年6月)で、「貧困や格差の実態把握に当たっては、・・・金銭換算可能な指標を中心に捉えられがちであったが、多面的な生活の実態をより正確に把握し「人間らしい生活」の内容をイメージできるためには、健康状態、社会的対面、家族関係や人間関係、社会活動への参加、社会サービスへのアクセス等の相対的剥奪や社会的排除にも、併せて目配りすることが重要である」とされた(厚生労働省2010)。さらに、「国民の生活ニーズは多様であり、1つの指標のみでは捉えきれない側面がある。このため、ナショナルミニマムの状況に関する実態をできるだけ正確に把握し、国民にも分かり易い政策目標にするためには、複数の指標を複合的に参照することが重要である。・・・(中略)・・・我が国で用いる具体的な指標の選択と組み合せについては今後の検討課題である」とされた (厚生労働省2010)。
 公的な貧困統計を、金銭的指標はもちろんのこと、剥奪アプローチや社会的排除の概念を取り入れた新しい貧困指標を用いて整備することは、もはや国際的には常識となりつつあり、日本においても早急に研究・検討を始めるべきである。その際には、剥奪指標を作成することができるような社会調査が不可欠である。継続的な調査体制の構築を含めて、日本の貧困統計の充実が求められている。
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2014年09月01日

生活保護のデメリット

 生活保護を受けられて生活が補償されたからといって喜んでばかりはいられないん。生活保護にはメリットが多い分だけデメリットがある。生活保護を申請する前にデメリットについてよく理解することが大切。生活保護のデメリットには以下のようなものがある。
 ・貯金ができない
 支給される生活保護から預貯金をすることは原則として許されていない。生活保護とは生活をするための必要最低限の金額を支給するものであり、国民の税金から支払われている。そのため生活保護は預貯金のように貯めていくものではないとされる。
 ・家賃の上限がある
 アパートや借家に住んで生活保護を受けとっているひとが多いものだ。しかし生活保護では家賃に上限が制定されている。金額については自治体によって異なるが、今住んでいるところでは適用されない場合もある。生活保護を受けるためにはギリギリの生活を強いられることになるので、住む場所が広くて新しい物件というわけにはいかない。
 ・生活費以外に使ってはいけない
 生活保護は最低限の生活を送るために支給されるものなので、借金の返済やギャンブル、娯楽には使ってはいけないことになっている。しかし実際のところ、生活保護を受けてパチンコ通いされている人も多く、このことを福祉課に密告されると要注意人物となってしまう可能性がある。生活保護を受けている人は定期的なケースワーカーの家庭訪問によって厳しく取り締まられている。
posted by GHQ/HOGO at 07:28| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする